「おしりカフェ」からの、大人の息抜きについて

とある週末、近所に住む兄の一家が泊りがけで遊びに来た。一家は、兄、兄のお嫁さん、甥っ子(Y氏、もうすぐ5歳)、姪っ子(R嬢、もうすぐ1歳)の総勢4人家族。

この兄一家が実家に集まると、私の母が決まって話しだす鉄板ネタがある。それは、小さい子、特に男子のおしりの可愛さについて。
母:「Y君のおしりは本当に可愛いねえ。でも○○(兄)が小さい時のおしりは本ッ当に可愛いかったの!もう、プリップリで、色が白くて羽二重餅みたいでね、ずっと撫でていたいくらいだったの…」
・・・って感じで、いつもは超ドライ&リアリスト、老年に差し掛かった一女性である母が、滔々と「小さい男子のおしりの可愛さ」について語り始める。ちなみに、私や姉など娘たちのおしりは、ボリュームが足りなかったので彼女的にはイマイチだった、とのこと。うっせぇわ。

これを聞いてると、毎回こう思う。
お、また始まったか。「プリップリッ」て、エビの食感か!しかも、その「可愛いおしりだった○○」=あなたの息子、すでにアラフォーの、何なら結構なメタボ体型で、あなたの真向かいの席で日本酒ぐいぐい飲んでますけど・・・。現在の我が子の、縦にも横にも育った姿も目に入らなくなるほど、「○○のおしりの可愛さ」は絶対的なものであったらしい。

そして、こんな母に育てられたせいか、兄と私も「小さい子のおしり好き」です(違法にならない程度に)。
兄:「たしかに、こいつ(Y氏)のケツ触りながら、ツマミ無しに晩酌いけちゃうからな~」
兄嫁:「お母さんがその話される度に、私もこの子(Y氏)が40過ぎても、『貴方のおしりは可愛かったの!!』って彼のお嫁さんに力説しちゃうんだろーなーって思いますよ(苦笑)」
私は、母や兄ほどには「おしり」についてアツく語れないけれど、Y氏がそばにいると、もはや無意識で彼のおしりを撫でてしまう。うん、さっき、エビじゃないんだから、とか毒づいてみたものの、確かにこの触感、プリップリッ。ずっと撫でていたい、撫でていられる・・・。
そしてこのY氏、兄に毎日おしりを撫でられているせいか、触られ慣れ?していて、大人が自分のおしりを触ってきても、もはや微動だにしない。何なら、「触りたきゃ、もっとどーぞ」みたいな感じでおしりをくいッと上げてきたりする。いや、そこまでしなくていいから!

兄一家が遊びに来ていた週末は、基本的に彼らと過ごしていたが、土曜の午前中だけ、私が現在所属するコミュニティのオンライン会議があって、その時だけ中座した。このコミュニティでは毎回、発見や驚きがあるけれど、今回は特に、メンバーのお一人であるMさんのビジネスの話(ドッグカフェの開業を思案中で、そこでコミュニティメンバーの活躍の場が作れたらいいな、と思っていらっしゃること等)のシェアが特に心に残る。Mさんの優しさや、それを楽しそうに話されている様子に泣きそうになる私。濃くて楽しい時間はあっという間に終ってしまう。

リビングに戻ると、兄はごろ寝中、Y氏はその横でゲームで暇つぶしをしていた。
私は、「Y君、何してるの~?」と言いながら横に座り、ちゃっかり彼のおしりを撫で始める。至福の時。
先ほどまでのオンライン会議の興奮の余韻のせいか、以下のような思考が0.5秒くらいで私の頭の中を駆け巡る。
Mさんのドッグカフェの話、素敵だったな。
→ドッグカフェ=犬のモフモフの触感をいつでも楽しめる…
→私が癒される触感、このプリップリッをいつも味わえたら…
→ん?おしりカフェってあったらよくない?
私:(隣の兄に向かって)「ねぇねぇ、おしりカフェって需要ありそうじゃない?」
兄:「ああん?・・・あ~、まあ確かに需要はあるかもしれんけど、何か犯罪のにおいがするぞ??」
私:「え?!あ、そうか、自分の子供とか、親戚の子のおしりを純粋に愛でるならまだしも、それを常にサービスみたいに提供してたら、児童労働とか、小児性愛みたいな話になっちゃうよねぇ。」
やばい、やばい。Mさんの良い話から、変な妄想に走ってしまった。Mさん、ごめんなさい。

まあ、「おしりカフェ」は極端だけど、仕事や毎日の家事、家族構成によっては育児や介護など、日々忙しい大人にとっては、「いかにして息抜きするか」は、かなり重要かつ切実なテーマだと思う。
ちなみに私が会社員だった時は、飲み会、休日の二度寝、年に1度の海外旅行、マラソン、買い物、映画鑑賞など、無難な選択肢がいくつかあった(別にいつも上記のような、変な妄想してるわけじゃないです、念のため)。

でも、仕事がMaxで忙しいと、飲み会にも行けない、旅行のための休暇すら取れない、そんな時もある。そんな私を救ってくれたものの1つが、NHKの深夜枠で流れていた、平野レミさんの「きょうの料理」の再放送。終電で帰宅して、ぼんやりテレビを見ながらコンビニ飯を食べていた時、偶然目にしたこの番組が、すごかった。
「NHKはきれいに、品良くやらないと怒られちゃうからね!」と言った直後に、にんにくをガラスのボウルで叩き潰すレミさん。それに穏やかに突っ込む後藤アナ。もう全てがツボ。さっきまでクタクタになって、無気力だったはずの自分が、涙が出るほど笑っている。見た後は何というか、「ああ、こんなんでもいいんだ。きっと、明日も大丈夫だよ」とホッとした気持ちになれた。

後でネットで調べてみたところ、「20分で晩ごはん」と銘打って4人分の献立をリアルタイム20分で仕上げなければいけないという、NHKにしては無茶な企画で、色々な料理研究家が挑戦しては、タイムリミットを守れなくて慌てる、という伝説かつ人気の番組シリーズだったらしい。
とりあえず、今、疲れてるそこのあなた。この動画を見てみてください!
https://www.youtube.com/watch?v=UIfMLBaChH4

そしてここまで読んでくださったあなた、駄文にお付き合いいただきありがとうございます。
あなたの「息抜きの方法」は何ですか?


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