名札にとって良いフォントとは
先日、エパックス楽天市場店において「選べるフォントがそれぞれ、あなたのお名前ならどんな風に表示されるか?」を確認できるページを作りました。
しかし、Adobe Illustratorをお持ちの方なら、ネームバッジインターナショナルジャパンでも、エパックス楽天市場店でも、Decoccyanでも、
ご自身で制作された.aiデータを入稿していただくことができます。
すなわちご自身で制作される場合はお好きなフォントを選ぶことができるのです。
さて、ご自身でデータ制作される際、名札は文字中心のデザインになるため「どのフォントを選ぶのか」が重要になってきます。
そこでネームバッジインターナショナルジャパンなどの名札屋を運営する著者が、オススメのフォントやそうじゃないフォントを、
実名を挙げながらご紹介させていただきます。
【日本語】角ゴシックなら「ユニバーサルデザイン」のものを
ユニバーサルデザインとは誰にとっても見やすく読みやすいフォントのことで、厳密な定義はないようですが、
文字が少しぼやけてしまう距離にあっても読み間違えたりせず認識しやすいように設計されているフォントのことを言います。
名札にとって視認性はとても重要なので、このコンセプトはとても名札とマッチしています。
一例ですが、下記のようなフォントが「ユニバーサルデザイン」の角ゴシックです。
読みに英字を合わせるときは、一番上のようにシンプルなサンセリフ体と合わせるのが無難ですが、2段目、3段目のようにセリフ体と合わせるのもオススメです。
「Nafuda Taro」はあくまでサポートのような役割なので、あまり主張しないサンセリフ体を設置することで主役「名札 太郎」を目立たせることができます。
反対に4段目のようなスラブセリフは文字に装飾が多く主張が強くて小さめのサイズでも目立ってしまうのでオススメではありません。
ユニバーサルデザインとして設計されていないものはダメなのかというと、ゴシックの場合そんなことはありません。
グラフィックデザイナーに人気のフォント「游ゴシック」などはセリフ体との相性もよく、スタイリッシュに魅せることができます。
ただしオシャレさよりも「高い視認性にこだわった設計」を追求したフォントの方が、例えば少し視力の低い方にでも視認していただける可能性が高いので、
名札としての本領を発揮できるのは、やはり「ユニバーサルデザイン」の角ゴシックです。
【日本語】丸ゴシックは全般的にオススメですが・・・
丸ゴシックはとてもよく選ばれます。スタイリッシュなシーンには向きませんが、視認性はもちろん良く、さらに角ばっていない丸みが好感も与えるでしょう。
しかし、こちらもグラフィックデザイナーに人気のフォント「筑紫A(B)丸ゴシック」は、とても素敵なフォントですが名札には向いていません。
他の丸ゴシックと比べても少し形状が特異であることが余計な情報となってしまうからです。
オシャレなフォントであるとは思いますが、それがゆえに違和感を生じさせることがあり、一瞬でも違和感を与えてしまえば、下手すれば「不信感」に繋がりかねないので、
できるだけ使用を避けることを推奨します。
読みに英字を合わせるときは、一番上のNunitoような、いわゆる「Roundedタイプ」もしくはシンプルなサンセリフ体がオススメです。
CenturyGothicのようなジオメトリック系は、変に目立って違和感に繋がりますのでできるだけ避けましょう。
【日本語】明朝は避けて教科書体で。筆系は名札の素材次第
この項目については前回の記事で詳しく記載しておりますので、そちらをご覧ください。
【英語】「できるだけシンプルなフォント」が鉄則
英語はできるだけシンプルなフォントを使いましょう。
例えば人気のフォントは「Futura」です。しかしFuturaは「j」が「i」が伸びたみたいな形で、仮に「Iijima」と打ったときに「Iiji」の部分が暗号みたいになって、何て書いてあるのかすぐにできません。
オシャレさを求めた結果うまく読めないというのは名札では本末転倒です。
サンセリフ体を選ぶときは「Calibri」が最も無難でオススメです。
「Helvetica」はRの形が個性的過ぎて、これが余計な情報になります。
名前に「R」を使わない人なら問題ないでしょうが、会社など組織使いするときには、人によって意図せず個性的な感じが演出されてしまうので、できるだけ避けましょう。
定番の「Arial」も「t」の上部が尖りすぎていて、これによって違和感を感じられたり尖った印象をもたれるのは勿体ないので、できるだけ避けましょう。
「Myriad」の「t」も多少尖っていますが、Arialよりはマシなので、Arialで検討するなら、Myriadがあるか確認してMyriadがあったらMyriadにすることをオススメします。
セリフ体を選ぶときは「Times New Roman」や「Georgia」などが無難で良いでしょう。
Caslon系は少しオールドなのでデザインや使うシーンを少し選ぶかもしれません。
Dodotなどは細い部分が極端に細く、視認性が良くないのでできるだけ避けましょう。
名札に使うフォントはとにかく「視認性」
名札はご自身のお名前を、できるだけ瞬時に認識してもらうことが重要なため「視認性」に注意して選ぶようにしましょう。
自分だけが使うデザインならともかく、組織で統一して使うときは、無難で安定感のあるフォントを選ぶことをおすすめします。
エパックス株式会社 ネームバッジインターナショナル、エパックス楽天市場店、デコレーションアイテムの通販サイト:Decoccyanなどを運営する、名札・ネームバッジの製造・販売会社。 自社でUV印刷機を所有し、印刷から出荷まで、自社一貫体制で行い高品質な名札を提供し続けている。