1週間でVRゲーム作って挫折した話

こんにちは りょうです。 (Twitter)

この前数か月ぶりに知り合いと銭湯に行ってきました。僕は風呂上がりに決まってコーヒー牛乳を飲むんですけどこれがめちゃめちゃうまくて至福のひと時なんです。もはやコーヒー牛乳飲むために銭湯行ってるまである。こういうちょっとした幸せをずっと大事にしていきたいですね。

今回の記事では自分のタイプを知ることってめっちゃ大事だよねということを僕の実体験からみなさんに伝えていきます。

1週間でVRゲームを作ることになった経緯

そもそもなぜ1週間でVRゲームを作ることになったのかを説明します。

とあるコミュニティで自分の企画をやることになってメンターの方から「今までやったことないことで死ぬまでには絶対実現したいことをやろう」と言われました。

もともと僕には人生をかけて実現したい夢があって、せっかくこういう機会があるんだからやってやろうと思って考えた企画が「1人でソードアートオンラインみたいなVRゲームを作って売る」というなんとも夢のある無謀な企画でした。

しかし当時の僕は自信と希望に満ち溢れていて、個人やチームでゲームを10個くらい完成させてきた経験があったので何年かかるか分からないけどいけるだろうとめちゃめちゃポジティブでした。

コミュニティでお世話になっている先輩に自分がやる企画を話したら「期限決めないとダラダラやって終わらないから1週間で作って遊ばせてよ」という恐ろしいことを言ってきました。「さすがにそれは無理がある」と思いつつも「やってやる!」というワクワク感もあったので僕はその条件で制作をすることにしました。

制作開始

早速翌日から制作を始めました。

1人でやるから別にいらないだろうと企画書や仕様書を作らず、自分の頭にあるふわっとしたイメージを少しずつ形にしていきました。予め決めた設計通りにやるより、その時々で感じたことを作品に入れていくことが僕のものづくりのやり方でした。単純に企画書書くのも面倒くさいというのもありました。

日中は学校で授業を受けて、帰ってから朝4時くらいまでPCにかじりついてずっと作業をしていました。毎日Twitterで進捗報告もして、どの時間帯にどういうツイートをすれば多くの人が見てくれるか考えながらツイートしてました。当然眠気もありましたがそれよりも約束したからやらないといけないという使命感の方が大きかったです。

最初は自分の考えているものが少しずつ形になっていって楽しかったです。しかし期限が迫るにつれて「これ完成しなくね?」とか「俺プログラミングしかできないから一人じゃ無理じゃね?」と気づき始めました。

(今思うとただでさえ開発コストがめっちゃ高いVRゲームを一人で1週間で作るなんて無謀にもほどがありますね笑)

しかし「遊ばせてよ」と言われているからちゃんと遊べる状態にして持って行かなきゃという思いがあり、なんとか1週間継続しました。

そして1週間経ってできたのは思い描いていた理想とは遠すぎる、剣を振って出てくる敵を倒すだけのVRゲームができました。(ゲームと言わせてください)

味わった挫折

1週間とはいえこれだけ時間をかけて、めっちゃ考えて、手を動かしたのにできたものは完成の足元にも及ばないくそゲーでした。

僕はこのとき自分一人でできることの限界を知りました。

今の自分にはゲームを完成させるために必要な技術もお金も時間も足りなかったことに気づいたんです。

プログラミング以外にデザインやサウンドなどの技術を身につけないといけないし、アセットやツールを購入するための開発資金も必要だし、そもそもゲームを作るためには膨大な時間が必要で、下手したら死ぬまで完成することはない。

一人でやろうとする限り期間が1年だろうと10年だろうといつまで経っても完成させることはできないだろうと思い、自分の無力さを身をもって感じました。

メンバー集め

一人でできないとわかったけど諦めることはできず、今の自分が最大限できるところまでやりたいと思っていたのでメンターからのアドバイスもあり、チームメンバーを集めることにしました。

