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図書カードが10万円分あったら何を買うか(毎日読書メモ(276))

昨日の、朝日新聞&図書カードNEXTのキャンペーン企画「#1万円のエール」について感じたこと(ここ)の続き。そこに、自由に使っていい図書カードがあったら何を買うか。

毎年4月に発表される本屋大賞、副賞は図書カードが10万円分である。
大賞受賞者がその10万円の図書カードで何を買ったかは、「本の雑誌」の記事で紹介される。
これまでの本屋大賞のページの中でも、過去の受賞者が何を買ったかが、紹介されている。とはいえ、どういう都合なのか、2004年小川洋子さん、2005年恩田陸さん、2006年リリー・フランキーさん、2007年佐藤多佳子さん、2008年伊坂幸太郎さん、2009年湊かなえさん、2010年冲方丁さん、2011年東川篤哉さんまでしか掲載されていない。ちょっと悲しい。この後の受賞作家の買った本も見てみたい。
それぞれに、副賞としてもらった10万円ということで、自分に縛りをかけたり、逆にご褒美感覚で、目についたものを手当たり次第に買ったり、買い方が人それぞれで面白い。ご本人が青年海外協力隊員をされていた時に、日本の新刊本に餓えていたときのことを思い出し、本屋大賞の上位作品を各地の青年海外協力隊の拠点に寄贈した湊かなえさんのセレクションも心意気やよし、という感じ。
何を買ってもいい、と言われ、漫画を買うのは申し訳ない、と思う人、逆に何買ってもいいと言われたらどんどん漫画を買っちゃう人。本屋大賞をとったことで仕事の幅が広がったので、その仕事に役立てるための本を買った人。
ただ、本を買うという行為なのに、買った本のリストに人柄が出る。しかもそのリストはその人の人柄を端から端まで忠実に反映している訳ではない(この図書カードで買った本がその人の本棚を象徴している訳ではない)。

どのリストも、その人にとっての至福であり、他の人の参考にはあんまりなっていないところもすごくよかった。

ぼーっとしていると、どんどん本を買ってしまうので(薄給なのに、手取り給与の1割以上本を買っていた時期が結構あった)、図書カード10万円あったらどんなに幸せだろう、と思う。いや、1万円でも十分幸せだ。
なので#1万円のエールで、何かの節目に1万円分の図書カードを貰ったら、何買うかなー、と夢想するのは最高の至福だ。もしかしたら1万円する豪華本をばーんと買ってしまうかもしれないし、1冊500円くらいの文庫本を20冊とか買うかもしれない。お勧め本は綺羅星のごとく沢山あるけれど、贈られた人は、他人の声を聞いた上で、本屋の店頭で自分の直観に従って本を選んでほしい。

(画像は本文とは全く関係ない、ロバート・インディアナの『LOVE』)

#読書 #1万円のエール #図書カードNEXT #本屋大賞 #本の雑誌


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