見出し画像

SNSと私の政治観①

思い返せば高校に入学した時にTwitterを始め、翌年にInstagramを始め…

私の学生生活やその思い出は、SNSと切っても切れないものでした。友達と遊んだ日のことを投稿したり、ネタツイートをしてふざけたりと、あの頃から生活の一部になっていた気がします。

そして、ちょうどその頃、学校で世界史の授業を受け始めたことをきっかけに政治に興味が湧き始めました。高3のときなんか、米大統領選の速報を、授業中に(ホントは良くないですね)Twitterで見てはクラスメイトとヒーヒー言ってたような。

年月が経ち、大学で更に政治のことや社会のことを知って、同時にSNSで起きている奇妙な状況にも気付くようになりました。

今回は、そんな私の気付きと、私の政治観を数回に分けて書いていきます。


私って右なの?左なの?

まず、私の政治の基本スタンスについてですが、私自身、LGBT当事者であるため、マイノリティに対する差別や問題に対してかなり敏感であるという点があります。その点で考えれば、リベラルの意見に近い、あるいは共感できる点が多いでしょう。

ただ、世界史をきちんと勉強するまではリベラル=左翼=共産主義≒権威主義という誤った認識があったため、その点でリベラルに対する不信感がありました。

世界史の授業で、ナチスが極右ということを知った時、そして当時の先生が「政治は振り子である」と教えてくださった時にその認識の誤りに気づくことになります。

振り子とは、つまり右でも左でも振り切ってしまった先には権威主義があり、振れてない状態(均衡状態)にあるのが、民主主義であると。

私は、自分の自由や権利を奪われるようなことは絶対に嫌だ。ということは、私自身は、振り子が触れていない真ん中の状態であることが望ましいと思っているということである。ならば、私の政治スタンスは中道かつ、差別や偏見に反対・多様性に寛容でありたいという点で少し左寄り?つまり中道左派なのかな?

こう気づいたのが確か高校生の頃くらいだったと思います。



自分と真反対の意見を知りたい

大学生になってから、学校で法律を勉強していたこともあり、テレビでニュースを見る以外にも、電車で移動中なんかの何気ない時間にTwitterでニュースを見るようになりました。その時、私は初めてある違和感に気づいたのです。

こと政治の話題になると、Twitter上では大きく2つの派閥があり、それぞれが激しく論争を繰り広げていること。

まさに、「分断」が起きていることに気づいたのです。

もちろん、人それぞれ考え方は違うので、一つのニュースでも受け取り方が違うとは思います。ただ、Twitter上で私が見た光景は、正に互いに罵りあって、議論の中でもどちらもお互いのことを全否定している。(時にはその人の人格まで)


これは一体何が起きているのだろうか?

私なりに、この「分断」が起きた理由を考えました。

従来のマスメディアと、SNSやインターネットの大きな違いは、その情報の受け取り方にあると思います。前者は、受動的に情報を受け取るのに対して、後者は各々が、自分の調べたい情報を検索にかけるなどして、積極的に受け取るという違いがあります。

インターネットの普及により、より多様な情報を得ることができるという反面、自分が興味のあること、もっと言ってしまえば、自分の見たい情報しか見ないということも可能になります。

「反対意見を一切聞かない」

これが、この「分断」の根幹にあると考えました。

そして、ちょうどそのことに気付いた頃、私は英語の勉強のために聞いていたTEDトークで、面白いトピックを見つけたのです。

ヨハン・ヴェグナー: 何千何万もの初対面の人が、政治について一対一で語り合ったら
https://go.ted.com/Cf3H


これは、2019年にヨーロッパで行われた政治に関する実験で、主張が全く異なる2人同士に会ってもらい、議論をしてもらう、というものです。

事前にネット上で、移民政策や経済、社会問題など、あらゆる政治に纏わる質問に対して、「賛成」や「反対」などを選択してもらい、全ての質問に答えた後で、「これまでの質問に対して、あなたと全く反対の意見だった人と会ってみませんか」と表示し、そこで申し込みを募るというものでした。

この実験は、当初の想定よりも遥かに大きな反響を呼び、ヨーロッパ各地で行われました。

その後のアンケート調査で、意見が対立していた2人の考え方が変わったり、さらには、これをきっかけにその後も付き合う友達になったというケースもありました。


私は、「これだ!」と思い、この実験が日本で行われているか調べてみましたが、結果はナシ…

そこで、私はまず自主的に、SNS上で自分と反対派(保守派)のアカウントを調べてみることにしたのです。


→次回投稿に続く


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?