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【徹底比較】#3 乾燥大豆ミート編

こんにちは。情報発信部でプラントベースフード研究家のMasaeです。今回は、徹底比較#3乾燥大豆ミートの比較検証です。乾燥大豆ミートは下処理が必要なことが多いのですが、これって結構面倒。今回は、できるだけ手間を減らすべく、少しマニアックですが(?)、乾燥大豆ミートの下処理について製品毎に検証した結果や、下処理不要での料理方法を、ご紹介していきたいと思います。

乾燥大豆ミート(ミンチタイプ)には違いがある?

前回、国内で販売されている乾燥大豆ミートを調査したところ、ミンチ、スライス(フィレ)、ブロックタイプなど様々な種類があることが分かりましたが、特にミンチタイプが各メーカーから多く販売されています。今回は、4種類ミンチタイプの商品の下処理後の味、豆臭、風味を検証をすることにしました。

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今回検証に使用した4製品の特徴の違いはこちらです。
原産地、大きさや色
AオーサワとDグリーンカルチャー、こちらの製品は国産で粒が大きめで色は薄茶色。Bアリサンは、アメリカ産の有機大豆使用、他製品より粒が小さく、色も黄色っぽい。Cマルコメは、産地不明で色が一番濃いブラウン系。
原材料
AとDは国産大豆、Bは有機大豆、Cは脱脂大豆。脱脂大豆は脂質低め。
価格
グラム当たりにすると、高い順にA→C→B→D(最小単位)。量や価格は今後使い続けるかどうかにも関わります。

乾燥大豆(ベジ)ミート 下処理から分かること (3)

大豆ミートは下処理をすることが推奨されている

乾燥の大豆ミートは、湯や水で戻し、1~3回ほど押し洗いをして使用することが推奨されています。それは、乾燥品を戻すことや独特の臭いを除くためですが、3回も水洗いをするって、かなり面倒。そのため、
 ✓実際どれくらいで臭いが消えたりするのか
 ✓1回でよいではないか
 ✓味や食感に違いはあるのか
下記のような手順により比較を行ってみました。

手順1.各100gを約3分湯に浸し、湯切り、各30g取り分ける(湯戻しのみ)
手順2.湯戻ししたものを水洗いし各30gとる(1回目水洗い)
手順3.以下、同様(2回目水洗い)
手順4.以下、同様(3回目水洗い)

そして、味・豆臭・食感の違いなどを官能評価。(数値化などでは計測していません)徹底比較#1&2のメンバーの男性4名と管理栄養士2名の計6名にて検証をおこないました。

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下処理後の味・豆臭・食感の違いの検証結果

A オーサワ
味:大豆の味がしっかり残る。
豆臭:湯戻しだけしなくなる、3回目洗っても少しするというコメント、1~2回の水洗いでOKという意見が一番多かった。
食感:回数を重ねるにつれ、少し柔らかめ~柔らかめに変化、そぼろっぽい~弾力感が増したという意見も。
Bアリサン
味:湯戻しでは大豆の味がするが、2回目以降は味がしない。食べた時に味が抜けたような、水っぽい感じが気になった。
豆臭:湯戻しの時点でほとんどない、臭いが気にならない意見が多かった。
食感:回数を重ねてもしっかりめであまり変化はない。
Cマルコメ
味:かなり大豆の味がする、回数を重ねるにつれ薄くなる。
豆臭:下処理回数をいつまでやっても残るという意見が多く、3回以上の水洗いが必要。
食感:回数を重ねるにつれ、しっかりめ~少し柔らかめに変化。
Dグリーンカルチャー
味:一定して少し大豆の味。穀物っぽいという意見も。
豆臭:湯戻しだけは残っていて、2回目以降は豆臭がしなくなる、3回目でやっとしなくなるという意見も。
食感:回数を重ねるにつれ、少し柔らかめ~柔らかめに変化。

総合的に、乾燥大豆ミートを下処理すると、大豆の味がしっかりするものや粒の大きさによっては、回数を重ねるほど味がなくなったり、食感が柔らかくなり過ぎたり、繊維感のある肉っぽさが失われてしまう製品もありました。また、下処理後には水気をしっかり切ることや、大きさによって食感に違いがあること、回数が多いと味がぼやけてしまうことを認識しておくことが作りたい料理をするときに大事だということがわかりました。

実際に、3回の下処理後に同じ材料でハンバーグに加工しても、水っぽい製品はまとまりが悪く、製品によっては全く形にならず小麦粉を倍の量にして対応したりで、味がぼやけたりと全くうまく検証ができませんでした。。。

乾燥大豆(ベジ)ミート 下処理から分かること

まとめ

今回、選んだ4種類の中では、Aオーサワの製品が大豆の味がしっかり残り、比較的下処理回数が小なくても豆臭が気にならない、食感も弾力感が残るという結果になりました。
大豆ミートの種類によっても豆臭が強いものや弱いもの、粒の大きさによって下処理のコツがいるようです。スーパーで簡単には手に入らないものがまだ多いのですが、原材料が国産でそのまま大豆を大豆ミートにした製品が、使いやすく適度に脂質もあり、豆臭もきつくなく美味しいと思いますので、AオーサワかDグリーンカルチャーを、値段や使う量によって使い分けていければと思います。

ちなみに、料理部ARIさんは、戻さずにそのまま下味をつける方法、そのままクランチで食べるレシピなんていうのも考案中なので、随時インスタで紹介していきます!
・しいたけ出汁やしょうがで下味「大豆ミートきんぴら
・豆乳やごま油で下味「秋野菜の山芋クリームグラタン

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