エンデバー・インサイトはエンデバーの研究部門であり、起業家エコシステムが繁栄する起因を示すデータ主導の分析をまとめたレポートを発表しています。
詳細については、研究全文をお読みください。
今回リサーチに協力してくれた起業家達の人生の中で重要な経験となった出来事を項目ごとにまとめています。
▼ 居住・移住
▼ 学士号の取得
▼ 大学院学位
▼ 起業前の職業
▼ ユニコーン企業創業前の主な勤務先
ユニコーンのトップ創業者のほとんどは、エリート教育機関で学んだり働いたりしたわけではなく、上図で見られるように、他のタイプの大学や企業に所属し学んだり働いたりしていました。この調査では、2022年のQS世界大学ランキングのトップ100に入った大学で学部を修了した創業者は3分の1に過ぎず、その大半が米国のユニコーン企業の創業者だったことが判明しました。
また創業者の母校として目立った大学は1つもありませんでした。学士号を取得するためにスタンフォード大学、ハーバード大学、ブラウン大学を卒業した創業者は200人中10人未満でした。イスラエル工科大学、デューク大学、マサチューセッツ工科大学、清華大学、ウォータールー大学、ブエノスアイレス工科大学、イスタンブール工科大学を卒業した創業者は5人以下という結果となりました。
ここでいうエリート企業とは、Big 3のコンサルティング会社、Big 5のIT企業、欧米の主要投資銀行9社を指します。同様に、明らかに突出した雇用主や、1社からの「マフィア」は存在せず、これらの創業者の職歴は、個人と同様に多様でした。
データによると、米国企業の創業者はBig 5のIT企業で働いた経験がある確率が高く、新興市場企業の創業者はビッグ3のコンサルティング経験がある確率が高い結果となりました。欧米の主要投資銀行の名前は、新興市場企業の創業者の履歴書からのみ見受けられました。
また、高成長企業の元従業員がいかに優秀なスケールアップ創業者になるかも大きなポイントの一つです。上図のように、トップクラスの創業者は、他のスタートアップ企業で働いた経験があるか、その前に創業した経験がほぼ同程度ある結果が出ています。このパターンは、新興市場の創業者にも、米国の創業者にも当てはまりますが、両方の起業経験を持つ特別な創業者は、米国で起業する傾向が若干高い結果となりました。
この他、本レポートでは米国・新興市場それぞれのユニコーン創業者と企業を評価額順にまとめたデータや調査の詳細情報が記載されています。
レポート原文はこちらからご覧いただけます。