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外側でいれる、ということ。

今回の出張、一瞬だけど東京にいた。関西行きの飛行機が取れず、なんとか取れた中部国際空港行きが、今度は積雪のためJRが動かず乗り損ねる。これが「試される大地」か…。などと思いつつ、羽田行きのフライトを見つけ、品川経由で五反田に一泊することができた。翌日の新幹線で関西に向かう。

気持ちが定まらず、少し外を歩いた。1時過ぎというのに、一人客が多数ラーメン屋や立ち食い蕎麦屋にたむろする、飲み屋には一人客だけでなく、カップルや同僚と騒ぐ者たちで賑わう。みんな楽しそうだ。それを一人でワインを飲みつつ、なんだか安心する。孤独感はない。

夜の目黒川を見つめながら、東京というのは「外側」でいられる場所なんだな、と気づいた。騒音や賑わいの中に入りたくはないけど、「外側」から眺めていたい時間というものがある。面白いものや刺激的なものに、「外側」から触れたい。だけど、内側には入るまではいかない、というものもある。そういう時に東京は最適なのだ。

東京は孤独な街だ、埋没する、消費の街だ、と言われたりする。そうなのだと思う。「外側」にいることが孤独と感じることもあるだろうし、「外側」にい続ければ埋没するし、消費以上にはならない。ただ、「外側」にいる時間が心地よい時間があることも事実だ。

二拠点居住をやっていて、北海道はもちろん、東京の魅力にも気づけたのは大きい。そのいくつかは「魅力」としては言われることが少なかったものだ。「外側」にいれることも、東京の魅力の一つだと思う。



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