見出し画像

羽越・奥羽新幹線ルート・停車駅案(路線図)の全体像と、広域的鉄道網整備に関する考え方

前回の記事では奥羽新幹線のみでルート案に関する考えを申し上げましたが、羽越新幹線と奥羽新幹線は一体的な性質があるので両路線併せたルート案で考えを申し上げます。ルート案の中に、在来線(地元)や地方航空(遠方)など含めた交通機関全体で利便性を高め「均衡ある発展」を図る考え方などを込めていますので、単なる「妄想」(←この言い方は好きじゃ無いですが・・・)などと括らずこの記事を読んでいただけるとありがたいです。

タイトル画像では陸羽西線陸羽東線と米坂線も活用した「東西間」の連絡輸送の想定も描きました。在来線と組み合わせた交通体系整備も行なうと並行在来線経営分離問題を避けられ、(「いらない・反対」などの不毛論を抑えやすくなり)新幹線推進機運も高まって実現すると考えます。


以下より「ルート」・停車駅等の案を申し上げます。はじめに

【ルート(経由地・停車駅)選定における考え方】を申し上げます。

≪ 1.≫
新幹線も在来線もJRで一体的運営が出来、運賃面などでも一体的に利用できるようにする(並行在来線問題を最大限回避しつつ新幹線路線網発展と在来線網維持発展を図る
日本海側の鉄道網強化によって地方格差を是正すると同時に新幹線・在来線共に鉄道網の迂回予備機能(リダンダンシー)を強化する。天災・人災対策を本気で考え実行するべき!!
(この観点から「秋田新幹線の『並列によるフル規格・狭軌両対応化』」も盛り込む)

≪ 1.ー1 ≫
新幹線と私鉄などを含む在来線の両方を接続・連携することで鉄道網全体の維持発展を図る
「並行する在来線」だけでなく、「接続する(私鉄等含む)在来線」とも いわば「新幹線併設駅」での接続を図る

≪ 1.ー2 ≫
新幹線が通らない地域が発生する場合は、在来線快速・特急運行と新幹線接続などで補えるような在来線運行体系も織り込む

≪ 1.ー3 ≫
経路上に「在来線の未開通区間」などがある場合、できるだけその区間を経由し、新幹線と在来線の組み合わせにより鉄道網の未開通区間(ミッシングリンク)解消を疑似的に図っていく。同時に鉄道も全体の利便性向上により、新幹線と在来線両方の乗客利用を促すようにする

≪ 2.≫
東京・大阪への利便性だけを考えるうちはいつまでも大都市一極集中が止まらない。そのため遠距離地方同士間の経済的・観光的交流なども図る必要がある。遠距離間の交流を図るには本質的に遠距離を得意とする航空との連携や交通機関を組み合わせた活用が有効。
鉄道による空港アクセス範囲を最大限に広げるため、空港乗り入れの際は出来る限り「途中駅」に組み込んでいく


上記の考え方に基づき路線全体像を図面に描き上げたのがこちら↓

羽越新幹線青森秋田ルート案全体
羽越奥羽新幹線ルート案全体図秋田山形
羽越奥羽新幹線ルート案路線図全体像山形新潟福島

【  その他、新幹線など鉄道整備に関する考え 】

(前回の記事と重複する内容も含みますが、できればこの記事の前の記事で申し上げた考えも併せて読んで頂けるとありがたいです) 

●「最高速度」は「超高速」よりも「適切な速度」を想定すべき(時速240kmが目安。区間によっては時速130~160~200kmなど柔軟な速度設定もあり)
→今造られている新幹線より曲線をきつく出来、建設しやすくなる
※(現在の基準の半径4000m以上、東海道新幹線の基準の半径2500m以上)
遠距離は地方空港・航空との接続・連携で対応し、新幹線は「中長距離」を担う

●単線と複線を組み合わせたり、区間によっては在来線改良も兼ねて新幹線と在来線が「並列」する線路を敷く区間もあって良い

●一気に全区間着工するのではなく

「先行整備区間」を絞って着工し、その後全線つなげる戦略もあり

むしろそうするほうがよい。(いつまでも着工出来ず実現性が低くなるから)
具体例:
鶴岡市~庄内空港~酒田市間を「標準軌フル規格新幹線の構造物」を「複線以上対応」で造り、暫定的に狭軌在来線を単線で敷く(後に全区間新幹線でつなげる時も「運休バス代行」などの煩雑さを避けられる)。そして

鶴岡市~庄内空港~酒田市~余目~陸羽西線~新庄 

新庄~陸羽東線~古川~小牛田~仙台~仙台空港
新庄~山形空港~山形・米沢方面

この区間の在来線を空港連絡鉄道として活用する。山形空港前後の新幹線と在来線も山形空港経由にする。

従って、陸羽西線はミニ新幹線にするのではなく、比較的安い費用で行える範囲の「在来線高速化」(軌道強化・一線スルー・最高速度時速120~130km・列車交換設備増強や部分複線含めた複線化など)を行なうのが望ましい。陸羽東線・米坂線など「地域間をつなぐような在来線」も同様。
(今すぐにでも鶴岡・庄内空港・酒田間の線路案を描いて投稿したい気持ちですが順番に説明する予定です)

上記区間だけでなく他の区間も
「先行整備」区間と「後から着工する区間」を分けながら建設をすすめ、最終的にフル規格車両が走れる路線網を築き上げる。「繋ぎ合わせる期間」中は、狭軌在来線とその車両で暫定的に対応する。従って先行整備で先に建設する区間は「構造物はフル規格複線以上対応」にしておき、暫定的に狭軌在来線線路を単線で敷く。最終的に線路構造物が全てつなぎ合わさる時は「標準軌フル規格線路」に統一しても良いし、「標準軌フル規格線路」と「狭軌在来線線路」を「並列」する状態にしても良い

●フル規格線路構造物が全てつながり「路線としての全線開業」した後は、高速道路で言う「暫定2車線」状態。つまり単線と複線が入り交じった状態での路線完成。社会情勢や建設業の維持発展の兼ね合い、新幹線の本質的機能強化などの観点で
将来的に建設工事(新幹線の完全複線化)を追加できる見地も盛り込んでおくべき。(但し、単線割合をむやみに増やすと新幹線としての機能に制限がかかるので単線割合や区間は適切に選定すること)

「ルート」「停車駅」等の選定における考え方と「全体的な説明」は以上です。次の記事で路線各地の個別的なルート案説明をしていきます。

もしよろしければサポートおねがいします。このnoteでは提案型の意見投稿になるよう努めて参ります。