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【取材後記】ABEJAさんに「開発チームとビジネスチームの垣根をなくし、意思決定を早める」組織づくりを伺いました。

こんにちは。SELECK編集部の榎本(@enomon_s)です。

先日、SELECKの「5周年記念ゆるのみ」を開催して、読者さんが在宅で楽しんでいる一押しコンテンツを伺いました!

本当にバラエティ豊かですぐに楽しめるものばかり。こちらのnoteで公開しているので、ぜひご覧ください♪
(私の一押しはYouTubeの「Jungle Survival」。道具1つでジャングルの中に豪邸やプールを作る動画で、別世界の文明を見ている気分になれます)

さて、本日はABEJAさんの新着インタビュー記事について、「取材の裏側」をお伝えします! 

1. 取材した背景

ご存知の方も多いと思いますが、ABEJAさんは米Google本社から日本で初めて出資を受けたベンチャー企業です。私自身も以前から、どんな会社さんなんだろう、お話しを伺いたい!と興味津々でした。

ABEJAさんの先進的なAIサービスを紹介したい気持ちもありつつ、(SELECKはPR記事を扱わない方針なので)読者の皆さんに参考にしていただける事例ということで、開発チームとビジネスチームの情報格差を排除した「データドリブンな組織づくり」について伺ってきました。

今回の記事は、特にSaaSプロダクトのビジネスや開発に携わる方、データドリブンなチームづくりに関心のある経営・POの方にお役立ていただけると思っています。

というのも、開発チームとビジネスチーム(マーケ・セールス・CS)でのやり取りや意思決定の際に、双方のチームで持っている情報の違いや、見ているデータ・指標の違い、扱う言語やベースの考え方が異なっているなどの要因で、認識齟齬が生まれやすいというお悩みを多く聞きます。

たとえば、下記のような内容ですね。

・ビジネスチームの「(事業としてorすぐに)対応できるか」という質問に対して、開発チームからは「(技術的に)できる」と返答している。けれども、そのコミュニケーションの差異に双方気付かない

現場では顧客の声が拾えているが、開発チームには十分にその情報が届かず、プロダクト開発に生かしきれていない など

今回の記事には、そのような「チーム間の垣根をなくす」ためのヒントがたくさん詰まっているので、ぜひ参考にしていただけたらと思います!

2. 概要と事例のポイント

お話を伺ったのは、「ABEJA Insight for Retail」というAIによる店舗解析SaaSのプロダクトオーナー 兼 開発チームリーダーを務める齋藤さん。
(なんと、新卒1年目からPOとしてチームづくりをしていらっしゃるそう…!)

「あらゆる顧客行動データを見える化し、店舗運営の改善施策に関する効果検証を可能にする」というサービスを提供する一方で、自組織ではデータを活用しきれていなかったことから、「真にデータドリブンな組織」を目指して変革を推進されたとのこと。

チーム間の情報格差をなくすことが、価値創出のスピードアップにつながると考えて、具体的には下記の取り組みをされています。

<今回の事例ポイント>

・お客様に訴求している価値を、まずは自分たちが体現できるようになるために、「私たち自身が真にデータドリブンな組織になる」というチームビジョンを掲げた

・職種混在の「横断型プロジェクト体制」を構築して、ビジネスメンバーとエンジニアが協働。お客様のニーズをすばやく開発に反映できるようにした

・ビジネスメンバーも含めて、チーム全員でGitHubを活用し、プロジェクトの進捗管理をする体制に変更

・BIツールのひとつ「Redash」を使い、社内のあらゆるデータをSQLで取得できるようにして、メンバー全員がデータ分析できる環境を構築

・「データ分析スキルの向上」を目的として、ビジネスメンバー向けのSQLの書き方や機械学習サービスの使い方など勉強会を実施
(認定制度や認定バッジを作ったりと、盛り上げの工夫も!)


・ビジネスメンバーもSQLを使うプロジェクトを設けて、実践で技術を身につける

・slackの「SQLビギナー向けの質問チャンネル」や、データサイエンティストと一緒に、SQLを見たり書いたりできる「もくもく会」を毎週実施してサポート

・最重要指標はMRR。KPIの中でも最も重要な指標は、
四半期ごとにカスタマーサクセスと開発メンバーで相談し、全員で同じ指標を追う

・slackの分報チャンネルでは、POとして「今考えていることや大事だと思っていること」を常に発信!メンバーはそれを汲み取り自発的に行動
(記事本文には含まれていませんが、この点も工夫もされていたとのこと)

これらの施策によって、チームが一体となって課題解決に取り組むことができるようになったり、「新しくこんなこともできるんじゃないか」とビジネスメンバーが主体的に考えられるようになったことも大きいとのことです。

POとして齋藤さんがどのような設計のもと組織改革をされたのか、チームメンバーの熱意など、ぜひ記事で感じていただけたらと思います。

記事はこちらにて👉「真にデータドリブンな組織」を目指して。全員が同じ指標を追う、最速チームの作り方

3. さいごに雑感

私自身、ビジネスチームでの経験しかなくて、エンジニアの業務内容も本当の意味では把握できていないのが正直なところです。

一緒にランチに行っても、仕事に関する共通言語って意外と少なくて。「技術的なことは分からないから、こんなこと話したらピントずれてるかな」と思うと、雑談しかできなかったりしました。

なので、ABEJAさんのようにどのメンバーも基礎的なスキルを装着することで、裏側にどんなデータがあるかをビジネスメンバーが自ら見に行けたり、全員が同じ目線でプロダクト開発を一緒に考えられるようになるって、純粋にすごく仕事が楽しくなるなって感じました。組織が一枚岩になるようなイメージ。

これらの施策を成功させるには、エンジニアチームの多大な協力も必要なので、やっぱり1番大切なのはビジョンを共有して、全メンバーを巻き込むことですね。齋藤さんのメンバーを想う気持ちも溢れる、素敵な取材でした。

事業全体の理解度を上げるために自分でスキルの勉強を始めてみたり、組織として真似できる施策があれば、ぜひ実践してみてくださいね。

では、また次回をお楽しみに!

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