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これからの(学校)教育・講演を聞いて

今日、元麹町中学校の教員(現在立命館守山中教員)の加藤智博さんの講演を聞きました。覚えのために講演で印象に残った内容(あくまで私の解釈です)と感想を書いておきます。

先が見えない世の中、子どもの何を育てるべきか

AI時代、人生100年時代、そして新型ウィルスの蔓延。これからの社会は従来の価値観では測れない。つまり、子供を育てようとする大人が正解を持てない時代だ。そんな時代だからこそ、育むべき子どもの力は「自律」!
自律=自分で考えて判断して決定して行動する力

大人は子どもの自律を育むためにどのように関わるか

自律を育むには子ども自らの自己決定が必要。そのために「メタ認知」を働かせるように促すとのこと。加藤先生の場合は4つの質問を使っているそうです。
①今何が起きているの?(現状把握)
②どうしたい?(自己理解)
③今できそうなことは何?←最近追加した質問
④先生にどう支援してほしい?

そして実際する内容が決定したら
・どうなりそう?
・どんなことが起こりそう?
・時には「大人はこう思うよ」とアドバイス(ただし最後の段階・必要があれば)という声がけをするそうです。

理想的な(学校)組織①

とはいえ教育の場である学校の環境が、それを実践できる環境でなくてはなりません。学校が理想的な組織となるための鍵は、学校が子どもの何を育てるか「最上位目標」が明確であるということ。そして「最上位目標」で使われている言葉が単純明快かつ全員に行きわたっていることが大切です。
「最上位目標」が学校に関わる人で確実に共有しているから、問題があれば最上位目標に戻って考えることができるとのこと。

理想的な(学校)組織②

そして、組織構成員についてもお話されていました。①構成員(教員同士)が対話できる②お互いの意見の違い(多様性)を認めることができる。③当事者意識が高い(指示が無い、現場をわかっていない、丸投げかよ、といった他人を問題の要因にしなくなる)の3点

加えて、組織のミドルリーダーの人が、安全安心な場づくりに積極的に貢献することが大切だ、とお話されていました。

お話を伺って考えた事①現状把握

日本語教育での非常勤講師として働いていると、学校運営に全く関わることができません。学習者の何を育むか、といった学校の理念が私にはよくわからないし、そもそも自分の学習観・教育観とは合わないように感じます。当然、教師同士で対話ができる関係ではありません。雇われている学校に対して身分が違うので致し方ないことです。

お話を伺って考えた事②これからすること

とはいえ、問題を他人のせいにしていても始まりません。立場上今関わっている組織を変える、というのは難しいので、自分ができる範囲でどのように活動していくのか自分のしたいことをはっきりしよう、と思いました。具体的には以下のように整理しました。
・教育者としての最上位目標(理念)を持つ
 自律の考え方、とても共感しました。そういった教育観・学習観をさらに意識して活動しよう!
・場をいい感じの雰囲気をつくる、すなわち学習者を含めた周りの人の心理的安全を確保する場づくりをしていこう!
・ツール(日本語教育的な知識技術・ホワイトボードの活用などファシリテーション力)をみがこう!

どのような教育を目指すかは=教育者としての自分を再考すること

どのような教育をしていくか、ということを考えるのは、結局、教育者としての自分自身を考えること=どのように生きていくかを考えることなのかな、と感じました。自分が加藤先生のように組織をも変えるほどの活動をしたいのなら、やっぱり周辺(雇われの非常勤)で働いていてもラチが明かない。やっぱり独立かな(夢)とも思ったりして。そういうことも含めて、これからぼちぼち考えていこうと思います。

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