見出し画像

#73 大人向けお弁当

GWにお金を惜しみなく使った。会いたい人に会うために。楽しむために。それはそれは満たされたので、お金の力は偉大だなあと思いつつ

しっかりその後は節制する。

だからしばらく気を引き締めてお弁当をせっせとつくっている。

つくっていると言ったが、正しくは"詰めている"。

私のお弁当のラインナップは去年からこうだ。

・白米
・野菜のカップ2つ
・焼売orハンバーグ
・小さなオムライス2つ

全くもってバリエーションを持たない。これらをルーティン的に詰めるのが好きなのだ。好きというか、頭を使わずに身体が勝手に動いてくれるくらいには慣れたので、ラクなのだ。

スティーブ・ジョブズも実践していただろう。

人間の意思決定にはエネルギーが必要である。日々の決断の数を減らし、重要な決断に割くエネルギーを節約する。

だから彼は習慣付けとして毎日同じ服を着ていたわけだけれど、私もそういうことだ。私はほぼスティーブ・ジョブズ。ジョブズと呼んでもらっても構わない。


さて。

この、野菜のカップ2(冷凍食品)には、あのわたしたちが子どもの頃に絶対に詰まっていたであろう、小さなグラタンと同じ仕組みが隠されていた。

そう、食べ進めると、底にメッセージが現れる。

グラタンのときは、だいたいラッキーな占いのようなものが書かれていた気がするのだが(定かではない)

それが、なかなか子どもに対するものではないような、大人向けのメッセージなのだ。

今日のメッセージは

「自分の力を信じて」
「背伸びしなくていいよ」

だった。

このようなポップさは全くない、ふとした時に うわ、と響くような文字のみがじわじわと、毎度ひじきやキンピラの下から現れてくる。


よく考えたら、私は楽観的な子どもではなかったから子どものときもこの文字が欲しかったかもなあ、とも思う。いつもラッキーな占いよりも、現実味があって救われたかもなあ、と思ったりもする。

野菜の底に眠っている言葉たちには結構なバリエーションがあるので、いつもどんな言葉をかけてくれるだろうと、ちょっとだけ楽しみだ。大人の嗜み。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?