パラダイスティ2

「あんた目障りなんだよ。私の前から消えて。」

寝る前に思い出してしまった。人間は何故嫌な事があると思い出したくない事までずるずると頭に浮かんできてしまうのだろうか。この過去はどうやったって消える事はないし、ずっと私の一部のままだ。

明日も大学の講義があるというのに寝れなくなってしまった。こういう時は大体好きな音楽をかけたりスマホで動画を見たりするのだがどうもそういう気分でもない。ベッドから降りて窓を開け、鞄にしまってある煙草を取り出して火を点けた。一日に数本しか吸わないのに親に体に悪いから辞めなさいと言われるし、周りからは煙草を吸うなんて意外と言われたりした。所詮周りが思ってる自分はただのイメージでしかないんだろう。

煙草を一本吸って口臭ケアのタブレットを一粒食べた。それでも口の中に煙草の煙が残っている感覚がする。これはとても嫌いだ。「じゃあなんで煙草吸うの?」と疑問が生まれるがどうしてか煙草を吸うと少し気分がリセットされる感覚がした。しっかり換気をして部屋に消臭スプレーを撒き、誰がいつ部屋に入ってきても大丈夫なようにした。明日も朝は早い。

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