見出し画像

競争/競合しないオンラインコミュニティ(サロン)を作る1つのアイディア

こんにちは、西澤ロイです。

2020年のコロナによる影響で、世の中のオンライン化が進みました。
そして、特に活発になったものがzoomなどを使ったオンラインセミナー/イベントであり、今回話題にしたいオンラインサロン(オンラインコミュニティ)です。

オンラインサロンというものは、別に最近始まったわけではなく、早い人はその前からとっくにやっていました。
それがもっと一般化して、多くの人がオンラインサロンを開設するようになったわけです。

この記事は、オンラインのコミュニティを開設してみたい人や、既に開設したものの苦戦している人などを主な対象に書いており、従来のオンラインサロンとは異なる「もう1つのオンラインサロンの形」についてご紹介します。

オンラインコミュニティのメリット

コロナの影響により、これまでよりもリアルでの集客が難しくなったといえます。そこで、コミュニティをオンラインで作ることを考えるのはごく自然な発想だと(今では)言えるでしょう。

オンラインでコミュニティを開設することのメリットとして、例えば以下のようなことが考えられます。

<参加側のメリット>

1.住む場所が関係なくなるため、どこにいる人でも参加できる

特に地方に住んでいる人は、東京や大阪などの大都市でしか行われない講座に参加するために交通費や移動時間がかかる――という高いハードルがありました。それが取っ払われたわけです。

また、近くに住む人であっても、片道30分だとすると往復で1時間。そういった時間がかからなくなることで、時間をより有効活用できるようになりますし、交通費などの余計なコストも減らすことができます。

2.後日に動画を視聴できる

これはzoomなどでオンライン講座を開催する上での副次的なメリットと言えますが、自動的に録画を行なえますから、それを後日見てもらう――ということが非常にやりやすくなりました(し、動画のクオリティが問題になりづらくなりました)。

<開催側のメリット>

3.地域や場所の制限がないため、リアルよりも規模が大きくできる

会場の大きさによる人数制限が取っ払われますから、規模の拡大がやりやすくなりました。さらに、会場を借りるような物理的なコストがかからなくなりました。

4.サブスクモデルなので毎月安定して売り上がる

ビジネスをやる人間からすると、安定的に売り上げが上がることは非常に重要です。オンラインコミュニティでは、基本的に月額制で会費を集めますので、毎月の安定的な収入につながります。

オンラインサロン開設における落とし穴

ただしここで、大きな落とし穴があります。「そんな便利なものなのであれば、ぜひやったほうがいい――」と思う人、つまり競合するコミュニティも当然ながら増えるわけです。

ですから
・パイの取り合い

が始まります。

・競合が多くなることで、差別化と集客が大変になる
わけです。特に「無名な人がどうやって選んでもらうか」は重大なテーマですね。分野によっては有名人が敵になってしまうケースも十分にあり得ます。

ですから、先に始めた人のほうが有利……ということもあるでしょうが、コンテンツや提供する価値についてもしっかりと考える必要があります。特に、ブランド力や発信力がある人との競争になると不利ですからね。

また、
・そもそも月額制でのサブスクリプション(購読)モデルは、継続の難易度がやや高い
と言えます。なぜなら、その値段に見合った(その値段以上の)価値を提供し続けないと解約されてしまうからです。

そして、集客力や発信力、ブランド力などが強くない人であれば、集客自体に苦労するケースが多いでしょう。そこで、
・参加人数が増えないと、毎月のコンテンツ提供で手間ばかりがかかる
という苦境に陥りやすいので注意する必要があります。

サブスクモデルの場合には、継続的な課金になる代わりに、提供する価値に対して金額を低めに押さえるのがセオリーです。さらに「相場」感のようなものもあります。ですから人数を増えることを期待して、それに合わせて金額を低めに設定するケースも多いでしょう。

その時には
・決済やシステム手数料が引かれることで、実入りが減る
こともきちんと考えておく必要があります。

また、
・価格を安く設定したのに参加人数が増えないと、それこそコミュニティの死活問題になる
わけです。

逆に、他のオンラインサロンとの差別化をするために、価格を高額にする、といった手もあるでしょう。しかしとにかく、
・参加人数が増えないと、毎月のコンテンツ提供で手間ばかりがかかる
という本質は変わりません。

補足:独自の価値がある人の差別化例

もちろん、独自の価値や専門性を持っている人であれば高額な設定にして少人数でも大丈夫な形にすることもできます。

1つご紹介したい事例は、(無名な人ではありませんが)ヤマタクさんこと、山口拓朗さんの「ライティングサロン」です。
https://yamataku-salon.com/

彼は「文章の専門家」ですから、それを生かした形で、「SNSでの情報発信」や「セールス」のためのライティング、ゆくゆくは「(商業)出版」までを目指すようなコンテンツを提供しています。月額1万円という設定ですから、高く感じる人もいるかもしれませんが、例えば出版塾のようなものは、30万円以上するところがほとんどです。それと比較したら、非常にリーズナブルですし、また、ビジネス上でのセールスやSNS活用がうまくいけば、簡単に元が取れるでしょう。

