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私の学級開き

 個人的にやっている勉強会で、「私の学級開き」というテーマで講義をすることになりました。今まで、感覚でやっていた「学級開き」ですが、今回自分自身が学級をスタートするときに、何を大事にしているのかを見つめ直すいい機会になりました。

1.まずはこちらから心を開く!


①学級通信1号で、教育方針を伝える  

 学級経営において、学級通信を大事にしています。毎週一回学級通信を発行して、学校の様子を保護者に発信しています。詳しくはこちらの記事へ。
コスパ最強!学級通信のススメ|エンチャント先生@小学校|note

 最初、子どもたちの前で話すことは、
だいたい学級通信1号に書かれていることと同じです。

 まずは、自己紹介。簡単なプロフィールを載せます。(ここでは省略)

 次に、教育方針を載せます。

 また、学級通信のタイトルに込めた思いについて載せます。
 さらに、「エンチャント先生ってどんな先生?のコーナー」で、今まで担任した子たちからの声を載せます。もちろん、アピール中心です。

 発信相手は保護者ですが、たまに、子どもにも知ってほしいことは配ってすぐに音読をします。


②先生クイズで、心をつかむ

 初日にやります。パワーポイントで作ります。だいたい5問くらいで、私についてのクイズを出します。効果音など、もりもりにして、楽しい雰囲気を演出します。初日は時間がないので、コンパクト&インパクトを心がけます。


2.そして、子どもを知る

①名前を覚えて呼ぶ  毎日全員の声を聴く

 学級が始まるまでに子どもたちの名前を覚えます。昨年度の児童写真を見ながら、覚えておきます。名前を呼ばれる、自分を認識してもらっているって本当にうれしいことなので、そうするようにしています。
 また、初日も含めて、毎日全員の声を聴くことを意識しています。朝の健康観察)の時に、顔みながら短くても、全員の声を聴きます。「お題あり健康観察」という取り組みをしています。一日も一言も発言しないで帰る日がないようにしています。詳しくはこちらの記事へ。
授業での子ども同士の対話の深まり|エンチャント先生@小学校|note
 高学年の場合、日記を書いてもらい、その中でつながるようにしています。特に、女の子とのコミュニケーションツールとして役立ちます。

②指導の場面はチャンス! ていねいに話を聞く

 4月は、子どもたちが先生の指導に注目しています。どんなことしたら、どんなふうな反応をするのかな?と。どこまでやったら、怒るんだろうと試してくる子もいます。子どもたちが敏感に見ているというのは、逆に捉えればチャンスです。指導の場面はチャンスと捉えて、しっかりと向き合うこと頭ごなしに叱らないことを姿で見せていきます。詳しくはこちらの記事へ。
子どもを叱るとき|エンチャント先生@小学校|note

・人権侵害は許さない
「友だちの失敗を笑う」「陰口・悪口」「友だちの物を盗む」「友達の学習権の侵害」「暴力」「いじめ」など、人権侵害は、ビシッと指導をします。といいつつも、危険な状況の静止以外では、大声、威圧的な指導は意味がないのでしないように心がけています。ばっさり・はっきり・すっぱり指導します。

・できないことを叱らない
子どもたちは小学校に通い、できることをだんだん増やしています。個人差はあって当然で、できないことがあることも当然です。もし「学習に必要な物の用意」や「話を聞く」などができなくても、叱ってはいけないと思っています。できるようになっていないのは、今まで「できるようにしてあげられなかった大人のせい」だと考えます。叱るのではなく、できるようにするにはどうするかを考えます。失敗をする前に一声かけてあげることも大事です。

・丁寧に聞く
 子どもたちが「先生ー。」と相談に来たり、トラブルが発生したり、困っている子がいたりした場合は、まずは丁寧に聞きます。帰るまでには納得してもらうことが大事だと思っています。時間がないときもありますが、子どもたちの悩みを聞くことはかなり優先順位の高いことだと考えています。

「どうしたいか」を聞き、「どうすればいいか」考えさせる
 けんかをしたとき、忘れ物をしたときなどは、「謝りなさい」「明日持って来なさい」ではなく、「どうしたいか」「どうすればいいか」を聞きます。「指示」ではなく、自分の行動を自分で考える機会にします。
 これは集団でも同じです。「こんな行事があるけど、どういうふうに取り組みたい?」と、自分たちのことを自分たちで考える時間と場を作ります。

③目標とクラスのルールを子どもと作る
4月はやることも多いですが、あわてず、一か月をかけて、目標づくりとルールの確認をすることを大切にします。もちろん、ここだけはゆずれないルールやお願いは、こちらから発信します。詳しくはこちらの記事へ。
目的と目標の違い 学級目標はどっち?|エンチャント先生@小学校|note

3.楽しくて成長できる一年になりそうだ

①楽しいアクティビティ
 4月はとくにすきま時間に楽しいアクティビティを多めにやります。学級会などの活動案としての引き出しも増えます。ナツメ社の「クラス全員がひとつになる学級ゲーム&アクティビティ100」などの本を参考するといいと思います。また、以下のようなグッズを用意してあります。

クイズ大会


スマホとBluetoothスピーカーでササっとイントロクイズ
色々なカードゲーム


②最初の授業は楽しく!しっかりと。

 4月、子どもたちは、「先生はどんな授業をするんだろう?」と注目しています。「一年間勉強していくの楽しそう!」と思わせることが大事だと思っています。

・まずは「されど規律」
 楽しい授業のためには、やっぱりある程度の「規律」が大事だと思います。以下のようなことを、一緒に確認していきます。うまくいかないところについては、「注意」するのではなく、「お願い」をします。

  • 話し方、聞き方(発言のきまり、声の大きさなど)

  • ノートの書き方

  • 提出物の出し方

  • 時間を守ること

  • 学習の準備の仕方

  • そのための環境整備





・真面目なだけじゃあつまらない。遊び心!
 「授業が楽しい」というのは、「勉強が楽しい」だけではないですよね。勉強の楽しさに気づける子ばかりではありません。なので、ゲーム性のある取り組みや、友達一緒にやる楽しさが感じられるような取り組みをしていきます。

③学級目標と学級会

 学級目標を決めて、その目標の姿に近づくために、学級会をしていきます。自分たちにことを自分たちで話し合って決めていくことの楽しさを第一回の学級会で味わってもらいます。できれば、4月の終わりには行いたいです。詳しくはこちらの記事です。
目的と目標の違い 学級目標はどっち?|エンチャント先生@小学校|note


4.まとめ

「楽しい一年になりそうだ」と思わせるスタートを切るには、

  1. 自分の教師としての強みや大切にしたいことを改めて考えて、

  2. まずはそれを子どもに分かりやすく開示する。

  3. 子ども一人一人をよく見て、ていねいに話を聞き、みんなで決めた目標に向かっていく具体的に行動する見通しを共有し、

  4. 勉強・行事・クラスイベント(頑張る場と時間の確保)を楽しむ中で、

  5. なにやら楽しくて成長できる1年になりそうだと思わせる。

こんなまとめにになりました。

以上、エンチャントでした。


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