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やり残しを消化する

先週、ひとりで富山に行きました。
生まれて初めての夜行バスに乗って。

腰痛いし首痛いし空気うすいし落ち着かないし、覚悟していた以上にしんどくてもう一生乗りたくないなって思いました。これも経験のうちですね。
というか片道1880円だったんですけど安すぎません?いやまあ私がその日の最安値を探して予約したっていうのもあるんですけどね。
安すぎて不安で眠れなかったみたいなところもけっこうあります。
「安」い、のに、不「安」って面白いですね。そんなことありませんか?

早朝に着きすぎてやることなかったので歩いて環水公園というところに行ってベンチで寝ました。
最初は肌寒かったのにだんだん日差しが強くなってきてジリジリと音が聞こえてきそうなのがたまらなくよかったです。暑かったけど!
ここの公園には世界一美しいスタバなるものがありました。確かに芝と池と建物のコントラストは綺麗だったけど、世界一ってそんなに簡単に決めていいもの?って思うくらいには普通のスタバに見えました。季節的なものでめっちゃいい感じ!な時期もあるのかもしれないですけどね。
そもそもの前提として、スタバはどこでもだいたいけっこう綺麗、っていうのもありますし。

陽の光を浴びて汗ばみはじめたのでローソンでおにぎりを買って休憩しました。他にお店がなさすぎたというだけで、安心安全の全国チェーンに逃げ込んだなんてそんなことはありませんからね!

そのあとはすぐ近くの富山県美術館に行きました。
「オノマトペの屋上」という、いろんなオノマトペをイメージした遊具のある楽しい屋上でひとり、遊びました。
警備員さんと工事してる人しかいなかったので、ちょっと調子にのってカメラのタイマーをセットして自分の遊んでる写真を撮ったりしました。楽しい!

そうこうしているうちに気温が上がって干からびるんじゃないかな?って心配になったのでバスに乗ってこの日の最大の目的地に向かいました。

そのバスでちょっと嫌なことがありました。
私は普段めったにバスを使わない生活をしているので、ICカードが使えないことももちろん、どこから乗るかとかもいまいちわからなくて、しかもぜんぜん知らない土地なので「このバスであってるのかな、、」なんて不安でどきどきしてたんです。

それでバスに乗り込むときに運転手さんに「すみません、このバスは赤井口に停まりますか?」と聞いたら「ああ?なに?!」と聞き返され、もう一度たずねると「はやくのって!!」とかなり強い口調で言われました。それで乗ってからどうしたらいいんだろう、とオロオロしていたら「券!!とって!!!」とまたも強い口調で叱るように言われて。

降りるときもお釣りが出ないのわからなくて、680円のところを700円入れちゃって、「あれ、お釣りはどこから出るんですか?」と聞いたら「は?お釣り??んなもん出ねえよ!!!」と怒鳴られ……。

地方の人が観光客にイライラしちゃうっていうの、話にはよく聞くし、渋谷のスクランブル交差点でうぇーいしてる外国人に幾度となくぶつかりそうになってきたことを考えるとわからなくはないんだけど……
でもやっぱり、せっかく目的があったり楽しみにして来たりしてるのにそんなこわい目に遭うと、、ちょっと萎縮しちゃうよねえ……。
帰りはバスなんて乗らない!!って意地張って40分ひたすら歩いて、なんにもない道をただただぼーっと進んでわりと楽しかったです。あたりまえにすごく疲れましたけどね。

バスの運転手さんのこと、嫌な感じだなと私は感じてしまったけど、田舎の人独特の強い話し方というか、一種の方言みたいなものが私にあわないだけなのかもなあ、とはすこし思っていて。
職場にいる九州出身の若い女の子も、言葉遣いがすごく荒くて、音としても強いんですよね。ぶっきらぼうな物言いをすることがあるし、地方ではそういう勢いのある言葉があたりまえだからそんなに気にするものでもないのかな、とか……。

女性の男性化、と九州女さんが書かれていたけれど、そういうのは地方の方が強いような、いやでも都心でもあるような。
まあもうなんでもいいけど、異性に負けないようにがんばるのも、自分の役割をまっとうしようとがんばるのも、がんばってる人はみんな偉いな、尊いな、って思いますね。

私は18歳くらいまでまともに敬語を使う環境になかったから敬語が苦手で苦手で、がんばるとカタコトとかどもりながらになるんですね。ですます調にするだけでわりと精一杯というか。
そういうくだけたコミュニケーションって、うまくいけば距離を縮められるけど、ヘマするとほんとうに良いことなくて、とにかく今後は田舎ではとくにがんばって敬語を使おうと誓いました。
どうせ馴染むことなんてできないなら、とりあえず角をたてないようにしようという思いです。でもそんなのつまらなくない?!つまらないけど人生とはそういうことかもしれません。

長くなりましたが、目的地の話です。
射水市大島絵本館、というすてき~!で素晴らしくってふぁびゅらす~!!な場所です。

先日軽井沢で訪ねた絵本の森美術館や黒姫童話館の仲間?のようで、スタンプラリーを達成するとグッズがもらえる、とのことで、ぜんぜん知らない場所だったけど調べたら行くしかないって気持ちになったので、行きました。

海外の絵本もたくさんあるのでエンデのもう市場に出回っていないものを原語で読んだり(1/3くらい理解できた!すごい!)、昔読んだような黄色いお花の絵本を見つけたりとか、なかなかはっぴーな時間でした。
絵本の公募作品を展示している期間でもあったようで、たくさんの手作り絵本を読めてふわーっとほっくりして。
社会科見学っぽい子どもたちもいて建物も面白くて、是非また来たいなあと思いました。

疲れたので夕方には新幹線に乗って、自分の家に着いたときはものすごい安心感に包まれました。やはり杉並区は裏切りません。




おしまい

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