外国で生きる

後、数年で人生の半分を、この国で過ごしたことになる。人生の伴侶に出逢って、子供がいるこの国が、間違いなく自分の国になりつつある。有難いことに両親は健在だし、兄弟も日本にいるのだけれども。例えば、日本に家族で長期滞在してから帰って来た時も、やはり家はいいな、ホッとしてしまう自分に驚く。旦那もこの国では外国人で、二人でいつも同じようなことを言っている。お互いに私達以外の家族はこの国に誰も居ないのに。日本が嫌いな訳でもないのに。でもきっと、この国で私達は、外国人のまま生活し続ける。

ひとつだけ、今気になるのは子供達のことだ。私達は、自国語を話して、両国で家族の交流があるけれど、両親が外国人である子供達は、年に数回しか親類に会わない。下手すれば、今は解る日本語も数年後には消滅するかもしれない。帰る場所が私達のところのみ、というはすごく申し訳なく、私等がこの世から去ったら、あの子達は、兄弟以外に頼るべき場所があるだろうかと、今から心配している。孤独にならないだろうかと。

私は、自分の家族ができた事で、帰りたい場所は揺るぎないモノになった。結局のところ、国なんて全然関係なくて、何処の国でもいいから、彼女達にも安心して帰る場所ができたらいい、そう願うのみ。



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