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法を守る者が犯罪者扱いされ、法を守らぬ者が大金を得る社会は間違っている

秋元司は疑惑、ゴーンは確定犯。この違い

日産の元トップであったカルロスゴーン容疑者の逃亡劇は、さながら映画のようなドラマチックな展開となり、年末年始の茶の間を賑わせてくれました。

秋元司の不正疑惑も岩屋毅前防衛大臣へ飛び火したことで結構なニュースとなったのですが、楽器の箱に入ってレバノンへ逃亡したかつての名経営者とは比較になりません。ほんとドラマかよ。

疑惑の段階にとどまっている秋元司と違い、ゴーンは保釈中に無断で国外へ逃亡した明確な「犯罪者」です。法を犯したのだから罰せられなければならない。この点に関して疑問を差し挟む余地はないでしょう。

本来なら。


ゴーンの感性はホリエモンに似ている

なぜ逃亡したのか、ゴーン本人が語っていました。

・日本の司法制度は八百長だ
・俺を有罪扱いしやがる
・差別がまかり通ってる
・基本的な人権を無視された(嫁に会えない)
・日本は国際法も条約も無視している
・俺は正義から逃げたのではなく、不正義から逃げたのだ

(´ ゚д゚)は?

主張を全てひっくるめても逃亡する理由にはなり得ない。ゴーンの疑惑と司法制度は「別問題」でしょう。

罪を償った後に日本の司法制度はおかしいというなら分かるけれど、不満があるからら逃げまっするなんて話は通りません。肉体的な拷問を受けていたわけでもなくむしろ元気じゃねえか。つか本人の希望に従って保釈されたじゃねえか。監視の目も減らしたじゃねえか。こいつ日本を舐めてんのか

ゴーンの発言を見て私はホリエモンの病院待ちを思い出しました。腎臓結石の診察を受けに大学病院へ行ったら1時間待たされたので帰ったという話。

仕事に行かなければならず苛立っていたようなのですが、1時間で腎臓結石の検査と診察、会計までを大学病院で済ませるのはどう考えても無理です。少なくとも一般の人たちは文句を押し殺して長時間待っているわけですよ。

でもホリエモンは我慢できなかった。

事業で成功した人のSNSを見ていると、時は金なり、自分の時間は他人の時間よりも価値が高いと確信している。そう思う自由は全く否定しないし、同意できる部分もあるけれど、だからといって病院のような公共の場所でワガママは通らないよね。

成功者は、非成功者(平民)と同列に扱われることが耐えられない。なぜなら見た目は同じ1時間でも自身の時間単価は高いと認識しているから、平民より大きな損をさせられていると感じてしまうんです。すなわち被害者意識。ホリエモンでさえそうなのだから、世界的な名声を持ちつつ異国で拘留されたゴーンなんてどれほど被害者意識をこじらせたか。

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