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人とのふれあい

柱、梁、桁に使う材をまとめて注文したいため、地元の製材屋さんを探した。

まず、ネットで製材屋さんと思われるところを検索。
数か所あたったが、人がいなかったり、そもそもやっているのかどうかわからないようなところが多く、あきらめかけていた。

最後にダメもとで行ったところで、作業していた方が手を止め「ここら辺でやっているところはここ一か所ですよ。」と親切に教えてくれた。

翌日その製材屋さんへ。
木材が所狭しとたくさん積まれた奥の方に人影が見えた。
声を掛けたら社長さんだった。

こんな感じの小さな家を建てようとしていると図面で説明し、見積りをお願いした。
天然乾燥材と人工乾燥材の違いや木の特性など熱く語られ、とても勉強になった。
天然乾燥のいい材でリーズナブルなお値段で作れそうでうれしくなった。

ある日、製材所の屋根の上に仕掛けてあるハチの巣箱を見せてくれた。
とはいえ、高いところにあるので「危ないから旦那さんだけね。」と。
「北アルプスや八ヶ岳の山々を360°見渡せていいところだったよ~。」と夫が笑顔で戻ってきた。巣箱も景色も見たかったなぁ。残念!

材はまとめて納品されると置き場所に困るので、お願いして数回に分けてもらうことにした。
一回目の納品の時に「ここら辺にハチの巣箱を置けばハチミツが取れるし、このくらいのコナラの木でシイタケも栽培できる。いろいろ楽しめそうないいところだね。」と言ってくれた。

花や木を植え、小さな畑を作る予定だが、そういうこともできるのかと思うと何だかワクワクしてきた。

トンカントンカンと作業をしていると、近隣の方がときどき通りすがりに寄ってくれる。
ガーデニングのプロやアーティスト、家のみならず展望風呂まで作られた方などなど。
たくましく生きてこられた先輩方から参考になる話も聞け、とてもためになる。
何より気にかけてくれていることが一番うれしい。

地元の方や近隣の方とのふれあいが心を豊かにさせてくれる。
思い描いていたものに彩りを与えてくれたり、新たな発見があったりする。
そんな日々が今はたのしい。

人里離れた山奥だと人との交流があまりできなかったような気がする。
いろいろな面で自由度は高いかもしれないが、それはちょっと寂しい。
人それぞれ考え方や好みはあるが、私たちはこの森を選んで良かったと思う。

さてと、やること満載だ! 早くハウスを建てていろいろ取り掛からねば。

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