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#55 4年前の11月、レナード・コーエンの『ハレルヤ』

#54に引き続き 、SNLが続いてしまいますが・・・。

今までみてきたSNLのコールド・オープンの中で一番好きなのが、2016年11月のアメリカ大統領選が決着して最初に放送された、こちらかもしれません。

誰もがその勝利を疑わなかった、民主党の大統領候補ヒラリー・クリントンに扮したケイト・マッキノンによる『ハレルヤ』の弾き語りです。

ヒラリーが敗北宣言を行ったのが11月9日。
このSNLが放送されたのが11月12日。

I did my best, it wasn’t much.
I couldn’t feel, so I tried to touch.
I’ve told the truth, I didn’t come to fool you.
And even though it all went wrong,
I’ll stand before the Lord of Song
With nothing on my tongue but Hallelujah.

ワイヤードによる対訳はこちらです。

ベストは尽くしたけれど
大したことはできなかった
感じることができないから
せめて触れようとした
真実はすべて語った
たぶらかすためにここに来たわけじゃない
すべては失敗に終わったけれど
歌の王の前に立って
いま口をついて出るのは
ハレルヤばかり

この歌、『ハレルヤ』を書いた詩人/小説家/シンガー・ソングライターのレナード・コーエン、11月7日に他界しました。新アルバム You Want It Darker を発表して19日後のことだったので、余計に喪失感が強烈でした。

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レナード・コーエンの息子で、You  Want It Darker をプロデュースしたアダム・コーエン氏は、テリー・グロスとのインタビューでこう語っています。

It took him 12 years. It started when I was very, very young.
I'd hear verses, I think there are 84 verses to that song.
(父は12年かけて、『ハレルヤ』を完成させました。
私がとても小さい頃から、曲を作り始めました。
父が歌詞を練るのを聞いてきました。
歌詞は84バージョンあると思います。 )


過去にテリー・グロスがレナード・コーエン本人に行ったインタビューも、こちらのアーカイブ・ページにまとまっています。

***

ますますカオスと化している、2020年アメリカ大統領選。
こんな時だからこそ、Hallelujah の歌詞が、心にしみます。

いがらしじゅんこ:会議通訳者

#英語学習 #アメリカ大統領選 #SNL #レナード・コーエン #ケイト・マッキノン #ハレルヤ   #Hallelujah   #TerryGross

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