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弁天さまの歌を聞け。

今日は文殊菩薩さまのご縁日。

文殊菩薩さまは言わずと知れた智慧の仏さま。
誰よりも智慧があって弁も立つので、
すごい碩学の在家の人で
論議で負けてしまうのでみんなが行きたがらない人のところにも
文殊菩薩さまはへっちゃらで行ってしまったりします。

「維摩経」はそういう流れのお経ですよ。

枝ぶりが素敵。

ちょっと経っちゃいましたが、
17日に弁天さまにお礼参りに行ってきました。

今年はお天気も良く、例年の11月に比べるとだいぶ
暖かいです。
しかもなんとか紅葉も持ちました。

七弁天を一気に巡ります!

まずは山内のコンビニでお供えのお酒を購入。
ということでスタートは最寄りの圓山弁天から。
本当は事前に準備して、首途弁財天から行きたかったんですけどね…


圓山弁天。こちらは最近クラウドファンディングでお社を修復しました。
綺麗になってお目見得です。
狛犬さんも新しくて可愛らしいです。

弁天社一つ一つに般若心経とご真言をお勤めして
お酒を差し上げますよ。


福智院のところにある首途弁天。こちらも新しいですね?
首途はかどでと読みますよ。
由来については
お大師さまが唐にいく前に祀ったというお話と、
龍が首を出していたからというお話とがあるようです。

同名の八幡宮が京都にありますが、こちらは義経公が
奥州に赴くときにお参りしたというところから
その名前が来ていますので、前者の方が合ってる気も。

でもその頃お大師さま高野山に来ておられたのかな?(笑)


尾先弁天。一乗院の横にあります。

尾先ということで、首途弁天で首を出していた龍の尻尾が
ここに出ていたという説も。
しかし尾先というとどちらかというと狐っぽいですね…。

もともと剣先弁天というところから勧請されたという伝承も
ありますので、こちらの流れでついた名前と考える方が妥当かも。


綱引、あるいは船引弁天。南都銀行の隣です。
せっかく立て札があるのに読めない…

名前からするとおそらくここは船着場だったのでしょうね。
今は道路になってますが、昔は川だったと言われています。
物資を上げるのに水路が使われていたことの名残がありそう。


ここでお昼。
カフェ雫の精進カレー。ここのオリジナルです。
九度山の柿と山椒を使っています。

手前は胡麻豆腐のデザート風。
山内の胡麻豆腐屋さんでは時々黒蜜などをかけた
スイーツとして胡麻豆腐が提供されることがありますが
意外と美味しいですよ。


公園の中にある湯屋谷弁天。
昔はこの辺に修行僧のための共同浴場があったそうです。


祓川弁天。こちらは別の公園に隣接する山の中腹にあります。
お隣にお稲荷さまが並んで祀られています。


さらに歩いて大門まで来ました。
大門の外に嶽弁天への登山口があります。


途中のお地蔵さま。
いつもお花やお水が上がっています。


大塔を見下ろせるポイントもありますよ。
手前は高校の野球場。


嶽弁天に到着!
こちらは何回か紹介したことがありますね。
お大師さまが天川弁天から勧請したと言われています。


天狗いるかな?

今回は前日に急遽参加を決めてくださった方が
ご一緒くださいました。

途中、七弁天以外にも
授戒と伽藍参拝を挟み、
ちょっとカードリーディングをしたりして
なかなか楽しい1日となりましたよ。

先日の弁天祈願、そしてこのお礼参りの時も
弁天さまは座っていたお姿から
立ち姿となられていました。

来年に向けて、何かさらにアクティブに
活動していらっしゃるのかもしれません。

弁天さまは音楽と弁才の神さま。
でも、音楽は楽器を奏でるというイメージが強くて
歌を歌われるという感じは今まではあんまりなかったのですよ。

ことさらに、はっきり歌っている、というわけではなく
どこからともなく流れてくる歌の雰囲気のようなもの。

でもそれはやはり歌。
微笑む弁天さまの唇のあたりから流れてきます。

太陽が破顔し、月が微笑み、星が咲う。
高野山の街中にはそこここに水路があって
水が流れていますが、そのせせらぎの音のよう。

そう、弁天さまは川の神さまでもありました。

小さくともどこまでも流れていって、その響きを残す。
あるいは音楽系の何かを強化されるのかな?
来年の弁天さまの方針、そういうところにあるのかもですね。

来年もどうぞよろしくお願いいたします!


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