#013 | ティンクル上野川保育園(社会福祉法人星槎)| 栄養士 長田 菜摘 さん
こんにちは。えんみっけ!事務局です。
保育士インタビュー第13回は、神奈川県川崎市 ティンクル上野川保育園(社会福祉法人星槎)栄養士 長田 菜摘さんにお話を伺いました。
―栄養士としての仕事内容、役割を教えてください。
主な仕事内容は『毎日の給食とおやつの調理』『献立作成』『発注業務』『栄養計算・食育活動』になります。
『毎日の給食とおやつの調理』は何人分を作るのですか?
調理師さんと2人で園児50人分と職員分を作ります。
『献立作成』とは?
川崎市から大元となる献立が送られてくるので、園の行事に合わせて多少献立を変更しています。
(川崎市から献立表が配信されるのですか?)
はい。すでに栄養計算がされた献立が届き、それを園にあわせて変えています。
当園は1~5歳児のクラスで、0歳児がいないため離乳食はありませんが、乳児と幼児で分量などを変えています。
『発注業務』は入職何か月目から担当しましたか?
1年目に先輩から発注業務を教わり、数か月で独り立ちしました。
当園は園児数50名なので栄養士は1名ですが、園児数が100名など多い園は役割分担や引継ぎ期間も違うと思います。
(覚えるまで大変でした?)
大学で習ってきたことがほとんどなので、新しく覚えることは意外と少なかったです。
発注先によって発注方法が違いますが、オンライン注文なのでスムーズです。
業務割合は?
『栄養計算・食育活動』 など栄養士の分野は私が担当し、
『献立作成』と『発注業務』は調理師さんと分担しています。
―一日のスケジュールは?
―就職先を「ティンクル上野川保育園」に決めた理由は?
説明会に参加した際に園長先生から「アルバイトをしてみませんか?」と誘っていただき、大学4年生の夏休みにアルバイトをしたことがきっかけです。
今もそうですが、アルバイトをしている時も子どもたちが「今日のご飯は何?」と給食室に遊びに来たり、 保育室の距離も近いので、 “ミールラウンド”(子どもの食事状況の観察)で子どもたちの様子を見に行ったり、話しをしたり…
「子どもたちとの距離も近く、関わる機会が多いところだな」と感じた点が一番の理由です。
「また明るい職場、働きやすい環境だな」と思ったことも理由の一つです。
(就活での情報収集や園見学はどのように行いましたか?)
保育士に比べると保育園での栄養士の求人数は少ないのですが、新規開設園だと栄養士や看護師などの求人があることを聞き、ホームページ等で検索し何園か見学に行きました。
いろいろな園を見た中で、子ども達との距離の近さが決め手になりました。
ー栄養士という職種を目指したきっかけは?
実は中学生のころまでは保育士になりたいと思っていました。
高校でサッカー部のマネージャーをしていた頃、栄養について学ぶ機会がありまして、「栄養って面白いな」「食べてない子は本当に細いんだなぁ」ということを目の当たりにし、大学は栄養を学べる学部に進学しました。
学んだ結果、やはり保育の現場で働きたいと感じました。
(栄養科学を専攻の同級生の就職先は?)
農大なので食品メーカーに就職する人も多いですが、友人の3割くらいは保育業界です。
―ティンクル上野川保育園の自慢は?
休日にみんなで高尾山に行くぐらい仲が良いところが自慢です!!
(山登りがご趣味の先生が率先してくださるのですか?)
はい。皆でパート勤務の70代の先生について行きました!
周りから見たら三世代での登山と思われていたかもしれません。笑
みんなで楽しく話しながら、何度も山登りしています。
―園で働く上で必要なこととは?
コミュニケーションが大事だなと感じています。
当園はマンションの1Fフロアが園舎で、給食室内の事務スペースが狭いため、事務仕事は給食室ではなく事務所で行っています。そのため日頃から保育士と接することも多く、コミュニケーションとる機会も多いです。
コミュニケーションがとれているおかげで、困ったときに相談に乗ってもらったり、いざという時に助けていただいていることを実感しています。
事務所に居るのでお迎えの保護者へ「お帰りなさい」と挨拶したり、保護者の顔も覚え、私のことも覚えてもらえます。
園で行った食育活動についてお話ししたり、保護者からも「子どもが○○美味しいって言っていました」などおうちでの様子を聞かせていただけたり、保護者の方とのコミュニケーションも大事だなと感じています。
―実際に園で働いて考え方が変わったところはありますか?
