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「原典版」があるらしい~誰の手も加わっていない「はげ山の一夜」~

ムソルグスキーの「はげ山の一夜」というと、今日演奏されるのはロシア五人組の一人であるリムスキー=コルサコフによって編曲されたものが一般的です。今回のSAKURAの定期演奏会でも、この広く知られている版で演奏します。

はげ山の一夜(リムスキー=コルサコフ編曲版)

リムスキー=コルサコフは、同じ五人組のメンバーであるムソルグスキーの死を惜しむ一人でした。ムソルグスキーの作品は、当時のロシア国内ではあまりに斬新すぎるとされ、ほとんど評価されていませんでしたが、リムスキー=コルサコフは彼の類まれな才能を高く評価しており、ムソルグスキーの死後、彼の作品が忘れ去られることを危惧していました。

何とかしてムソルグスキーの作品を世に広めたいと考えていたリムスキー=コルサコフが、ムソルグスキーの未発表の作品の中から取り上げたのが、はげ山の一夜でした。「シェラザード」等で知られるリムスキー=コルサコフの手による編曲は素晴らしく、原曲の不気味な雰囲気を尊重しながらも、メリハリの効いた華麗で豪華な響きが印象的です。

元々はこんな作品でした

リムスキー=コルサコフが手を加える前、作品はこんな姿でした。

はげ山の一夜(原典版)

リムスキー=コルサコフの編曲に比べて「はげ山」に集う魔物たちの足音や不気味な笑い声、慌ただしい足音がそのまま伝わってくるような、荒々しい音がします。

オーケストラ特有の、音量の幅、楽器の数の増減による表現のメリハリといった面ではリムスキー=コルサコフの編曲は確かに素晴らしいものです。

しかし、ムソルグスキーの原典版が曲としての魅力が無いかというとそうではなく、民話の世界をそのまま素直に描きあげたかのような音は魅力的で、編曲版か原典版か、どちらが好きかは好みの問題のようにも思えます。

上記のリンクから双方をぜひ聴き比べていただき、両者の違いを感じていただければと存じます。

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アンサンブルSAKURA第41回定期演奏会≪オーケストラの休日≫
日時:2024/08/18(日)13:00開場14:00開演(予定)
会場:IMAホール(都営大江戸線光ケ丘駅前)
指揮:高石治
入場料:1,000円(当日券あります)

曲目:
軽騎兵序曲/スッペ
パノラマ(眠れる森の美女)/チャイコフスキー
葦笛の踊り(クルミ割り人形)/チャイコフスキー
情景(白鳥の湖)/チャイコフスキー
威風堂々第1番/エルガー
「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲/マスカーニ
禿山の一夜/ムソルグスキー
交響曲第4番/チャイコフスキー

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