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いよいよ受験シーズン。大人は無意味に子どもに傷を負わせるべきではないです。

今年もいよいよ受験シーズンに入ってきました。
中学受験、高校受験、大学受験と、それぞれの入試を突破していくことになります。

その中でも中学受験は、ちょっと違う側面があります。
それは、12歳の小6生が挑む入試であること。
まだ正真正銘の子どもです。
だから、本人の戦いであると同時に、大人の戦いでもあります。

ここでいう大人というのは、保護者であれ、我々のような講師。

受験生である本人は、来るべき入試に向けて全力を尽くすことで戦いに挑むのですが、保護者や我々が一番気にしなければならないことは何でしょう。

「合格に導くこと」
確かに広義ではそうだと思いますが、一番は全敗を阻止することだと思います。

一つも合格を取れずに終える入試、それは本人にとって想像を絶するつらさが残ります。

「〇〇中がダメだったら公立中にいきます」
「〇〇中より下の学校は受けるつもりはない」

というようなことを聞くことがありますが、それは本当に正しいのでしょうか?

何の準備もせずに受験したのならば傷は深くないでしょうが、例えば4年生から3年間中学受験に向けて頑張ってきた子どもにとって、合格という誰かから認められた証を得ずに受験を終えることは深い傷になることは容易に想像できます。

中学受験をするということは、今後の子どもの成長にとって大きな力になるという思いがあってのこと。

だとしたら、仮に希望する学校が叶わなかったとしても、自信を持って前を向いて進んでいける形で入試を終えさせてあげることが我々大人の責任なのではないかと思います。

「つらいことがあっても乗り越えて行け!」

というのは一見正論に見えますが、大人の責任が果たされなかったことによって生じる「つらいこと」は避けられるものであり、実は正論ではありません。

中学受験における大人のサポートは、大人が本人よりもヒートアップすることではなく、無用な傷を負わないようにセーフティーネットを用意することも重要な項目なのだと思います。