見出し画像

キャリアに悩むワーママ、複業にチャレンジしてみた

インタビューライターとして複業を始めて間もなく1年が経過します。いただいたお仕事のこと、気持ちを振り返りたいと思います。

インタビューライターとして約1年

企業からの業務委託という形で、平均月に2〜3本お仕事をいただいていました(「いました」と過去形なのは、現在妊娠により体調が安定せず一時休止中だからです。)。

「お仕事をいただく」という感覚、
自分のおこなった作業に対して値段が付くこと、
普段の生活ではお会いできないであろう人たちのお話を聞けること

どれも新鮮で、なにより楽しく、本当にやってよかったと思っています。

インタビュー+ライターのこのお仕事、特にインタビューの時間が大好きです。終わったあとには毎回緊張で脇汗はすごいのですが、すぐにインタビューした方のファンになってしまう。書く作業はなかなか難しく文字通り悪戦苦闘していますが、その悪戦苦闘すらもなかなか楽しいものです。

理想の働き方のヒントに出会った

複業で出会う人たちは普段の生活では出会わない人ばかり。ある方から聞いたお話がとても心に残っています。

その方は常に経験のある仕事と未経験の仕事両方を請け負うようにしているのだそう。目標収入金額を決めて、収入のほとんどは経験のある仕事から得ているのだとか。未経験の仕事は単価が低くなるけれど、慣れてきたら単価アップ交渉したり単価の良い仕事に切り替える。そしてまた新しい未経験の仕事を始める。このサイクルを回せば、常に働きながら学ぶことができるー

社員のほとんどが転職経験なしのJTC(Japanese Traditional Company)に勤めるわたしの周りにはこんな考え方をする人はいません。だからこの考え方はとても新鮮で。勤め先にも活躍している女性社員はたくさんいますが、みなさん長年同じ仕事を続けてポジションをあげた人ばかり。未経験の世界に常に身を置きながらチャレンジし続ける方には会ったことがありません。

なにより楽しいのよ。新しいことをどんどん学んで、身を置く環境を変えるって」とキラキラした表情で語っていたのがなによりも印象的でした。

「10年後20年後、この人のようになっていたいな」と感じた瞬間でした。移り気で興味関心がコロコロ変わるわたしには、その時々で興味があることに向かってエネルギーを使う生き方の方が魅力的にうつったのです。

ふと我が身を振り返ると、会社員としての仕事が「これまでの経歴・経験を活かせる仕事」であり、複業が「チャレンジできる仕事」になっているのかも。なんだ、わたしも理想像にちょっと近づけてるじゃん!と自信にもつながりました。

武器を一つ増やす

複業を始めたとき、ライターとしてのスキルはキャリアの強みになるかも!という淡い期待を持っていました。

ライターの複業を始めて少し経った頃、勤め先で社内広報のポジションを公募していることを知り、手をあげて参加しました。

社内公募に手をあげるのはなかなか勇気がいること。それでも社内公募に手をあげることができたのは、複業でライターをやっているという事実が少なからず自分に自信をくれたのではないかなと思っています。

今回のわたしのケースはライターのスキルが評価されたわけではありません。だからスキルが武器になったのとは少し違いますが、複業を始めて視野が広がったことが良い変化を生み出したのかなと思っています。

自己肯定感が上がる

わたしが複業を始めたきっかけは、今の環境に対する不満を言いながらも退職する勇気もない、そんなダサい自分を変えたかったから。

会社員をしていると自分で選べることって少ないです。出社日、拘束時間、仕事内容、自分で選択できる余地が少ない。だから与えられた環境につい愚痴を言ってしまう。

でも、複業の仕事は誰かから頼まれたわけではなく好きでやっていること。だから愚痴は言えない。愚痴を言わない状態ってそれだけで自己肯定感があがります。

今の環境のありがたさに気付く

意外だったのがこの心境。勤め先に感謝する気持ちが芽生えました。

複業ライターとして報酬をいただくようになると、会社員としての環境にありがたみを感じます。休みを取ったとしても毎月決まった額が振り込まれること、パソコンもスマホも快適なオフィスも提供されること。

そして「スキルを身につけよう」「こんなことやってみたい」と希望すれば、後押ししてくれる制度や仕組みが会社には実は無数に散らばっていることに気が付きます。不平不満の受け身でいたときには気付かなかったことでした。わたしの場合、それが社内公募であり、資格取得支援や研修制度でした。それを通じて社内人脈も広がり、興味関心が近い社内の人に出会えたのも副産物でした。

こういう情報に気付けたのは、複業を始めてみて、やりたいことを考えて自ら情報を取りに行き行動に移すクセが少しついたおかげかもしれません。

自立とは、依存先をたくさん持つこと

「自立とは、依存先を持つこと」有名なことばです。これってキャリアにも当てはまるのかもしれません。

この会社で定年退職まで残らないと
この仕事をずっと続けないと
この会社での仕事で、収入もやりがいも名誉も満たさないと

わたしはこんな考えを持っていたから、当たり前ですがすべてを満たすことが難しくて苦しかった。

でも、会社以外の場で仕事を持つことで、知的好奇心が刺激され前進している感覚、会社から放り出されてもなんとか生きていけるかもしれないという自信を得て、とっても生きやすくなったんです。会社の良いところにもたくさん目が行くようになりましたし、感謝の気持ちが大きくなりました。依存しすぎない程よい距離感。健全なカップルのようです(笑)

楽しいけど、しんどい時もある

良い面ばかりを書いてきましたが、複業は楽しいだけではありません。楽しいのだけど、正社員としての仕事、育児(ちょっと家事)、そして複業、正直ハードだなと感じることも多々ありました。これは自分のスケジュールの見積りや体調管理の甘さもありますが。

慣れない仕事はエネルギーの消費が大きいもの。改めて、未経験の環境に身を置きながらチャレンジし続けているフリーランサーの皆さんを尊敬です。

会社に複業してること、言う?

言わなければならない場合をのぞき、個人的には「言わなくて済むならば言わない」がベストだと思っています。

世間では副業熱が高まっているように思えますが、実行に移している人は少数派。しかも、フルタイム残業なしもしくは時短で働きがちなワーママは、「副業やる暇あるなら本業もっとやって!」と思われかねません(実際に思われているかどうかは別にして)。

「副業で得た知見を本業にも活かしたいと思っていること。副業をするのは土日だけ。本業はこれまでどおりきっちりやる」自分の中で決めていて、かつその通りできていたとして、それを周囲に話し理解を得る時間ってありますか?

よほど副業に理解がある環境でない限り、わざわざオープンにする必要ってないんじゃないかな、というのがわたしの結論です。

現実を知り、今後に悩む

正社員の会社員をしながら複業ライターをすると、ライターとして稼働できる時間は限られます。ライターとして生きていきたいならば、収入面でもスキルの面でも、複業だなんて生ぬるいことを言っていないで本腰据えて向き合う必要があると感じます。

そこでまた「わたしはどうしたいの?どうなりたいの?」という自分との対話が必要がフェーズに来たなと感じています。

まもなく第二子出産です。出産後、会社員としては産育休を取得してしばらく休む予定です。その期間にまたじっくり自分と対話してみようとおもっています。

ライターのお仕事はせっかく始めたのでもっとやってみたい。でも、他にもやりたいことが盛り沢山なので、いろいろ試してみたい気持ちが強いです(もちろん、育児以外にする余裕があればの話ですが…)。相変わらず「これから始めよう」と計画することが大好きでわくわくします。

あれこれやってみるうちに見えてくるものもあるはず。今後もその様子をnoteに綴って行けたらと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?