酔って、少し寝て、土下座する。

またまた夜中の投稿になってしまった。今書き始めたのはam2:00だが、今日は何時に眠れるのだろう。

私は仕事柄、世間のお休みとは真反対の生活をしている。
なのでゴールデンウィークが終わってしまい憂鬱な人も多いと思うけれど、私はようやくゴールデンウィークが終わりホッとしたいところだった。
しかしまぁゴールデンウィークに仕事をしているという事はつまり年間でも5本指には入る大変な1週間だったわけで、それだけ大変だったという事はトラブルが発生する確率も上がる。
安之丞スタッフの杜撰な行為のせいで、大問題発生中だ。
せっかくゴールデンウィークが終わったのに報告書、謝罪、対策システムの導入と、ありがたい事に世間の皆様は憂鬱かもしれないが、私は憂鬱になる隙間もないという感じだ。

本来休日だった今日も夕方にそれらの処理を終えて、ゴールデンウィークを少しずらした妻とようやく合流した。
大変な業務を終えて肩の荷が降りたという事もあり、今日は楽しもうと自宅で焼肉パーティーをした。私の事なのでストレスに掻き立てられ酒も進んだ。
流石に疲れていたのか夜10:00にはうとうとしてしまい、気がついたら妻とソファーで寝てしまっていた。

実はゴールデンウィークに入る時に妻と喧嘩をした。些細なことではあったが、日々の些細が積み重なって私が妻に不機嫌な態度を取ってしまった。そしてお互い謝りつつも、蟠りを抱えたまま妻はゴールデンウィーク中に実家に帰省。私は馬車馬のように走り回って仕事をした。

その期間、私と妻の間で何かがあったわけではない。腹を割って話すなんて事もしていないし、私も蟠りが全くなくなったといえばそれは嘘だったと思う。
それでも今日の夕食も美味しかったし、ソファーで一緒に寝てしまっていた時、あまりの平穏さに幸せを感じた。

人にはキャパシティというものがあるし、よくそれを器で表現する事が多いが、私の器は浅くて広い、安い居酒屋の刺身盛り5人分みたいなものだと自負している。
思春期をいじられキャラで育ったのが功を制したのか、大概のことは一旦皿の上には落ちてくる。全くもって受け入れられないとか、見当違いみたいな事はあまりない。もしそういう事が起きてしまうと凄く疲れるので、大体のことはそっかー。と言えるように生きていると思う。
ただこの皿、広いだけなので盛ろうとすると割と溢れる。それこそ刺身のように、色んな種類を満遍なくは盛っていけるけど、マグロだけ10切れは積み上がりすぎて倒れる。当然汁物なんかはNGだ。

なぜそんな事を考えたかというと、キャパシティオーバーは稀に良い方向にも転ぶのだなと思ったからだった。
今日のはまさにそうだった。
妻との喧嘩は間違いなく解決される事なくゴールデンウィークの間皿の上に置いてあった。
しかし多忙を極めるうちに、どんどんと皿の上がいっぱいになり休日返上かつ他人の起こしたトラブル解決でついに妻との問題は皿からこぼれ落ちた。
大事なのは溢れたのではなく、こぼれ落ちたという事だ。

こぼれ落ちた蟠りは私の思考からは消えて、今をどうにか幸せに生きようとする。他の問題でいっぱいだから平穏を求めた本能なのかもしれない。私がそうすると、妻の蟠りもゆっくりと溶けていくのが私にも見えた。それは妻の優しさなのかもしれないけれど。
だから本当はそんな事はないし、金輪際トラブルなんて起きて欲しくはないし、大手クライアントとの契約問題に発展しかねないので絶対悪なのは言うまでもない。ただ少しだけ。妻との蟠りという観点だけで言えばトラブルに救われたのかもしれない。

目覚めた時には酔いも覚めて、あとは風呂にはいって寝ようと思ったが、これも私の悪い癖で仕事の事を気にして眠るくらいならメールを見てしまったほうが安心してしまう。メールを開くと、当トラブル報告に対してクライアントからの返信が19:00に来ていた。事が大きいだけに慎重にそれに対する返信メールを書き、何度も読み返して、誰も見ていないのに頭を下げながら送信ボタンを押した。大きなため息をついて、どうなるかは分からないけれど少しだけ胸を撫で下ろしてから時計を見たら1:50になっていた。当然妻はリビングにはいなかった。

眠ろうと思っていたが、人に謝罪文を書き、正しい報告を構築したあとは脳がフル回転している。当然眠れるわけがなく、今度は気持ちと頭の整理のためにnoteを描き始めてしまった。

描きながら寝室を覗いたら部屋を真っ暗にせず、私が困らないように少し明るくしたまま寝ていた妻を見て、喧嘩の事は明日もう一度謝って、せっかくこぼれ落ちた蟠りがもう盛られることのないようにしようと思った。

そして妻との間でまた何か起きてしまった時は、今度はトラブルではなく少しだけ仕事を無理するのも夫婦の関係維持のためには必要なのかもしれない。

ハードワーク。ハードプレイ。昔誰かに言われたな。