「エレフエ」をご存知でしょうか? 台湾のメーカーが開発し、日本ではファインアシストが販売元となっているリコーダーを元にした電子管楽器です。 詳細な仕様は販売元のサイトをご覧ください。 楽器は島村楽器などで展示、販売もしていて、先日見かけたので試奏してきました。 その試奏リポートを書いてみました。 電子管楽器として評価するか、電子リコーダーとして評価するかでも評価は変わるでしょうが、ここではリコーダーよりの評価をします。 【総評】アナログなリコーダーと性能的に比較するのは
先日のプログラムノート公開第一弾の、小池耕平リコーダーリサイタル「ヴィヴァルディとその周辺」に続く第二弾です。 今回は、青木洋也さんの合唱器楽アンサンブル、コレギウム・ムジカーレの演奏会「ヴィヴァルディとゼレンカ 18世紀の教会音楽」のために書いたものです。 どうぞお楽しみください。 ーーーーーーーーーー <ドレスデンとフィレンツェ、そしてゼレンカとヴィヴァルディ>今日の演奏会でとりあげられるゼレンカ(1679〜1745)とヴィヴァルディ(1678〜1741)は、それぞれド
以前に書いたプログラムノートを公開したいと思います。 こちらはリコーダー奏者小池耕平のCD「ジーバー リコーダー・ソナタ全6曲」が発売されたときのリサイタルツアーのために書いたものです。 テキストでなく画像なのは、画像で説明している部分や、テキストにバツマークで効果をだすといった、ややプログラムノートには普段見られない表現を使っているためです。 ぜひお楽しみいただければと思います。(そしてついでにプログラムノート、CDライナーノート、その他雑文等のお仕事もいただけるとうれ
以前からこういう古楽や音楽史に関する本って可能かなぁと思っているアイディアがあったんだけど、(でも実現するなら同人誌というか薄い本系で)文章だと書くのが面倒だしと思っていたら、clubhouseなんてものがはやりだした。これは、言語化してみるってのが自分の中での感触を知るために手っ取り早いんぢゃない?って思ったので、気が向いたら、以下の内容でclubhouseで話してみようかと思う。 予定としては30分程度トピックを話して、あとは参加者との雑談。まぁ、参加者は数人でもいてく
プログラムノートやコンサート関連の文章
昨日は、デイヴィッド・マンロウの久しぶりのCD発売に伴い、デイヴィッド・マンロウとはどういう人だったか、そして発売されるCDの内容などを紹介しましたが、今日はちょっと砕けて、私の担当した部分に関してですが、裏話をしたいと思います。買っていただけた方にはより楽しめるかと。。。 お仕事がやってきた!このCDの解説担当の話は、今回発売された他のタイトルの追加解説を執筆された方を通してワーナーの担当の方からいただいたのですが、最初、このお仕事の話をいただいたとき、なんで私?とは思い
今回はCDの宣伝です。 古楽奏者のデイヴィッド・マンロウのCDが久しぶりに発売されました。今回、そのCDの一部の解説の翻訳と執筆をさせていただいたので、みなさんにデイヴィッド・マンロウについて知っていただくことも含めた記事です。 お付き合いください。 デイヴィッド・マンロウってどんな人?今でこそ、バロック音楽を中心として古楽を当時の楽器や奏法、スタイルで演奏することは一般的になりつつありますが、それが実践されはじめたのは半世紀ほど前の1960年前後からです。 先年亡くなっ
ひさしぶりにnoteを再開しようかなと思い立ちました。続くかどうかはわからないけれど(というか、続けられる気はしないけれど)。 で、ちょっとリハビリ的に美術か音楽ネタで何か書いてみようかなと思い、きっと美術をやっている人にはいまさらというか常識であろう、ミケランジェロの「ダヴィデ」の右手はどうしてごついのか、について簡単に書いてみようかなと。。。(あまり調べなくても書けそうだからw ▶ミケランジェロの「ダヴィデ」って?もちろんミケランジェロの「ダヴィデ」はご存知ですね? こ
先日、行ってきた12月20日までパナソニック汐留ミュージアムで開催中の「表現への情熱 カンディンスキー、ルオーと色の冒険者たち」の内覧会のことを書いてなかったので、展覧会の紹介をします。 この展覧会はカンディンスキー(1866〜1944)、ルオー(1871〜1958)、クレー(1879〜1940)の作品を中心にこれらの画家の作風のルーツとなったもの、そして関わり合い、その後の分岐を展示することで、20世紀初頭の表現主義のスタートからその後20年ほどの展開を展示する珍しいトピッ
昨日9月9日から10月13日まで六本木の泉屋博古館分館で開催されている特別展「浅井忠の京都遺産 京都工芸繊維大学美術工芸コレクション」の内覧会に行ってきました。 浅井忠といえば日本の近代洋画の初期を代表する画家ですが、晩年5年間が京都高等工芸学校の、それも図案科というデザイン系の教授であったことはあまりしられていません。 この展覧会はその晩年の活動、事績を追い、日本のデザインへの影響を、彼のコレクションや、その時代の本人と弟子の作品、その後の影響をみることで明らかにするもの
4月16日までBunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「ゴールドマンコレクション これぞ暁斎! 世界がみとめたその画力」展の内覧会に行ってきましたので、そのレポートをかねて展覧会の紹介をします。 (写真は内覧会のため、特別な許可を得て撮影しています) 今回の展覧会はイギリスのコレクター、イスラエル・ゴールドマン氏の収蔵品によるものですが、すっごく多彩な作品が展示されていて、暁斎の技芸の幅広さに圧倒されて楽しめます。 そんなゴールドマン氏の暁斎コレクションは30年ほど前に
先日、中世以前の音楽について書かれた本のオススメをしてみたので、ちょっと中世系で攻めてみたい。 本当はルネサンスでもやってみたいのだが、ちょっと手に負えないような気がする。 ということで、とりあえずは、道筋として、中世を舞台にした小説で楽しんで読めそうなものの紹介、さらにできれば、中世について書かれた本でのオススメの回も作りたい(これはけっこう無茶だと思うけど)。 で、今回はとりあえず、 中世を舞台にした文学作品の個人的オススメを紹介してみたい。といっても、中世のような
先日、中世からバロックにかけてと、現代音楽の両方の作品が絶妙に混じったプログラムのコンサートを聴きにいきました。 「僕たちは古楽と現代音楽の対話を通して『数』と『トランス』という壮大な命題に想いを捧げる」 で、古楽も現代いずれの時代の音楽も大好物なのですが、ルネッサンス以前(このコンサートではヒルデガルド・フォン・ビンゲンとか中世のエスタンピとかペロタンとかファエンツァ写本とか演奏されたわけですが)やっぱりいいよなぁと思ったわけです。 この2、30年でおそらく古楽
「上海のシャーロック・ホームズ(ホームズ万国博覧会:中国編)」(樽本照雄編訳:国書刊行会)を読んで 今更言うまでもないことですが、世に名探偵は数いても、シャーロック・ホームズほどファンが多く、原作からその伝記、生活など様々なことを研究するシャーロッキアンなる人種を生み出しているのが、この名探偵のユニークさなのは明らかです。 今回紹介する、樽本照雄編訳「上海のシャーロック・ホームズ」はなんと清朝末期、まだイギリスではホームズシリーズが盛んに発表されていた時期に中国で書か