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『ぼくは満員電車で原爆を浴びた 11歳の少年が生きぬいたヒロシマ』を読んで


この本との出会い

 いつしか夏になると、日本が経験した戦争について考えるようになりました。そんな中、ある本に出会いました。米澤鐡志さんの被爆体験が語られている本です。

米澤鐡志さんについて

 米澤さんは1934年生まれで、被爆したのが11歳の時でした。2022年に88歳で亡くなっています。

戦争の悲惨さ

 戦争では人がたくさん死にます。近所の人、友達、祖父、祖母、父、母、兄妹、姉妹…  
11歳で家族も家も友人も何もかも失った米澤さんの体験はとても重く悲しいものでした。

放射能の怖さ

 放射能の影響で、嘔吐、下痢、高熱、髪の毛が抜ける、回虫を吐き出すなど想像するだけで辛くなるような症状があることを知りました。回虫とは、人など哺乳類の腸の中に住んでいる寄生虫のことです。この本の中では、「口から真っ白なうどんのような、ミミズのようなものがいっぱい出てきた。」と説明されています。
 また当時、「アメリカが作成した報告書には被爆による後遺症は無い」と結論づけられていたことにも驚きました。

最後に

 現在、原子爆弾による被爆体験を語れる人はみんな高齢者です。年々その数は減り続けています。何らかの形で今の日本人に語り継がれるべき大切なことだと思います。この夏、貴重な本に出会うことができました。子ども向けに作られた本なので、難しい言葉は使われていません。しかし、詳しく被爆体験が語られていて知らないことも多く学びました。読んでみてはいかがでしょうか。