好きなことって仕事にできるの? ボードゲームソムリエ松永直樹さんのイベントに参加して来た! 〜レポート編〜 #情熱戦略 #松永関西
(このイベントレポートは「レポート編」と「ご縁編」の2部構成です。レポート編ではイベントの内容について、ご縁編ではイベント開催至った経緯をお伝えします。ご縁編はこちら)
2019年7月25日に初の著書『戦略と情熱で仕事をつくる』を出版されたボードゲームソムリエこと松永直樹さん。
2019年10月28日大阪梅田にあるTSUTAYA BOOKSTORE 梅田MeRISEで開催された松永さんが登壇するイベントに参加して来ました! 内容は著書のテーマである「好きなことって仕事にできるの?」にまつわるトーク&参加者とボードゲームを行うものでした。
著書『戦略と情熱で仕事をつくる』とは
『戦略と情熱で仕事をつくる』は、オンラインサロン箕輪編集室のメンバーでもある松永さんが他のメンバーを巻き込んで作り上げた本です。ライティングや編集だけでなく装丁のデザインなど、出版に関わる大半の部分をサロンメンバーが分担して出版されました。(奥付にはメンバーの名前が掲載されています。)
僕は同じサロンのメンバーとして、その道のプロではない人たち(中心メンバーには大学生もいました)の頑張りを見ていましたが、新しい出版の形を実現させていました。
そうして出版された『戦略と情熱で仕事をつくる』には、松永さんがボードゲームソムリエとして「好きを仕事にした」経緯や、ボードゲームを行うメリットが書かれています。
今回のイベントも著書の内容をもとに企画されたものです。
イベントの趣旨にはこうあります。
「すぐに明日から会社や学校でのコミュニケーションに生かせる何か」を、参加してくださったみなさまに持って帰っていただきます。
僕がこのイベントから得たものは、「ボードゲームってこれほど簡単に人の距離を縮めることができるんだ!」という感動と「ボードゲームめっちゃ楽しい!」という高揚感でした。
イベントの企画のために松永さんが来阪されていた際に、僕はイベントを取り仕切る箕輪編集室メンバーと一緒にお会いしていました。(このイベントは箕輪編集室関西チームとTSUTAYAさんが主催しています。)その会は打ち合わせ兼ボードゲーム体験会でもあったのですが、少人数でも面白かったんですね。
その時の動画がこちら。手前でゲラゲラ笑っているのが僕です。大喜利的なものが好きなのでずっと笑ってました(笑)。「関西の人は大喜利的なもの好きですよね」と松永さんがおっしゃっていて、まんまとハマりました。
「好きなことを仕事にする」ってどうやるの?
さて、ここからイベントの内容についてお伝えします。
ファシリテータの池端さんの先導のもと、松永さんの著書『戦略と情熱で仕事をつくる』にも書かれている9つのワードをもとにお話をされていました。
松永:私はより多くの人にボードゲームを知ってもらうために『ボードゲームソムリエ』と名乗っています。肩書きがつくことでSNSで会ってもらいやすくなり、ボードゲームを通じて5000名の方に会うことができるようになりました。その中には友達同士で行う少人数のものから、企業の研修など大人数のものまであり、様々な場所に呼んでいただきました。
私はボードゲーム好きを仕事にしたいと考えて行動して、「ボードゲームに詳しくない人にボードゲームの魅力を伝える市場」で一番になることができました。この市場のことを「ブラックオーシャン(=競合がまったくいない市場)」と呼んでいます。
"好きを仕事にする"には、レッドオーシャンやブルーオーシャンを狙うのではなく、ブラックオーシャンを狙うべきです。
ボードゲームには訴求力がない。だからコンテンツの力を借りる
松永:ボードゲームの訴求力は他のエンターテインメントに比べて格段に弱いと感じています。やはりネットやSNS、ゲームの訴求力は高いです。そこで私は自己啓発書『7つの習慣』や漫画『キングダム』を題材にしたボードゲームを制作して、著名なコンテンツからボードゲームの世界へ導線を作ることにしました。
ボードゲームを制作するには二つのアプローチがあります。一つは作品の世界観から作るアプローチ、もう一つはゲームのシステムを構築しながら作るアプローチ。
私は前者の世界観からボードゲームを作るのが得意なのですが、まず題材となるコンテンツについて詳しく知る必要があります。知らないままに作り始めると質が低くなってしまいますからね。また、ゲームが出来上がってからもルールのバランスを考えるのが大変です。ゲームの難易度が偏りすぎないよう慎重にルールを見直します。RPGゲームをプレイしていて、序盤で最強の武器を手に入れてしまったら面白くないでしょう。
ボードゲームの真髄を見た
松永さん自身の話も早々に切り上げ(お話の内容は全部面白いのですが)、実際に松永さんが進行をしながらボードゲームをプレイしていきました。
参加者を5〜6名のチームに分けて三つのボードゲーム『Bring Your Own Book』『Just One』『クイズいいセン行きまSHOW!』を順にプレイしました。
世の中にはさまざまなボードゲームがありますが人とゲームには相性があるようです。というのも僕には『Bring Your Own Book』と『Just One』が「もしかして得意かも?」と思えるほど相性がよかったのです。
Bring Your Own Book
『Bring Your Own Book』とは
※直訳すると「あなたの本を持って来て」
①参加者は事前に本を準備しておく
②お題を一つ選ぶ
③持っている本の中からお題に沿った一節を1分間で選ぶ
④一番面白いと思った一節を発表した人を他のメンバーが選ぶ
(松永さんがアレンジされていたので実際のボードゲームとは違っています。)
今回は松永さんから出された三つのお題「恋愛小説のタイトル」「おとぎ話で動物がしゃべった言葉」「バカバカしい新聞の見出し」にふさわしいと思う一節を、本の中から1分間で探しました。チームの中で一番を決めた後、会場全体で一番面白かったものを選びます。
僕の回答がチームに採用されました。しかも二つ。
「恋愛小説のタイトル」では「パスタなら冷たいパスタ」
「バカバカしい新聞の見出し」では「TOEICは900点」というもの。(どの本から選んだかは失念…)
残念ながら会場での一番は逃しましたが、チームの反応に手応えを感じました。
これだけ見ると「何がそんなに面白いんだ?」と思われるはずです。でも、一度やってみるとわかります。『Bring Your Own Book』は緊張と弛緩がちょうどいいバランスのゲームなんですよね。みんなで一生懸命考えた後に一人ずつ回答していると、笑いが起こったりツッコミが入ったりと和やかな雰囲気になるんです。
『Bring Your Own Book』は文字が書いていればどんな本を使ってもいいので、参加する参加する敷居が低くていいですね。書店主催のイベントにはもってこいのボードゲームでした。
↓Bring Your Own Bookの公式サイト
当日はトムさん(箕輪編集室関西チーム元リーダー)によるグラレコ(グラフィックレコーディング)も実施されていました。イベントの様子が一目でわかっていいですよね。
Just One
『Just One』とは
※今年のドイツ年間ゲーム大賞(ボードゲームのアカデミー賞)で大賞に輝いたボードゲームです!
