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#18 ミッシェル・オバマ夫人: Going high—It is what it is スピーチ

2016年大統領選での応援演説で有名になった、ミッシェル夫人の"When they go low, we go high."(相手が卑しい手を使うなら、私たちは高貴な道を歩もう)。18日の民主党全国大会DNC (Democratic National Convention)でも、ミッシェル夫人は圧倒的な存在感を見せつけました。

CNNのコメンテーターの誰かが「バイデン候補がかすんでしまうほど、すごかった」と言っていたように記憶しています(笑)。

セス・マイヤーズは15秒から、

You put her on the first night? That's like starting Coachella with Beyoncé. You want everyone to stick around for the rest, right?
(初日に登場させちゃったの?それって、ビヨンセがコーチェラに1番に登場するようなものでしょう。みんなには党大会を全て見て欲しいんじゃなかったの?)

なんて言っています。

今年のDNCで、ミッシェル夫人は真っ向からトランプ大統領を批判しました。

スピーチの中で「他の人たちが非常に卑劣な手を使う時に私たちが高貴な道を歩む、といっても、それでうまくいくのか?」と聞かれた時に、こう答える、と語っています。

My answer: going high is the only thing that works, because when we go low, when we use those same tactics of degrading and dehumanizing others, we just become part of the ugly noise that's drowning out everything else. We degrade ourselves. We degrade the very causes for which we fight.
(高貴な道を歩む以外に、有効な手だてはありません。相手を侮辱し、人間らしさを奪うという卑劣な手段をとれば、私たちも、あたり一面に鳴り響く騒音の一部になってしまいます。それは私たち自身を貶めることになります。そして、私たちが追求する大きな大義も、貶めてしまいます。)
But let's be clear: going high does not mean putting on a smile and saying nice things when confronted by viciousness and cruelty. Going high means taking the harder path. It means scraping and clawing our way to that mountain top. Going high means standing fierce against hatred while remembering that we are one nation under God, and if we want to survive, we've got to find a way to live together and work together across our differences.
(ですが、これだけはハッキリ言っておきます。
高貴な道を歩む、とは狂暴で残酷なことに立ち向かう時にも、笑顔で耳触りのいいことをしゃべる、ということではありません。
高貴な道を歩む、とは敢えて険しい道を進む、ということです。爪を立て、這ってでも、山頂に到達する、ということです。
高貴な道を歩む、とは神の元、一つの国家であることを忘れず、憎しみに堂々と立ち向かう、ということです。そして、生き残りたいのであれば、皆が違いを乗り越えながら、共に生活して取り組んでいく方法を見つけ出さなければなりません。)
And going high means unlocking the shackles of lies and mistrust with the only thing that can truly set us free: the cold hard truth.
(そして、高貴な道を歩む、とは嘘と不信いう名の鎖を切ることです。その時、真の意味で私たちを自由にしてくれるのは、ただ一つ。冷酷な真実のみ、です。)
So let me be as honest and clear as I possibly can. Donald Trump is the wrong president for our country.
(正直に、はっきりと申し上げます。ドナルド・トランプ氏は、私たちの国家にとって、間違った大統領です。)

ここまででも、かなりズバリと語っていますが、ダメ押しのフレーズが、この後に続く"It is what it is"(そういうことだから、どうしようもない)でしょう。

"It is what it is"は少し前、インタビューの場でコロナでの死亡者数が増えていることを質問されたトランプ大統領による、物議を醸した発言です。その"It is what it is"を、ミシェル夫人はそのままお返ししています。32秒から。

Donald Trump is the wrong president for our country. He has had more than enough time to prove that he can do the job, but he is clearly in over his head. He cannot meet this moment. He simply cannot be who we need him to be for us. It is what it is.
(ドナルド・トランプ氏は、私たちの国家にとって、間違った大統領です。職責を果たせると証明できる時間がたっぷりあったはずなのに、明らかにお手上げ状態です。この瞬間に対応できていません。ハッキリ言って、私たちが必要としている大統領に、彼はなれないのです。そういうことだから、どうしようもないのです。)

最終日にバイデン候補が登場しますが、ミッシェル夫人の熱気を超えるスピーチになるのか。
一方、トランプ大統領は指名受諾を、ホワイトハウスで受ける、と言っています。憲法上は禁止されていないそうですが・・・それって、あり???

***

何はともあれ、よい一日をお過ごしください!

いがらしじゅんこ:通訳者


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