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国算社で個別化された学びを始めた感想#183

 3学期から一斉授業を減らして、個別化された学びを始めています。
物語文を個別化する #171|エンチャント先生@小学校 (note.com)
算数の授業を個別化する #172|エンチャント先生@小学校 (note.com)
社会の授業を個別化する #173|エンチャント先生@小学校 (note.com)

 自分たちで学んでいる子どもたちの様子を見て、書いていきます。

1.やる気の高まり

 全体的にやる気の高まりを感じます。特に、感じたのは、評価基準を自分で決めることの意味です。国・算・社・体で、この4段階の基準を作らせましたが、これがやる気の原因になっていると思います。基準を決めるには見通しを持たなくてはいけないので、それも影響していると思います。

国語で物語を書く単元で、ある児童が作った基準表

2.「えー」と言った子

 「自分たちで学ぶ授業がこれからどんどん増えてくると思います。」と子どもたち話したら、「えー。(やだなぁ)」と言った女の子がいました。素直なつぶやきはとても大事です。その子は、自分で考えることが苦手な子なので、そう思うのもしょうがない。一斉授業は、悪く言えば、座っているだけでもなんとかやり過ごせます。友だちの考えをノートに写していけばいいだけなので。一方、「個別化された学び」は、自分で考えないと何も進みません。もちろん大変ですが、成長は大きいです。その子も慣れてくれば、自分で学べるようになります。一斉授業中心のままだったら、得られない成長だと思います。不安な子がいることも忘れずにサポートをしながら取り組んでいきます。 


3.放課後や土日にも学ぶ子

 国語と社会の学習を平日や土日にやり、ロイロノートで送ってくる子どもが踏まえました。自分のペースで進めるので、もっとやりたい!という気持ちになるんだと思います。一斉授業だと、次に何をしていいか自分で考えられないことが多いのかもしれません。

4.先生方が観に来る&質問

 職員室に、時間割のコピーを貼り、11時間分、いつでも観に来てくださいと告知しています。たくさんの先生が観に来て質問してくれます。学びが広がるのはとても嬉しいです。いいものを観せようと、肩ひじをはらず、ありのままの挑戦途中の様子を観てもらうことに価値があると思っていますので、なんの準備もしません。
 質問されると、自分自身の実践に向き合うきっかけになります。

①一斉授業のように、友だちの意見を聞いて、学びが深まることがなくなってしまうのでは?

 確かにそうだなとも思います。しかし、子どもたちは個別に学んでいます、一緒に学んでいる友だちや別々に学んでいる友だちとコミュニケーションをとりながら勉強しています。分からなければ、近くの友だちに聞いています。一斉授業では、「優秀な子の考えへのただ乗り」が生まれます。自分で考えなくても、時間が過ぎるのです。個別化された学びは、そうはいきません。自分の力で乗り越えなくてはいけません。優秀な子が退屈を感じる、学習が苦手な子は辛い一斉授業。どちらに価値があるかはっきりしています。一斉授業で先生がやっていることを子どもができるようになることが価値があると思います。

②取りこぼしが出てしまうのでは?

 一斉授業の方が教えやすいですが、むしろ、取りこぼしが生まれると思います。個別化された学びでは、子ども一人一人の学習の進み具合を教師が見ていくので、取りこぼしは生まれません。教えるべきことはミニレッスンとして教えますし、つまづいている子が多い問題は、一斉におさえます。とにかく、教科書をカバーすることに意識がいってしまっている段階では、なかなか難しいかもしれません。
 算数では、一斉授業と個別化された学びでは、テストの点数にそこまで変化はありません。(個人的感覚)そしたら、もう一斉授業の意味はないと感じています。

5.スモールステップの成果

 3学期から急に始めたわけではありません。学び方をスモールステップで教えてきました。1学期は、めあての立て方、考えの出し方、くらべ方、まとめ方、わからないときどうするか、などを一斉授業の中で、学んできました。子ども先生に一斉授業をしてもらい、学びの責任を感じてもらうことも体験しました。それを踏まえての3学期なので、スムーズに学習に入ることができました。

続報をお待ちください。

以上、エンチャントでした!


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