103円のゆくえ
どうも山ぱんだくんです。あと二か月で社会人ですが昨日、髪の毛が金髪になりました。何を考えているの?と親には言われますが何も考えていないのだと思います。
さてさて山ぱんだくんと月曜の理屈
第九十一回は「103円の行方」
第九十一回 103円の行方
先日、スタジオで年上のお姉さまが何かに憤慨していらっしゃった。
「viewカードつきのPASMOを落として!返ってきたんだけど、なんでもトイレにあったらしくて!しかもお金が使われていたの!!」
彼女は「ああひどい」「人の悪意に触れたわ」と嘆いていた。まあ、たしかに。なんでも戻ってくる国日本で落としたPASMOのお金が使われていたら大分ショックだろうなあと思う。
「いくら使われてたんです?」
僕が尋ねると彼女は憤りながら答えた。
「103円よ!!」
…103円かあ……何買ったんだろ…
「あの、こうも考えられないでしょうか。」
なるべく彼女を刺激しないよう穏やかに話す。
「拾った人が届けようと思ってポケットに入れといて、水買う時に間違えて使っちゃった。とか。」
「でもトイレにあったのよ?!」
「使ってしまったことが後ろめたくて『トイレに落ちてた』と言って届けたのかもしれません。」
そう言うと彼女は初めて笑った。そんなことよく思いつくわねと半分呆れながら言った。
「じゃ、そういう風に思っておくことにするわ。」
僕は友達が少ない。まずあまり人に好かれないのと、人に対する苦手意識が強いから。だから見たことない誰かのことぐらい、嫌わずにいたい。と、思っている。もし余裕があれば、その103円のお茶目を愛すところまで。