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若い人の足を、引っ張る大人にならないために

ただの雑談。

最近、地域と若者、というキーワードで括れるであろう、ある二つの批判的な記事がそれなりにバズっている。那珂湊でも伊東でも札幌でも、地域と若者の両方に関わっている者としては、何かしら言わないとなあ、と思いつつ、日々の怠惰にかまけて、コメントをしてなかった。

まずこちら。こちらの記事は皇學館大学准教授の遠藤司さんによる記事。大学生がまちづくりに興味を持たない理由を率直に聞いたもので、理由としては「大人の良くない姿勢」と「大人の活動の魅力なさ」が問題である、という話。

こちらは岐阜のショップオーナーで、地域アドバイザーをやっているオゼキカナコさんによる記事。地域に関するワークショップの時の、高校生とのやりとりをまとめている。最初は「やらされてる感満載」な高校生との対話を通して、予定調和を崩し、「自分ごと」の提案をつくっていった話。

簡単に言えば、フルコミットしない、優秀じゃない、若い人たちへのリスペクトもない大人はダサく、そんな大人がつくった「地域との関わり」もまたダサのだ。若い人たちはそれに気づき、一歩引いて行動しているに過ぎない。

ぼくはダサくならずに済むような、地域との関わり方を探したい。

ぼくが好きな地域との地域との関わり方を一つ紹介すると、これ。

「Purveyors」は桐生にあるアパレルショップ。桐生と東京の両方を向くような八方美人はせず、東京の人をターゲットとして、成功している。だけど、地域を軽く見ているのではなく、地域の特性を生かして、店舗の魅力を最大化している。この事例は、地域にいながらダサくない、一つの関わり方だと思う。

この記事には書いてないけど、この関わり方は簡単じゃないはず。その土地に馴染まない者にとって、地域はそれなりにめんどくさい。地域から理解される状態と、理解されないけど共存を許される状態と、嫌われる状態のバランスを取ってると思う(オーナーさんと良い関係性を保っていることも言っているし)。「それでいいんだ」と思わせることは一苦労。八方美人では絶対にできない。

上手く地域と関わり、地域を生かし、ダサくない仕事を僕は続けていきたい。地域特有の「大人の事情」は少なくないけど、それによってダサい仕事はしない(もちろん、ダサくならない「大人の事情」は極力、対応させて頂きます笑)。色々言われても、最終的にその土地に貢献できれば良い(「Purveyors」も良質の労働を地域に生み出している)。そういう真摯なスタンスで、ダサくない仕事を続けることが、若い人たちと協働できる資格である、と信じている。

あ、そういえば小林さんだけでなくて今回紹介した記事を執筆した遠藤さんやオバラさんは、いずれも僕と同年代のアラフォーが書いている。地域と関わるアラフォーには、地域のダサい部分と戦いつつ、地域の面白さや魅力も感じて、ダサくない仕事をしようとしている人は多い。

少なくとも、ぼくはそうありたい。

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