僕はゲーム系の専門学校に通っていたので幸いにもプログラミング・デザイン・サウンドなどの技術を持っている人はいました。

1週間で作った作品を持っていき、協力してくれそうな人に片っ端から声をかけ、先生にも頼んで他の授業で告知してもらいました。

そしたら2週間で15人くらいのメンバーを集められました笑

初めてディレクター兼プランナーをすることになってなんにも分からない状態でしたが人を集めたからにはやらないといけないので、雑な企画書を作って、チーム制作を始めました。

何度も諦めかけた制作期間

結論から言うと約1年かけてVRゲームを無理やり完成させてストアにリリースしました。

なんとか完成はできたもののチームは問題だらけで人数が多すぎて一人一人のタスク割り振りや進捗管理ができてない、しっかりとした企画書や仕様書がないためどうしたいのかメンバーが把握してない、自分もプログラマーとしてプログラミングをやっていて全体を俯瞰して見れていないなど様々な問題がありました。

制作過程は詳細に書きませんが、目標としていた「ゲームをストアに有料販売する」ことを達成させるためにがむしゃらにやってなんとか完成までもっていきました。ほんとに長かった…

目標を達成するために最善の道を考えよう

僕は当初「ソードアートオンラインみたいなVRゲームを作って売る」という目標に対して自分一人でやることしか頭にありませんでした。

今考えるとそのやり方はあまりに無謀で達成しにくい手段だと確信しています。それよりもディレクター能力や経営の能力、ゲーム開発に必要な知識を身につけ、開発資金を調達し、高い技術をもったクリエイターさんと組んで一緒にやる方が達成しやすいというのは分かり切っています。

しかし昔の僕は誰に言われても理解できませんでした。身をもって体験して挫折しないと分からないようなやつでした。そう、僕は馬鹿なんです。

でも身をもって体験したからこそわかったことはあるし、この経験を昔の自分のような人たちに伝えたいなぁと思ってこの記事を書きました。

本気でその目標を達成したいと思っているならそのやり方が本当に最善なのかよく考えてみましょう。

まずは自分のタイプを知ろう

長々と書きましたが自分の適性やタイプを知ることはめっちゃ大切だと思ってて、これを知らないということはポケモンが自分のタイプとか特性を分からずにバトルしているようなものだと思います。

実は自分は炎タイプだということを知らず、何の戦略もなしに相手が水タイプのポケモンと戦ってるようなものです。

勝てる可能性は0%じゃないけど正直きついですよね笑

昔の僕はそんな感じでした。

専門学校入って「ゲームプログラマーになる!」と意気込んで個人でもチームでもゲーム制作を結構やったけど当然自分より上はいるし、当時はプログラミングしてる時間が1日5時間でそこそこやったなあと思ってたわけです。

今考えるとダサいですね笑

プログラミングを楽しくてやってる人とかゲーム会社で最前線で活躍している人たちは1日20時間×3日とかを平気でやるわけです。 しかも頑張ってるなんて思ってないわけです。

この経験をきっかけにプログラミングを極めるために技術をつけるのは辞めようと思いました。

だから会社で働いているプログラマーさんや本当にモノ作りが好きで時間を気にせず、寝ず、ご飯も食べずに没頭できるようなクリエイターさんは本当に尊敬してます。俺にはできないから。

今考えると学生のうちに気づけてよかったと思っています。

僕はつよつよプログラマーになりたいんじゃなくてゲームを作って人を楽しませたり感動してもらうためにゲーム制作でプログラミングをしていることに気づけました。

僕にとってプログラミングは手段に過ぎないんです。ゲーム制作も手段に過ぎません。

今はゲーム制作という分野で活動しているし、直近はゲーム業界で活動していこうと考えているけど将来はアニメとか映画とかお笑いとか「エンタメ」という広いジャンルで仲間と面白いことやっていきたいです。

今はそのための能力や経験をつけるために仲間集めをしたり、経営の能力をつけたり、ゲーム制作団体でディレクターやってます。詳しいこと聞きたい方はDMで話しましょう。

1週間でVRゲーム作って、挫折して、自分のタイプを知ったという話でした。



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