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【就活】ChatGPTで、一次面接でも最終面接でも高評価される「自己PR文」を作成する

新卒就活で提出するエントリーシートは、もちろん提出先の企業に評価されるわけだが、選考フローに応じて評価者が変わってくることも意識したほうが良い。

エントリーシートの選考では新卒採用の担当者も評価に加わるだろうし、一次面接では現場リーダーが、最終面接では役員がそのエントリーシートをもとに面接して評価することもあるだろう。

新卒就活では、次のような評価者が考えられる。

  • 人事部の新卒採用担当者

  • 志望職種の現場リーダー

  • 志望職種の部門責任者

  • 役員クラス

エントリーシートは当然ながら同じものを参照するので、エントリーシートの内容はどの評価者にとっても合格レベルに達している必要がある

以上のことを念頭に置いて、ChatGPTにエントリーシートの文案を改善してもらおう。一例として、自己PRの文案を考えてみる。

入力プロンプト

GPT-4o

### 背景:
私は就活中の大学生です。志望企業に提出するエントリーシートの設問で、自己PRを記載する必要があります。
### 指示:
1. 下記の文案をベースにして、400文字程度の自己PRの文章を作成します。
2. 作成した文章について、3人の専門家が長所と短所を述べます。
3. それぞれの専門家はプロフィールを10点満点で採点します。
4. 長所と短所を参考にして、改めて自己PRの文章を作成してください。
5. それぞれの専門家はプロフィールを10点満点で採点します。
### 文案:
私の強みは、困難があっても諦めずに主体性を持って行動を起こし、やり通すことである。私はカナダへの交換留学を学生時代の目標としていた。学内選抜を通過し大学2年生の冬に留学を予定していた。しかし、コロナの影響で留学が延期になった。しかし、そこで諦めるのではなく、自分のやりたいことを見つけ、行動を起こし、留学に行けなかった時間も充実させることで気持ちを切り替えた。また、語学のモチベーションを上げるために、アメリカの友人と週一回、英会話を練習し、検定を受け、勉強する習慣を身につけた。その結果、最後の機会に無事留学という長年の夢を叶えた。留学先では、語学や文化の壁にぶつかりながらも、そこでしか経験することができない掛け替えのない時間を過ごすことができた。
### 志望企業:
サントリー
### 志望職種:
営業
### 3人の専門家:
1. 志望企業の新卒採用担当者
2. 志望職種の部門責任者
3. 志望企業の役員

プロンプト例

プロンプトのポイントは2点。

1点目は、3人の専門家(評価者)を登場させてそれぞれに評価させたこと。実際にエントリーシートを見る可能性の高い、新卒採用担当者、部門責任者、役員を評価者とした。

2点目は、まずは自己PRの文章をChatGPTに作成させ、その長所や短所をそれぞれの評価者に述べさせて、それらを元に自己PRの改訂版を作成したことである。

結果を見てみよう。

自己PR(初稿)

次のように作成された。

私の強みは、困難があっても諦めずに主体性を持って行動し、やり遂げる力です。学生時代、カナダへの交換留学を目標に掲げ、学内選抜を通過し、大学2年生の冬に留学を予定していました。しかし、コロナ禍により留学は延期となりました。そこで諦めることなく、自分のやりたいことを見つけて行動を起こし、留学までの時間を充実させることに専念しました。語学力向上のためにアメリカの友人と週一回英会話を練習し、語学検定の勉強を習慣化しました。その結果、最後の機会に無事に留学を果たし、長年の夢を叶えることができました。留学先では、語学や文化の壁に直面しながらも、貴重な経験を積むことができました。この経験を通じて、困難に直面しても諦めず、目標に向かって主体的に行動することの重要性を学びました。この姿勢は、貴社の営業職においても、お客様に対する提案力や問題解決能力を高めるために大いに役立つと確信しています。