①親が自分から見えないように5つの単語から一つを選び、他のメンバーは親が選んだ単語を連想させるヒントを紙に書く
②親はヒントを見て自分が選んだ言葉を当てる
③重複したヒントは伏せて親には見せないようにする。(わかりやすいヒントは見えなくなりやすい)
④正解した数が多いチームの勝ち
続いてのゲーム『Just One』では、僕が親の時に正解できたんですが、どういうお題だったか忘れてしまいました(笑)。
全員が不正解のまま迎えた僕の番…土壇場で正解したので、みんなが「おぉ〜!」と驚いてくれた瞬間は覚えてるものの失念しました…どんなお題だったか写真を撮っておけばよかった!
↓『Just One』の公式サイト
(松永さんも各チームを回って、参加者がゲームを円滑にプレイできるように配慮されていました)
クイズいいセン行きまSHOW!
『クイズいいセン行きまSHOW!』とは
数にまつわるお題に複数人で答えるゲーム
全員が答えた中でど真ん中の数字を答えた人が勝ち
クイズ「日本人の中で左利きの人は何人いる?」
実はこれなんとなく答えを知っていました。左利きの人はだいたい10分の1です。(自分が左利きなのでどこかで調べた記憶)なので1億2000万人のうち左利きの人は1000万人ほどいることになります。(実際には1200万人とのこと)
しかし『クイズいいセン行きまSHOW!』は正しい答えを導くゲームではありません。プレイしている人たちの回答の中で「いい線」を狙わなければなりません。
僕の予想では、メンバーが回答するのは多く見積もって「3000万人」、少く見積もって「10万人」ぐらい。それを踏まえた僕の回答は「650万人」としました。「我ながらいい線いったのでは?」と自信満々でみんなの回答を待ちます。
全員が回答を出すと、最大は「4000万人」、最小は「1000人(!?)」と予想だにしなかった内容で、残念ながら「いい線」を逃してしまいました。正確な数字は忘れましたが、自分の隣に並んでいた数字がいい線行ってたのであと一歩でした。自分の予想はあてにならないなと思うと同時に、ほかの人の考え方も知ることができました。
『クイズいいセン行きまSHOW!』は、お題を予想して数字を書くだけというシンプルなルールのわりに深みを感じるゲームでした。
ファシリテータの池端さん。箕輪編集室に入会して半年も経たないうちにファシリテータに手を挙げられました。少し緊張が伺えましたが、最後まで的確な司会進行はさすがでした!
最後に
内容がよかったイベントは参加者がすぐに帰らない、といいます。今回の松永さんのイベントでもそれは顕著でした。会が終わったあともボードゲームを通じて打ち解けた人たちが会場に残り、思い思いに時間を過ごしていました。
イベントの趣旨に書かれていた通り、参加者は「すぐに明日から会社や学校でのコミュニケーションに生かせる何か」をイベントから得られていたように思います。
技術の発達によってコミュニケーションが簡単になった反面、質が伴わなくなってきています。実際のところ、どういった人なのか、その人が何を考えているのかがわかりづらくなっていることが一因だと思っています。
ボードゲームはある目的に向かって参加者が協力したり、競い合ったりしてゲームが進行します。進行している中で、一緒にプレイしている方の人柄が見えてきます。周りを蹴落としてでも勝ちにいくのか、ただただゲームが好きなのか、僕のようにただゲラゲラ笑いたいのか、人によってバラバラです。
このように人が持つさまざまな面を浮かび上がらせるボードゲーム。企業研修で使われているというのも頷けます。
僕はイベントに参加して、「ボードゲームを一つのゲームジャンルではなく、コミュニケーションの道具として使えるようにしておこう」と思いました。ほんの10分ほどプレイするだけでチームメンバーの距離が縮まったのがわかりました。プレイした3つのゲームだけでも遊ぶ感触がまったく違っていて、まだ見ぬボードゲームに触れるのが楽しみになりました。
このような機会を与えてくれた、松永さん、参加者のみなさん、TSUTAYA BOOKSTORE 梅田MeRISEさん、箕輪編集室のみんな、ありがとうございました!
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ご縁編もぜひ読んでください!
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