ヤマタクさんのサロンには、おそらく人数もそれなりの規模で集まっているとは思います。ですが私が言いたいのは、こういう形で、自分の専門性を生かせる形でコミュニティを設計する方法もある、ということ。

競合がしづらい形に差別化をした上に、参加費もそれなりに高額な設定にすることで、「響く人だけ入ってくれればいい」という少数精鋭型のサロンにするという手もある、ということですね。

本題:オンラインサロンのもう1つの形

さて、ここからが本題です。

これまで、オンラインサロンのメリットとデメリット(大変なこと)についていろいろと書いてきましたが、これは従来のやり方で、サブスクモデルのビジネスとしてオンラインサロンをやる場合のお話です。

結局、サブスクモデルのビジネスを構築することは一筋縄ではいかない――ということだと私は理解しています。

しかし、私が今回お伝えしたいのは、もう1つのオンラインコミュニティの形なのです。

そこで鍵となるのは・・・「毎月のコンテンツ提供」を前面に出さないことなのです。

従来の常識でいえば、コミュニティに参加することによって、メンバーは毎月、
・会費を支払う
ことによって、
・何らかのコンテンツを受け取る
という「価値交換」を行なうことになります。

当たり前のことですよね。お金を払う以上、そこに対するリターンが欲しくなるのが人情ですから。

似たようなオンラインサロンが存在すれば、そこと比較するでしょうし、特に「値段」が重要な要素になります。
そして、これからもオンラインサロンはどんどん増えていきます。住んでいる場所に関係なく参加できてしまうからこそ、競争は激しくなる一方なのです。

つまり、会費とコンテンツの価値交換を行なおうとすると、需要に対して供給が増えますから、経済性によりどうしても値段は下がりやすくなりますし、競争は激しくならざるを得ません。

だからこそ大切なことは、その競争から「降りる」ことなのです。

「とある要素」を取り入れる

そのために大切なことは、クラウドファンディングの要素を取り入れることです。
違う言い方をするならば「応援をしてもらう」こと――。

既存のもので例えるならば「ファンクラブ」に近いと言えます。
そういう要素を含めて、あなたのことを応援してもらうためのオンラインコミュニティを構築するのです。

「毎月のコンテンツ提供」をするためのオンラインコミュニティだと、参加してくれる人は、あなたの「お客さん」になります。

そうではなく、あなたのことを応援してくれる人、つまり「応援者」を集める形に、コミュニティを設計するのです。

「ロイ友会」の事例

私は2017年から「ロイ友会」というコミュニティを始め、もうすぐ4年目に入ります。この事例が分かりやすいと思いますので、ご紹介させていただきます。

「ロイ友会」を開設した趣旨としては、私がコミュニティFMで新たなラジオ番組を始めることになったことに起因します。

ちなみに、コミュニティFMで番組を持つためには、ある程度のお金(電波料その他)がかかります。それを払ってくれるスポンサーを見つけるか、自分で支払う必要があるのです。

それまでにも、江東区のオフィシャル放送局であるレインボータウンFMで「西澤ロイの頑張らない英語」というコーナーを月に1回オンエアをしており、それは自己負担で行なっていたのです。

ですから、これ以上の負担は厳しい……と思っていたところで閃いたのが、オンラインコミュニティを作る――というアイディアでした。

私のメディア出演活動を支援してくれる「応援者」を集めることで、「ロイ友会」というスポンサーを自分で作ってしまおうという計画でした。

2通りの会員種別を用意し、具体的な参加費は以下のように設定しました。

まず「サポート会員」(月額777円)は、私のことを純粋に応援してくれるメンバー。
ですから、直接的なリターン(提供物)はほとんど何もありません。

間接的な提供物として、コミュニティFMという公共放送の場で「実際に流れるラジオ番組」が挙げられるかもしれません。また、その番組を「自分の番組だ」と言っていただいても構わない……というくらいであり、非常に精神的なリターンだと言えるでしょう。

そして、もう1つの会員種別は「ブレイク会員」です(月額1,977円)。

こちらは、(私ロイもブレイク予定なので)「あなたも一緒にブレイクしましょう!」というコンセプトで、月に1回「作戦会議」というミーティングをオンライン中心に開催しています。
(なお、その場限りのナマものだと思っていますので、バックナンバー動画の提供は行なっておりません)

その会議では、他の参加者さんの知識や経験を借りながら、みんなにブレイクを応援してもらうことができます。
(ちなみに私が知識や経験を提供できるテーマとして、「コンテンツ発信」「講座設計」「出版」「企画作成」「クラウドファンディング」「ラジオ活用」「ブランディング」「起業」「カウンセリング」「人生相談」……などが例えばあります)

個人的には、「作戦会議」をうまく活用していただけたら、価格を圧倒的に上回るリターンを得ていただけると思っておりますが、実は、メンバーの参加率はそんなに高くありません。

とにかく、ベースとしてあるのは「応援」――。
私の活動を、純粋に応援してくださる素敵な人たちが集まってくれているのです。

最初は勝算も何も、特にありませんでしたが、実際にコミュニティを立ち上げてみたら、友人らが参加して応援してくれました。
それにより1年ほど経つ頃には、ラジオ新番組でのコストを(トントンですが)まかなえるほどの人数が集まったのです。

