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キボリノコンノ展@大丸東京店

大丸東京店11階特設会場で開催中の「キボリノコンノ」展に行って来た。
2023年10月12日~24日。その後、大丸梅田店への巡回あり。
(本文後半に追記あり:2023/10/18)

ローチケの案内メールでお勧めされて名前を知ったのだが、木彫作品がインスタでバズって、今年専業作家になったばかりのクリエーターらしい。今日はサイン会があったようで、夕方行ったらまだご本人がいらして、気さくに撮影に応じたり、お客さんと話したりしていた。催事場の小さなスペースで、ちょこっと開催している、という感じだったが、面白かった。
作品は、身近な食品をリアルに木彫で再現したものが多い。

当日券800円。チケットは薄い木片のポストカードで、出口に置いてある豆大福スタンプを自分で押す。


会場の作品は基本触れてはいけないが、この豆大福だけは触ってOK。木彫なので、本物の豆大福よりは軽い。


会場外のウインドウに飾られたリンゴ。


トーストのチーズ、伸びている部分が透けているように見えるが
実際は木のブリッジがしっかりかかっていて、表面に塗った塗装で透明感を出している。


バズったきっかけとなったYOKUMOKUのシガール。パッケージも木彫。切り開かれたパッケージの隙間に木っぽさが見える。
シガールのバリエーション。


これもバズったという溶けかけの氷。溶けている部分も含め木彫で、下の木が透けているように見えるように彩色してある。
透明っぽいところはレジンとかでゃなく木彫に彩色。
これも木彫に彩色して、下の板が透けているように描いている。


たまごの木身、という作品。


スマホの写真だとうまく伝わらないので絵葉書を買ってみた。絵葉書1枚330円(税込)はちょっと高いね。


お子様ランチの出来るまで。


削りだされるうなぎパイ。
文字通りのバウムクーヘン。
たこ焼きのつまようじも削り出したらしい。

他にもたくさん作品あったが、きりがないのでこのくらいで。

プロフィールによると

2021年に趣味で木彫りを始め、「あっと驚くもの」をテーマに身近な食べ物や生活雑貨を木彫りで再現。
「溶けかけの氷」や「シガールと袋」、「注がれるコーヒー」など数多くの作品がTVやSNSなどで話題となり、
2023年からプロの木彫りアーティストとして本格的に活動を開始。
全国各地で展覧会やワークショップなどのイベントを開催。

https://kibori-exhibition.com/#exhibition

とあり、彫刻の教育を受けていた訳ではないようだ。
追記:静岡文化芸術大学のウェブサイトによると、キボリノコンノさんは、同大デザイン学部の御卒業で、学生時代は家具製作を中心に活動していたとのこと。彫刻の専門教育ではないが、木材を扱うことには慣れていたのかと推察。

例えば冒頭のリンゴなど見ると、すごくよく再現できていると思うが、例えば須田悦弘の花の彫刻のような、一体どうやったらこんな風に再現出来るんだろう、と戦慄するようなミステリアスさはない。
キボリノコンノさんの凄さは、芸術とは名乗らない、自分の隣にある、小さな幸福が、繊細に削り出され、見ていて微笑んでしまう感じ。
そして、氷や生の白身みたいな、透明なものを彫り出した木の上に塗装する、フェイクのペイントの技術が凄い。
チーズトーストのチーズが伸びた部分が透けているところとか。

今後のキボリノコンノさんの活躍を見守っていきたい。

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