最初の文案と比較すると、細かな点が改善されている。例えば、もともとの表現「やり通す」が「やり遂げる」になっている。

専門家の評価

さて、専門家の評価は以下の通り。

新卒採用担当

長所:
困難に立ち向かう姿勢が明確に示されている。
具体的なエピソードがあり、説得力がある。
留学経験を営業職に結びつけている点が評価できる。

短所:
留学の話がやや長く、他の強みが見えにくい。
営業職に対する具体的な意欲や適性についての言及がもう少し欲しい。

評価: 8/10

部門責任者

長所:
主体的に行動する姿勢が伝わる。
語学力向上の具体的な取り組みが示されている。
問題解決能力をアピールしている点が良い。

短所:
文章が少し冗長に感じる。
営業職に必要な他のスキルについての記述が不足している。

評価: 7/10

役員

長所:
困難を乗り越える姿勢が強く表現されている。
自分の行動に主体性を持って取り組んでいる点が評価できる。
経験から学んだことを明確に述べている。

短所:
留学に関連するエピソードが中心で、他の強みが見えにくい。
営業職に対する具体的なビジョンや意欲がもう少し欲しい。

評価: 7/10

短所の2点目の、営業職に関するくだりが、それぞれの評価者の特徴を表して興味深い。

採用担当者は「営業職に対する具体的な意欲や適性についての言及がもう少し欲しい」としていて、適性に言及している。ミスマッチの結果、早期離職されないか警戒しているようにも思える。

部門責任者は「営業職に必要な他のスキルについての記述が不足している」としていて、スキルに言及している。営業職に必要なスキルがあるかどうか分からないと、実際の仕事で活躍してくれるかどうか判断できないということか。

役員は「営業職に対する具体的なビジョンや意欲がもう少し欲しい」としていて、長期的なビジョンを持っているかどうか、長く会社に勤めてくれるかどうかを気にしているように見える。

自己PR(改訂版)

おそらくそのような短所を改善すべく、改訂された自己PRは次の通り。

私の強みは、困難に直面しても諦めずに主体的に行動し、目標を達成する力です。学生時代、カナダへの交換留学を目標に掲げ、学内選抜を通過しましたが、コロナ禍により留学は延期となりました。しかし、留学を諦めず、自分のやりたいことを見つけて行動を起こし、語学力向上のためにアメリカの友人と週一回英会話を練習し、語学検定の勉強を習慣化しました。その結果、無事に留学を果たし、語学や文化の壁に直面しながらも貴重な経験を積むことができました。この経験を通じて、困難に直面しても諦めず、目標に向かって主体的に行動することの重要性を学びました。この姿勢は、貴社の営業職において、お客様に対する提案力や問題解決能力を高めるために大いに役立つと確信しています。さらに、留学経験から得た異文化理解力やコミュニケーション能力を活かし、貴社の国際的な営業展開に貢献したいと考えています。

留学に関するエピソードを端的に表現し直し、最後の部分に「さらに、留学経験から得た異文化理解力やコミュニケーション能力を活かし、貴社の国際的な営業展開に貢献したいと考えています。」と付け足している。

驚いたことに、営業職についての適性、スキル、ビジョンが加えられていた。

専門家の再評価

このように自己PRを改訂したことによって、専門家の評価値はそれぞれ1ポイントずつ上昇した。

1. 志望企業の新卒採用担当者
評価: 9/10

2. 志望職種の部門責任者
評価: 8/10

3. 志望企業の役員
評価: 8/10

おわりに

就活で提出するエントリーシートは、選考フローに応じて評価者が変わってくることを意識したほうが良い。新卒採用担当者、現場のリーダー、部門責任者、役員のいずれにも高評価を受けるエントリーシートを目指そう。

冒頭のプロンプトは、

### 文案:
### 志望企業:
### 志望職種:

の部分を書き換えることによって、自身の状況に合わせた出力が得られるため、試しに活用してみてはいかがだろうか。

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