現在も、50名を超えるメンバーが参加して、私のメディア出演活動を応援してくれています。そのことに対しては、本当に感謝しかありません。
(ちなみにヘッダー画像は、ロイ友会で鹿児島ツアーを行なった時のものです)

先日、その新規のラジオ番組(スキ度)は諸事情により終了してしまいましたが、引き続き「頑張らない英語」のラジオコーナーをスポンサリングする形にさせていただいています。

放送が生で行なわれる際には、スタジオ前での観覧や、ゲストさんを交えてのランチ会の案内を、ロイ友会メンバーには優先的に行なっています。

(↓スタンダップコメディアンで俳優、清水宏さんの回

画像1

そして、コロナの影響によって収録自体もzoomで行なうことが増えましたので、今後はオンラインでの収録も、ロイ友会メンバーにも観覧してもらえる形にしていきます。

(↓元が~まるちょばのケッチさんの回。zoomでの収録でした)

ケッチ1

競争から「降りる」ことで見える世界

ここからご提案したいのは、オンラインコミュニティを設計する際に、「コンテンツ提供」をベースにするのではなく、「あなたに対する応援」をベースに考えてみる――という手もある、ということです。

そうすることで、競争の世界から「降りる」ことができ、「あなた独自の価値」や「あなたにしか提供できない経験」の提供につながります。

なお、参加費については、例えば月500円や1,000円といった少額に押さえておくイメージです。

このように、「コンテンツ提供」をベースにしないことによって、コミュニティの解約率も下がります。
なぜなら、あなたがきちんと活動を続けることが、参加してくれた方々への約束を果たすことになるからです。

また、「コンテンツ提供」をベースにしてしまうと、その提供に対して余計なコストがかかるケースが多いでしょう。
しかし、「あなたに対する応援」をベースにすれば、コストはあまり増えません(そうなるように設計すべきです)。

もしかしたら当初は、ほんの数人しかコミュニティに入ってくれないかもしれません。
しかし、「お金を払って応援してくれる人がいるという事実」が大きな力となりますし、参加費による売上も継続的に考えることで、確実なプラスとなるのです。

あなたの「想い」は何ですか?

先日、とある「英語系アプリ」を開発している友人に、このことを軽く提案してみました。

彼は、別の男性と一緒に、英語学習者を助ける便利なアプリを無償で提供しています。
でも、それってとても大変なことなんですよ。スマホのOSが大幅にアップデートされると、アプリのプログラムにも修正をいれないといけませんから。

開発やアップデートにかかるコストをもし計算したならば、ものすごい金額になるでしょう。
2人はそれをボランティアとして、何年もずっと続けているのです。

もし彼が、そのアプリを提供し続けることを応援する「オンラインコミュニティ」のようなものを作ったならば、私は迷わずに入ります。
(因みに、もしそれがアプリ内の有料課金だったならばスルーするでしょうが)

彼の友人でその努力を知っている人。そのアプリに助けられているユーザーの人たち。
その中にも、ぜひ応援させてほしいという人が出てくるはずです。

そのためにも大切なのは、「なぜその活動をしているか」という想い――。

想いは人を動かします。
逆に言えば、身近な友人さえも動かせない程度の想いでしかなければ、さっさと見直すべきです。

ここでご参考までに、私、西澤ロイの想いをご紹介しておきます。

私は、日本の英語教育を受けた結果として「英語が苦手」になってしまった「エゴイヤ病」の患者さんや、「英語は話せない」と思い込んでしまっている「アイキャント症候群」の患者さんを治したいと思っています。

イングリッシュ・ドクターとして「英語病」と呼んでおりますが、単なる“病気”のようなものですから、英語学習を始める前に、治してしまうのがベスト。
英語嫌いは、2人に1人と言われています。つまり、日本の人口のうち6,000万人以上が「エゴイヤ病」にかかってしまっているのです。

そして、そういった英語病が治れば、多くの日本人が現在よりももっと大きなステージで活躍できるようになります。そうすれば、この世界はもっとより良いものになるはずです。世界中の様々な問題だって、解決できるかもしれません。

だからこそ、私が広く情報発信をすることが大切であり、だからコミュニティFMラジオでの情報発信(バックナンバーはYouTubeなどにアップしています)を、コストをかけて行なっているのです。

最後に

競争から降りるオンラインコミュニティのアイディアはいかがでしたでしょうか?
実際にサロンをやって苦労している方や、始めようとして企画をしている方には、いろいろと響くことや、ヒントになることがあったのではないでしょうか。

ぜひ、ロイ友会の事例を参考にしていただければと思いますし、自分の活動を加速させるような応援のオンラインコミュニティを作る人が増えることを願っています。

また、「ロイ友会」に入りたい方がいらっしゃいましたら、もちろん大歓迎です。
私の活動をご支援いただけるならば本当に嬉しいですし、ブレイク会員になっていただいた場合には、あなたがブレイクするために(「応援」をベースにしたオンラインコミュニティを作るご相談も)、もちろん「作戦会議」で応援させていただきますよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?