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「秘境をぶっ飛ばせ」を観て

 アジアンドキュメンタリーズで
「秘境をぶっ飛ばせ!ミャンマー編」を視聴。

 作品を観終わって、以前、NHKで確か「天空の一本橋」とかいうタイトルのドキュメンタリーを観たことがあり、奥ヒマラヤの地域に住む人々の下に物資を運ぶ人々のドキュメントを思い出していた。

 日本で言うところの強力(ごうりき)。登山で思い荷物を運ぶ人たちだ。物資を運ぶと言っても、このドキュメントでは冷蔵庫とか洗濯機を一人担いで山を登るという過酷なものであったが、それをも超える作品が今回のドキュメントである。

 簡単に言えば「悪路を走る人々」だ。だが、ちょっと悪路のレベルが想像をはるかに超えた代物でひたすらに度肝を抜かされっぱなしであった。田んぼのぬかるみか!と見まごうほどの道路が永遠にそれでいて山道で道幅は極めて狭く、一歩間違えれば崖に落ちかねない死のロードが続く。

 作品ではトラックドライバー、タクシードライバーを中心に追いかけるがまあ、困難が続く。さながら走れメロスか?という程、目的地につくまでに命がけなのだ。ぬかるみにハマり、動かない車。助け出そうとする人々、夜中まで続く作業。途中の葬式で世話になった人々が夜食を差し入れしたりけど、彼らは疲労をにじませながらも笑顔を絶やさない。

それがなんていうかな、例えていうならめちゃくちゃ暴力を受けながらもまだ、我々は幸せです、と言わんばかりのさすがに無理あるだろうと突っ込みたくなるがそうでもしないと生きていけない生活の知恵なのだろう。

 この作品の秀逸なのは悪路を走る困難さ面白さもさることながら葬式のスタイルであり、修理工で働く年端もゆかない少年や貧困で僧侶に拾われるものなど、ミャンマー人の暮らしぶりを随所に盛り込んでいる。

 私もすっかり一度は見てみたい国となった。

 軍事政権下で自分の主張ややりたいことを封じ込められてきたミャンマーの人々の日常生活を垣間見れる非常に稀有な作品であった。

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 シェアハウスに住むバングラディッシュ人にインタビューしました。

 さらに金萬福さんの「料理人バカ一代」こちらもどうぞ。
【名もなきあの頃①】金萬福インタビュー!13歳で香港料理の世界へ・23歳で800人のレストランの料理長・浅草橋ヤング用品店の壮絶ロケ

 江頭2:50との秘話も。

執筆者:島津秀泰(放送作家)
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