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マーケターは荒れ狂うデータの海に溺れるな。そのヒントはアクアリウムにあり!

荒れ狂うデータの海に沈むマーケター

デジタルマーケティングはデータドリブンな施策が打てるということがその最大武器。しかし、それは諸刃の剣でもあります。

大量のデータやサービスが生み出され続けカオス化し、荒れ狂う海。そこに多くのマーケターや広告主が現在進行系で溺れています。マーケティング関連で提供される関連サービス・種別数は今やとんでもない数。

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出典:マーケティングテクノロジーカオスマップJAPAN 2020 | アンダーワークス(Underworks)

そして、マーケターはこのそれぞれのサービスの本質を捉えて取捨選択し、デジタルマーケティングの現場で使いこなさないとなりません。荒波の芯を捉え、溺れないようにサーフィンを強いられています。

マーケティング関連のサービス同士が自動連携していたり、していなかったり。連携していないサービス同士を自動連携させるサービスがあれば、それを使いこなす必要が出る。自動連携できなければ手動で単純作業を強いられる。同じ内容の入力箇所が複数あって、顧客のためと我慢して更新。更新したと思ったら数字がおかしいので調べると定義がデータソースごとに微妙に異なる。

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もうね、なんやねんこれは!ふざけるな、と。たいがいにせい、と。誰が使いこすんや!と。そんな伝説のサーファーいたら出てこい!と。

下のイラストみたいなやつ、早く出てこい!そのノートPCにつけてる紐はどういう構造で固定しているのか説明してみろ!

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と、まあ荒れ狂うマーケターの皆様、心をここで一旦落ち着かせましょう。冷静さを失うとデータドリブンなマーケター失格です。

マーケターは海神ポセイドンたれ

荒れ狂うデータの海を俯瞰して捉え、溺れずに制御する。マーケターはそんな海神ポセイドンのようでなくてはなりません。

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心を落ち着かせ、海を制御するポセイドンマーケターとなるにはどうすれば良いか。その答えをお示しいたします。笑

自宅でなれる小さな海神ポセイドン

比喩としてのデータの海を制するには、実物の海を小型化したアクアリウム、水槽を制するのが理に適っています。むしろこれ意外の解があるならお示しいただきたい。

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実際に、金魚やメダカなど比較的設備もお金も掛からない形で自宅で手軽にアクアリウムは可能です。

データを制するマーケーター、水槽を制するアクアリスト

アクアリウムをやっている人をアクアリストと呼んだりしますが、アクアリストの生活はマーケターの生活に非常によく似ており、ほぼ生き写しです。アクアリウムを趣味にすると癒やしを得つつ、マーケターとしての実務経験を事実上最速で積めます。多分。

マーケターいやビジネスマン全般に求められる、

・論理的思考能力
・実行力
・オーナーシップ
・仮説検証力

などを自然と鍛えられる趣味でもあります。

例:論理的思考能力

目的設定:そもそもアクアリウムで何を目的や目標とするのか?魚鑑賞での癒やし?魚や水草を含めた総体として自然環境の再現による癒やし?

予算設定:どれくらいの予算でその目的を実現するのか?(限られた予算野中でどのように目標を実現するのかをセットで考える)

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達成するための定義明確化:総体としての自然環境の再現による癒やしであれば、自然環境とは具体的にどういうことなのか?(水槽内のポンプや見えていても良いのか?魚は金魚で良いのか?水草の種類は?)

因数分解:水槽内をコントロールするのは自然を人工的に科学の力でプロデュースするということです。そのため、水槽内を因数分解して目的に向けて最大のパフォーマンスが出せるように日々改善していかなければなりません。

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水草水槽を例えるとするのであれば、「光、CO2、環境」はいわずもがなの最重要項目です。そして、「環境=水質+肥料+水温」などに分解できます。

その他にも色々ありますが、自然のエコシステムの人工再現は非常に難易度が高く、全ては論理や数字で説明できないというのを百も承知で向き合う必要があります。

マーケティングでもどうしても原因がわからない大きな変化が起きることは稀にあります。これと同じかそれ以上に、アクアリウムの生態系では一見原因不明の変化が起きるので、それゆえに目をつぶらず原因を調査して再発防止をし、小さな海を制御していく必要があります。それが生命を預かる者の定めでもあります。

