シンエニアグラム原論〜vol.1 水原一平被告の性格分析
水原一平とは何者なのか?
彼はなぜ盟友・大谷翔平を裏切ったのか?
或いは裏切らざるを得なかったのか?
「ギャンブル依存症」だけでは説明がつかない心理的な要因について考察してみたい。
彼の性格からふたりの関係性に迫ってみる。
彼のパーソナリティーを明らかにしたい。
1.
2024年3月20日、水原一平が突如、ドジャーズを解雇された。
違法賭博に関与し、大谷の口座から大金を盗んでいたことが発覚。
その後の米国連邦検察の発表によると、窃盗は2021年11月から2024年1月にかけて、繰り返し行われていた。
実に丸2年と2ヶ月の長期にわたった。
手口はこうだ。
大谷の銀行口座の設定を勝手に変更し、自身の携帯電話と紐付けして不正送金を繰り返すという大胆なものだった。
大谷本人を装って直接、銀行に電話を入れていたことも判明した。
被害額は当初の450万ドル報道から、約1600万ドル(約24億円)に跳ね上がった。
「一平は親切で礼儀正しく、仕事熱心」
競うかのように「善人」報道一辺倒だったマスコミは、水原一平に騙された格好になり、世間は「裏の顔」発覚にざわついた。
(私の知る限りリテラシー能力の低さを反省したり、検証する番組は皆無だ)
私が驚くのは、水原被告の犯罪の大胆さもさることながら、彼の用意周到な、確信犯的な肝の据わった一種の攻撃性だ。
「歯の治療」名目で6万ドルの小切手を大谷から受け取っておきながら、無断で大谷の口座から治療費を支払い、小切手はちゃっかり着服していた事案もあった。
(公開された裁判資料から)。
大谷との間の信頼関係(依存関係)を悪用し、大谷の性格を見抜いて大金を騙し取った。
そればかりか、人を嘲笑うかのような、憎悪のような、社会への攻撃性さえ感じてしまう。
そしてこの「依存関係」の巧みさこそ、水原一平という人の性格を知る最重要キーワードの一つだと、私は思う。
人に依存させて依存する、いわば共依存スキルが異様に高い性格タイプがエニアグラムにはある。
(これについては後述する)
2020年、大谷翔平はMLB史上初めて「二刀流」適用選手の栄誉に輝いた。
ルールが改定され、二刀流が公認となった。
翌2021年には、これも日本人初となるオールスターゲームのホームランダービーに出場した。
ベーブルースを超える選手、野球界のユニコーンと称賛され、大谷翔平の名声は最高潮に達した。
同時に、水原一平の献身ぶりを絶賛する内外の声もまた日増しに高まっていた。
「非の打ちどころのない優秀な通訳」
「彼はもはや単なる通訳ではない」
通訳どころかマネジャー以上の存在となり、「大谷選手の右腕、側近、相棒、親友」と讃えられた。
だが彼は、スポットライトが当たっても、決して出しゃばり過ぎることはなかった。
その有能さと人柄の謙虚さが、百戦錬磨のはずのマスコミ人をして盲目にした。
心を鷲掴みにされた格好だが、今となってはどうしても隠し通したい裏切りと秘密が彼にはあったわけだ。
前述したように水原一平が大谷の口座に手を出し始めたのは、2021年11月とされる。
それから実に2年と2ヶ月に亘って、まんまと騙し終えたのは彼の天性の演技性と言ってもいい。
そう。
彼のパーソナリティーの秘密(本質)を知る手がかりの二つ目は、この演技性にこそある、と私は思う。
依存関係と演技性、この二つのコアな特徴をベースに、水原一平の性格(性格タイプ)に迫って行こうと思う。
つづく
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