大学院に行く前に知っておきたいこと(想像とのギャップ)

こんにちは、公立高校で英語教員をしているHIPPOと申します。
私は現在、長期派遣研修で大学院の修士課程1年に在籍しています。
今回は、この一年で私が感じた、大学院に対する想像と現実とのギャップについて書いていこうと思います。

結論としては、以下の点です。

  1. 自分の学びたいことだけ学べるわけではない

  2. 研究できることは限られている

  3. ほとんどの授業はリモートで行われる


  1. 自分の学びたいことだけ学べるわけではない
    大学院では自分の専門分野だけをひたすら学べるのかなと、入学前は想像していました。しかし、大学院も修了のための必要単位が有り、学部生のように用意されたカリキュラムの中から授業を履修することになるので、中には自分の専門から外れる授業も取らざるを得ません。私の場合は、第二言語習得や外国語教育を専門としてますが、それ以外にも統語論や意味論、社会文化研究の授業も履修しました。
    しかし、結果的には幅広い授業を受けてよかったなと感じています。統語論や意味論などの理論言語学では、普通に英語を学んでいるだけでは気づくことのできない言語の奥深さを学びました。社会文化研究では海外の教育政策について学ぶことで、日本の現状をより客観的に考えられるようになりました。
    確かに、専門外の授業の内容によってはあまり面白みを感じないこともありましたが、それを上回る学びがあったと感じています。

  2. 研究できることは限られている
    入学前、大学院での研究は自分が興味を持ったことを何でもできるのかなと思っていました。しかし実際は、一院生として研究できることは非常に限られています。例えば、ある指導方法の効果を調べたくても、実験参加者の確保ができなければ実験そのものができません。長期的な実験になれば、実験参加者の時間もそれだけ奪うことになります。私の場合は、以前所属していた高校にお願いをして、そこの高校生を対象に短期的な実験をする予定です。高校の授業の都合などを考えると、おそらく長期的な実験は難しいだろうと考えたからです。
    大学院での研究は、「自分が興味のあること」と「現実的に自分ができること」とのバランスをとりながら落とし所を見つけていくというなのだと思います。

  3. ほとんどの授業はリモートで行われる
    これは入学前から想定していたので現実とのギャップではありませんが、感染症予防のため、この一年間は授業の9割がリモートでした。私の自宅から大学院までは片道一時間半ほどかかるため、個人的には遠隔授業はとても助かりました。公立高校に比べて、どの大学も遠隔授業の導入が進んでいると思います。今後も感染症対策として、しばらくは遠隔授業が中心になるのではないかなと思います。遠隔授業だといわゆるキャンパスライフを楽しむことができないというデメリットはありますが、多少遠方の大学院でも選択肢に入れることができるのはメリットだと思います。


この記事が、大学院で学ぶことに興味を持っている先生方のお役に少しでも立てばうれしいです。ここまで読んでいただきありがとうございました。

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