とまあ、これくらいにして、ルーティーン的な面で見るとこのようなイメージです。

【ルーティーン】 起床直後 「変化に気づく」

マーケター:先日の広告配信パフォーマンス・異常チェック。

アクアリスト:水槽内の生体の生存及びコンディションチェック。水槽のポンプやエアレーション(酸素添加)、フィルターなどの周辺機器の動作確認。

【ルーティーン】 午前中

マーケター:アカウントやサイトの詳細分析。マーケ関連ニュースチェック。

アクアリスト:様々な角度から水槽内の隅々までの生体活動状況のチェック。水槽内に景観&生命維持両面の意図で大自然を極力再現する必要があるため、週に1〜2回は換水(水換え)を一定量実施。換水の際はカルキ抜きを忘れない。

水道水は人間に取って害がないように消毒されているが、熱帯魚のような生体にとっては猛毒であり、そのまま換水してしまうと速攻で死亡します。最近のアクアリウムのニュースや近隣アクアリウムショップの最新入荷情報はもちろんチェック(むしろGoogleから興味関心情報を元にレコメンドで情報通知)。

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【ルーティーン】 夕方、就寝前

マーケター:入稿や顧客対応。ユーザーの活動がもっとも活発になる昼及び夜にかけて必要に応じて柔軟に対応できるように注意。アカウントの自動化が正常に動作していない場合の調整など。

アクアリスト:夕方当たりから、照明点灯&CO2を添加し、水草に光合成を促す。水槽内の活動最盛期。照明点灯とCO2添加はスマートプラグを使って、電源オンオフを自動化。CO2添加に使う、二酸化炭素発生装置は化学式でクエン酸と重曹に水を加えた装置により低コストでROIを意識。

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その他にも学べることいっぱい

マーケティング実務において、目の前の作業をただ実施するだけではなく歴史的な背景やそのアクションになる裏側のロジックを知るということは本質的で応用可能なマーケターになるために非常に重要なことです。これはアクアリウムでも同じで、例えば下記のようなことを考えたり学んだりしています。

・水換えに使う自宅の水道水は硬度は?酸性・アルカリ性?水槽の生体に適した状態なのか?
・関連機器の電源管理自動化の方法
・生命の誕生規則性と不規則性

自然に佇む不規則性と規則性を両面で楽しむ

仕事とプライベートの私個人の好みを自由に4象限マトリクスで見るとこんな感じです。

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仕事では不規則的なものを規則的に整備して分析可能でスケーラブルにシステム化していくワークフローを組む。プライベートでは不規則的なものを含めて自然的なものに没頭する。

仕事ではデータベース的な思考で不規則的なものから規則性を見出したり、規則的に調整していくことで成果が創出されることが多く不規則的なものは原則的にはあまり好きではないのですが、自然の摂理としての調和された不規則性は美しく個人的には大好きです。

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by viktorlanto

好奇心が全ての源泉

水は何で濁るのかな?
水草の光合成の酸素の気泡をもっとたくさん出すにはどうすれば?
生体が死なないようにするにはどうすれば?

というように何にでも興味を持ち、自発的に情報収集をし、仮説を立て解決策を打っていく。これってマーケティングでも同じですね。何で急にパフォーマンス上がったんだろう?この機能ってどう使うんだろう?というような好奇心から自発的な学びが生まれ、実力が付いていくことを経験している人は多いはずです。

好奇心にあふれるマーケターのみなさん、アクアリストの世界でお待ちしております。また、援軍でもアクアリウム好きマーケター歓迎しています!

おまけ:いろいろお写真

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Q:さてこの中にどこに何という生体がいるでしょうか?マーケターなら見つけて当然。

答えは、、、

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ご存知、レッドラムズホーンの赤ちゃんです。すいません。簡単過ぎましたね。

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雌雄同体の爆速増殖スネール「レッドラムズホーン」

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身近なミジンコ「タマミジンコ」・・・熱帯魚のエサにもなるミジンコをABテスト的に8種類の方法で検証。量産方法を改善中(ランダム性が生命の進化をもたらしたという事実をミジンコで体感できます)。

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ミジンコ観察用の電子顕微鏡

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水槽内の水草光合成に必要なCO2を生成するCO2ジェネレーター。化学式で先述の重曹とクエン酸で生成。残留物としてクエン酸ナトリウムが残ります。

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反応時に熱を吸収するため急激に冷えます。

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水槽内に配置して自然を再現する石の配置は非常に重要です。自然感を出すために、不自然感のある直線的な配置や断面を意図的に隠す配置を取ります。ここは非常に拘りも出ますし難しいところです。

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ご存知オトシンネグロのコケ取りシーン

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光合成の気泡の舞

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ミナミヌマエビの赤ちゃん

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子どもも興味津々

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透明なボディが美しすぎるナマズ「トランスルーセントグラスキャット」

アクアリストの皆さん、まだ私は初心者ですが是非語りましょう!





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