引用・・・茨木のり子さんの詩
4日間、ぽかんと空いて、何処へも行く必要も予定もなくなり、家族はそれぞれ忙しいようで、私1人だとしたら、のんびり、だらっと過ごせる、これは嬉しい、何をして過ごそうかと、内心は楽しみにもしていたのですが。
食べるものといえば、冷凍うどんを茹でて、冷して、トマトやキュウリや青ジソ、納豆などを上にのせて、ストレートつゆをぶっかけて食べるというような、ひどい手抜き食事で。
本の整理をして、クロゼットの中を少し断捨離、自分の部屋の網戸とテラスの床の掃除などなど、家中仕事をして過ごし。あきるかと思っていると、2日間過ぎても、飽きるどころか、このような暮らしは良いなぁと思う。
愛想笑いや、お化粧も、疲れていても背筋を伸ばして、、そんなことをしなくて自分自身そのままでいられる生活に憧れすら抱いてしまい。
たらーとしない、びしっとして!
怠けない! せっかく休日になったのだから、
有意義に過ごさなきゃ!!
茨木のり子さんの詩が頭をよぎります。自分の心も頭も体も、怠けさせてはいけない。何がおころうとも、不都合を人様のせいにはしてはいけない。
怠け癖が顔をだすと、思い出す詩です。
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「自分の感受性くらい」
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
「日本の名詩100」より