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友人が夢に出てきて謝られたのと、何がウケるかはわからないこと


#やさしさに救われて

他人の夢の話が面白いことなんてほとんどあり得ないって分かった上であえて書いてしまうのだけど、ここ半年くらい、ちょっと関係を拗らせていたというか、気まずい感じの友人がいた。きっかけは、彼が随分頑張っていた個人のプロジェクトに対して私が十分に支援してあげられなかったこと。私が仕事柄アクセスできる情報を彼は知りたかったのだけど、会社の機密情報を漏らすようなことはできないし、結果として冷たくあしらう形になってしまった。彼からしたら「友達だと思っていたのに、ワカメちゃんたらいざという時は冷たいのね!」という感じだったんだと思う。

それから数ヶ月が経過していて、たまの飲み会でグループでは顔を合わせたりすることはあるけど、以前みたいに楽しく二人だけで話すことはなくなっていた。ちょっと寂しいなとは思いつつ、長く生きているとそれくらいのことはよくあるので特別気にしないようにしつつ過ごしていた。

それが今日の明け方、夢の中に彼が出てきて、折り入って謝ってきた。「ワカメちゃん、あの時はごめんなさい。僕の言い方がわがままでちょっとキツかったと思ってる」と。「え、いいよそんなこと気にしなくて」と返す私。許しあう私たち。

目が覚めた時、もちろん夢だとわかっているのに、私の彼に対するわだかまりみたいな感情は完全になくなっていた。滅多に感じることのない、さっぱりした気持ちが胸のうちに広がっている。まるで本当に、目の前で誠実に彼がお詫びをしてきたかのような効果があった。あまりに嬉しかったので本人に連絡して夢のことを話してしまおうかと一瞬迷ったけど「お久しぶり!例の件、私の夢でユー謝罪してくれてありがとう!もう気にしなくていいからね!」みたいなことを言われたらおかしな人を通り越して不快である可能性の方が高いのでやめておいた。


そして今日の午後。

私のチームミーティングの冒頭では、Gratitude Exercise(感謝の練習?)と称して一人1分くらいで一つだけ、今感謝したいことを順番にシェアしている。会議をこの会話で始めると、やさしくて前向きな気持ちでお互いに向き合えるようになるのでおすすめ。例えば今日は、昼間に食べたカツ丼が美味しくてそれに感謝するメンバー、午前中の社内の同僚とのやりとりで感動したことを教えてくれる人、最近見たNetflixのブラック・ミラーというドラマが最高すぎる話、などなど色々出たのだけど私はこの夢の話をした。

「ちょっと変な話をするんだけど」と前置きした上で、友人と拗らせていたこと、彼について見た夢と、その効果と、その友人がお詫びに夢に来てくれたことへの感謝を伝えた。

話しながら、おいおいジャーマネ、オカルトかよ。と自分に心の中でツッコミを入れていたので会議室に微妙な空気が流れることは想定していのだけど、メンバーは意外に引いたりせずに面白がってくれた。

  • A:「え。それって実物のお友達とは何も話してないのに、謝ってもらった、っていう映像を夢の中で描いたことで気持ちが解けちゃったってことですか?きゃあ」 ーーーそう、その通りです。

  • B:「私も先週占いに行って、この一年で友人が入れ替わって以前仲が良かった人が離れていくのが心配でって相談したら、それでいいのよ!って言われてそこからどうでもよくなったんです。必ずしも相手と直接会話してなくても人間関係の問題が解決することってありますよね」 ーーーそうそう、まさに。

  • C:「バリのシャーマンによると、相手にわざわざ面と向かって言わなくても、心の中で思うだけで相手には届くらしいです。だからワカメさんのそれも、相手から届いてるのかもしれないですよ。」 ーーーそうそう、生き霊ね。飛んできてたのかも!

などなど。外資テック系の会話のプロトコル(ノリ)からするとかなりズレた発言をしたのに、そんなこと全然気にせず自然体(に私には見えた)で食いついてくれるチームメンバーのやさしさと、夢で謝ってくれた友人のやさしさの両方に救われた日。

そして同時に、会議室での夢の話もだけどどんな話が相手に受け入れられるかって本当にわからないものだなと思う。

noteを書き始めて一月ちょっと、ほぼ毎日投稿していて、割と適当に書いた文章にたくさんスキをいただいたり、逆に一生懸命書いたものがそうでもなかったり予想と違うことが起きる。結果はわからないからとりあえず反応はあまり気にせずに粛々と出し続けるって大事なのね、というクリエイターについてしばし言われることの意味をやっと身をもって実感中です。

今日も一日、お疲れ様でした。


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