見出し画像

<エンデバー起業家サクセスストーリー>メキシコ初の Payments Unicorn🦄Clipはいかにしてメキシコでフィンテック・エコシステムの道を開いたのか

Clipとは
メキシコを代表する決済会社で、あらゆる規模の企業がクレジットカード、デビットカードによる支払いを受け付けることを可能にしています。
2021年、Clipはメキシコで初の ペイメントユニコーンとなった企業です。


新しい道を切り開くことはかなり困難です。
新しい市場を変革することは、しばしば不明確な規制評価を乗り越え、将来の消費者を教育し、プレイブックのない中で革新的な製品を開発することを要求されます。そして、既存の競合他社に先んじる必要があります。

スケールアップ企業であるClipは、メキシコにおいて多くの「初めての取り込む」に成功しました。たった10年弱で、Clipはメキシコのフィンテック業界で巨大企業となり、国内初のペイメントユニコーンとなり、SoftBankのラテンアメリカファンドにとって初の投資先となりました。

創業者であるAdolfo Babatzは、メキシコで初めてエンデバーのボードメンバーに就任した起業家でもあり、他の起業家のメンターとして起業家エコシステムに貢献し、起業家のロールモデルであり、オピニオンリーダーでもあります。
彼は、1人の偉大な起業家が前例のない成功を収めることで、エコシステム全体が恩恵を受けることを証明した人物でもあります。


Adolfo Babatzは2012年、5人のチームでClipを立ち上げ、メキシコの同分野で最も利用されている決済プラットフォームへと成長させました。

これらのベンダーはあらゆる形式の支払いを受け入れる権利があります。この意味では、私たちは革命を目撃しています。小さな企業が大手企業と競争できるように、私たちは道を切り拓いています。By ADOLFO BABATZ CEO OF CLIP

彼は、「私たちは、中小企業には顧客のために働いてもらい、私たちはセクシーではないがビジネスの基本的な部分である決済を担当します」と言っています。

Adolfo Babatzは2008年にマサチューセッツ工科大学スローン経営大学院を卒業後、PayPalのラテンアメリカチームに参画し、ブラジルとメキシコ拠点の立ち上げをサポートしました。
母国で2年間働いた後、彼はシステム的な課題があることに気づきました。
現地の中小企業には、クレジットカードやデビットカードでの支払いを受け付ける決済端末がなかったのです。

潜在的な顧客がクレジットカードを好む一方で、中小企業は現金のみので取引をしているため、無数の小規模業者がチャンスを失うところを目の当たりにしました。そして、この分野においてテクノロジーのニーズは高く、彼は自らがこの問題を解決できると考えたのです。

彼はこのアイデアをPayPalに売り込みましたが、チームは解決策を見つけることに興味を示さなかったため、彼は自分のビジネスを始めるために仕事を辞め、2013年の初めに150万ドルを調達してClipを立ち上げました。
それ以来、同社がクローズしたラウンドはすべて、国内のテック系スタートアップとしては過去最高の調達額となりました。

PayPalから、顧客中心の製品作りの重要性という貴重な教訓を得た彼は、
製品を開発する前に、チームは潜在的な顧客に対し綿密なインタビューを行い、彼らのビジネスニーズをどのように解決できるかを理解することに務めました。
その結果、テクノロジーを社内で開発することで、ローカル市場のニーズを満たすための的確なアプローチが可能となりました。そして、マーケティングや流通に関しても同じアプローチを採用したのです。

しかし、彼は最初の3年間において、企業文化の構築と適切なチームメンバーを雇用することの重要性を見逃してしまっていました。

その後、2014年にエンデバー起業家として選出されたことで、エンデバーネットワークが彼の状況を好転させ、彼の能力を補う優秀な幹部たちを引きつけることができるようになりました。

初期の数年間は非常に厳しかったです。多くの失敗をしました。私はそれを経験したことからこそ変わることができました。特に2014年と2015年、エンデバーは私にとって安心できる場所であり必要不可欠な存在でした。By ADOLFO BABATZ CEO OF CLIP


Clipsのテクノロジーは、パンデミック時に顧客がタッチレス決済に目を向けた際、小売業者にとって極めて重要な役割を果たしました。2021年6月、 Clipは評価額20億ドルのユニコーンとなり、現在、米国とメキシコで600人を雇用しています。さらに、同社はメキシコの地元企業に高い手数料を提供し、メキシコ中央銀行と提携して国の経済状況を改善するための提言を行っています。

「 Clipは、並外れたことをする普通の人々で構成されています。私たちはいつも、ハイテク企業を立ち上げるのは殆ど不可能なことで、ニュースの中や遠く離れた場所でしか見られないことだと考えがちです。しかし実際には、夢に集中しさえすれば、誰でも不可能を可能にすることができるのです」とAdolfo Babatzは語っています。

英語原文はこちら▼


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?