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【コンサート】石田泰尚スペシャル 熱狂の夜第二章 第2夜《デュオ》@ミューザ川崎シンフォニーホール

コンサートへは聞きたい曲を目指していくが、馴染みのない曲が演目にある時がある。そのような曲を予習のためにYoutubeで検索すると、ヒットすることが多かった「石田泰尚」氏。風貌や振る舞いがクラッシック音楽界隈からかけ離れているから目立つ、目立つ。
Youtubeでだけだが、どの演奏を聞いても、彼の曲への愛が伝わってくるような演奏をする。熱い人なんだろうな、一度是非、生演奏を聞いてみたいと思って探すと、まぁ、チケットが取りにくい取りにくい。やっととった1枚が、7月2日(火)のミューザ川崎シンフォニーホール。この日の演奏会「も」なんだろうけど、当日「完売御礼!」の幕が下がっていた。

2024年7月2日(火)

最近、勤務先で上司が頂き物をした。銀座ウエストの「ドライケーキ詰め合わせ」である。上司と『やはりいいよねウエスト。テンションあがる。』と嬉しさを分かち合った。

銀座ウエスト「ドライケーキ詰め合わせ」

演奏を聞いている間、ふと、その銀座ウエストの詰め合わせを思い出した。曲のラインアップによるところも大きいだろうが、
端正で、美しく、正しい演奏。
一枚の大きな絵を織り上げていくような交響曲ではない、くっきり特徴のある小品やソナタ。それらを風貌に似合わず「綺麗に、折り目正しく」奏でる。

J. S. バッハ/グノー/アヴェ・マリア
とてもとても清らかな水を飲んでいるかのような印象を受けた。

アントニン・ドヴォルザーク/4つのロマンティックな小品 op.75

アントニン・ドヴォルザーク/ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ ト長調 op.100

フリッツ・クライスラー/ドヴォルザークの主題によるスラブ幻想曲

ベドルジハ・スメタナ/わが故郷より
第1曲:モデラート
第2曲:アンダンティーノ「ボヘミアの幻想」

ロベルト・シューマン/3つのロマンス op.94

ヨハネス・ブラームス/F. A. E ソナタ 第3楽章「スケルツォ」
ヒラリー・ハーンの演奏会でのアンコール曲。大好きな1曲なのでとても嬉しい。

ヨハネス・ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ 第3番 二短調 op.108

演奏会中にMCが入るのは実はあまり好きではない。この日は無いのかなと思っていたら、アンコールの前に。
「曲は僕が決めたんですが、多かった。」
( *´艸`)
やだ、ご本人もそう思っていたんだ。

それなのに、アンコールに5曲も演奏してくださった!

アンコール
クライスラー/美しきロスマリン
クライスラー/愛の悲しみ
クライスラー/シンコペーション

アンコールもお終い?と思っていたら、照明を少しだけ明るくしつつ、

ピアソラ/天使の死

流石にもうこれで、と思っていたら!、照明が完全に点灯されている中で、

本日のピアニスト・/實川風《じつかわかおる》氏編曲による、
實川風(編曲)/トッカティーナ~バッハとピアソラのテーマによる~

プログラムにある曲の演奏が終わった後のご挨拶はあっさりで、それも逃げるかのように舞台袖に去っていくのとは裏腹に、アンコールの最後の曲が終わり、これが最後のご挨拶は、体を90度に折り曲げ、そのまま微動だにすることなく長い長いお辞儀。

初めての「石田泰尚」氏の演奏。
ビジュアル的にも目が離せない上に、演奏は品があって、力強くて、端正で、美しいかった。

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