算数を教えることで得るメリット(文系人間)
英語を中心に、あと国語や社会を教えることが多いのですが、まれに1年通して中学受験の算数を受け持つことがあります。
講師の立場として考える、文系の人間が算数を受け持つメリットについて考えてみると、算数が分かるようになるということよりも、説明がうまくなるということがあります。
もちろん算数でなく数学でも良いのですが、算数・数学はやはり答えに辿り着くまでの論理性が大事なので、手順を整理して、そのプロセスに数的矛盾がないかを考えながら解いていくわけです。
だから、いやでもロジックをしっかりと考えるようになります。
さらに、「先生」という立場の場合、自分が理解して解けるというだけでは不十分で、解き方の手順を、おもしろくかつ分かり易く説明することが求められます。ましてや、算数の場合は小学生が相手ですから、論理の飛躍は当然ダメだし、抽象的な表現や概念もなるべく排除して説明しなければなりません。
その構成を考える準備は、毎回毎回とても大変ですが、文系科目だけを教えているときとは違ったロジックの説明へのアプローチを意識するようになるので、とても良い刺激になるのです。
絶対に説明がうまくなると思います。
文系科目に論理性が必要ないということではありませんし、算数・数学と同様に論理性は必要です。
ですが、特に受験算数のように、難しい内容を分かり易く簡単に、しかも論理破綻することなく説明するスキルは、なかなか得難いと思っています。
ですので、文系の先生もぜひ算数を担当してみてください。
今日は「塾の人」へのメッセージみたいになってしまいましたが、算数や数学の学習は間違いなく頭を良くするし、説明スキルも身につけることができるので、ぜひみなさん積極的に算数・数学の学習に取り組んでいきましょう。