大学の頃は「子どもたちにご飯を作って、こういう食育をしたいな」などと、やってみたいことを漠然と考えていましたが、働き始めてから、子どもたちの様子を見ることで、新たに考えることがありました。
例えば食事中に肘をついていたので、食事のマナーについて食育を行ったり、伝える内容もどうやったら伝わるか子どもたちに合わせて考えるようになりました。
(伝え方を工夫したエピソードをひとつ教えて!)
11月24日が「いいにほんしょく」の語呂合わせから「和食の日」だったので、和食について教えてから、【かつお節】【昆布】【煮干し】3種類の出汁の飲み比べをしました。
【かつお節】は鰹荒節を目の前で削ってかつお節を食べてみたり、【煮干し】も実物を見せて匂いを嗅いでもらったり、【昆布】は園長先生にも協力していただいてフエルトで3メートルくらいの実寸大を作り、売っている昆布と実際の大きさを比較した後に出汁の飲み比べをしました。
実物の匂いを嗅いでからの試飲だからか「あっ、これはかつお節の匂い」「こっちは煮干し」とみんな正解していました!
飲み比べたことでそれぞれお気に入りの出汁を見つけたようで、お母さんたちに喜んで伝えてくれていましたね 。
(そういったアイデアは会議などで発表するのですか?)
会議でも提案・検討しますが、日頃の会話の中で決まることも有ります。
「和食の日」は理事長先生が「こういうのがあるよ」と持ちかけてくださり、園長先生や担任の先生に「こうしたらもっと良くなるのじゃない」とアドバイスをいただいて、先生たちにも手伝ってもらい、実施しました。
(園児さんたちの出汁飲み比べ一番人気は?)
「かつお節が美味しかった」という声が多かったです。保育園でもかつお節の出汁を使う事が多いので慣れた味なのかなと思いました。
その次に人気だったのは煮干しです。
昆布が一番身近ではなかったのかもしれません。
煮干しの方が強い匂いかなと思っていたので意外でした。
―アレルギー食対応と人気メニューを教えてください。
『乳製品』と『卵』と『ゴマ』のアレルギー食対応があります。
人気の給食は『カレー』です。三杯おかわりする子もいます。
あとは『シェパーズパイ』も人気です。
(シェパーズパイ!?)
イギリスの伝統的な料理で、名前に『パイ』とつきますがパイ生地は使いません😁
下にミートソースをしき、その上にマッシュポテトとバターをのせてオーブンで焼きます。
人気のおやつは『黒蜜トースト』です。
バターを柔らかくして、そこに黒蜜をかけて混ぜるとホイップ状になります。
それを食パンに塗って焼いたトーストが人気です。
―有休や育休は取りやすい環境ですか?
希望した日はほとんど有休がとれます。育休制度を利用している先生もいますし、時間制勤務で働いている先生もいます。一緒に働いている調理師さんもお子さんがいらっしゃるので、それぞれの状況に合わせて取りやすい環境だと思います。
―最後に栄養士を目指している方へ一言!
子どもたちの成長を保育士さんと共に近くで見守り、食べることの大切さや楽しさを伝える工夫を考えながら働ける、やりがいがある仕事です。
栄養士は1園に1~2名の配属で保育士より募集は少なく感じるかもしれませんが、就職説明会に参加したり、新規開設園も含めた複数の園を見学することで、ご自身の働きたいと感じる園、環境に出会えると思います。
保育施設の栄養士を目指して頑張ってください。
高校時代のサッカー部マネージャー経験から栄養学を志し、学びを生かして幼い頃からの夢である保育の現場で子どもと関わる職を見つけた長田さん。
笑顔がとても素敵で輝いていました!
長田さん、ありがとうございました。
今回お話をお伺いした、神奈川県川崎市 ティンクル上野川保育園(社会福祉法人星槎)の情報はえんみっけ!サイトにてご確認いただけます。
園見学も受付中です!
インタビュー掲載期間:2025年3月31日迄
幼保学生・求職者のみなさまへ
現役保育士さん、採用担当者さんなどに聞きたいたいことリクエストを受け付けております。
*直接聞きにくい事もえんみっけ!が間に入ってお聞きします。
インタビューリクエストはこちら:https://forms.gle/7r7wV359JPJhakik9