大河ドラマ「光る君へ」感想 (25)
さあ今週もはりきって感想(文句?)を書くぞ~
後述しますが、SNSで流れてきた脚本家さんのインタビューを読んでしまいまして。
ガイドブックなどは読まない派でやってきましたが、なんでしょうね、どういう考えでストーリーをすすめてるのかほんとに疑問だったので怖いものみたさ(?)で読んでみたんですわ。(notお嬢様言葉)
…………うん、相容れないなぁと再認識しました (^^;
では以下、感想。
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*越前和紙の工房見学からスタート。
この場面、ほんものの職人さんが演じてらしたようで、それはなんか良いなあと思いました。
(わざわざぶっこんで来たのは画面に変化をつけるためと、いわゆる大人の事情でしょうか(^^;) ただ、“同人誌制作を嗜む民にとっては紙に目を輝かせるオタクあるある”っていうのを見かけて、赤子レベルの同人誌制作経験しかない私にもそれはちょっとわかったw)
しかし、“潔癖”???
「ちょっとくらいちょーだい」ってネコババ発言連発する娘のどこが潔癖なのか (^^;
ところで、古書でよく出てくる「裏書」なんだけど、古い和紙は分厚いものだと、二枚に剥いだりできるらしく。
紙は高級品だった時代、書類なんかは表裏両面を最大限利用してたので、たとえばなにかの訴状と何かの素案が表裏に書かれていたりする。
美術館や博物館に展示されてるものは、本来一枚の紙だったものをきれいに二枚に割いてあて紙を貼って保存してあるのだそうです。
古書好きなので、まひろっちが持ってた和紙の感じだと「たしかに剥げそう!」って妙なところで興奮しちゃったw
(紙に興奮するオタクの一例)
*いやーしかし、まひろが受領の職務の場にいて「なにか?」とか口はさむの、もう見慣れてきちゃったな(あかん)
和紙、返すぐらいなら着服じゃなくちゃんと買い取ってやれやと思いましたまる。
*都からの文、またエコー宣孝かと思ったら違った、ちゃんとした回想宣孝だった。
*生真面目で世間知らずすぎて職務にうまく乗り切れない為時、そんな父上をまひろっちどこで出迎えとるの? 雪積もっとるぞw
そして結婚の話がいよいよ具体的に。
“潔癖”だから、妻とか妾とかにこだわるっていう設定なのかな。
都へ向かってまたどんぶらこしながら、
「私は誰を思って都に帰るのだろう」
って、もうほんとうにこれ、完全に恋愛ドラマなんですね。。
このあとすぐに、ファミリーパパさんしてる道長を映してくるし。
(田鶴くん! 大きくなったね田鶴くん! そして小さいのにこの頃からわんぱくらしい、せ君! 同じくこの頃からおしゃまっぽい妍子ちゃま! ハデハデ摂関家チルドレンだわ~(*^^*))
*なつかしのボロ屋s……もとい、堤中納言邸に帰ってきてみれば、いとにソウルメイトが!
(なんと乙丸も越前からいい人を連れて帰ってきていた!!)
これさぁ……もうほんとに普通に暴言で申し訳ないけど脚本家の倫理観とか品性の問題だと思うんですよ。今までもひっかかった、基本的に上から目線の全然笑えないギャグの数々。
いとの恋路に人生三大びっくりって……なんか、「お前のような女に恋人ができるなんて」っていう見下し姿勢が透けて見えててふつうに失礼で笑えん。ギャグなのかな、これ。おもしろくない。
紙のネコババ発言もお茶目なおねだり程度のつもりなのかもしんないけど、正義感とか倫理観とかほんとどうなってるの? 下々の民を思う博愛のヒロイン設定どこへやったの???
今までの謎のギャグも、そういう観念がズレてるんだと思ってみればそうかも、と思えてきたぞ。
(こちとら、笑いにはうるさい生粋の関西人)
*ゴキゲン宣孝が酒持ってやってきて催馬楽で歓迎会。
ちょっと引いてる惟規がかわいいw
催馬楽はぜんぜんくわしくないんですが、こちらは夕霧と雲居雁の婚儀の日、
二人の間で催馬楽の“河口”を引いたこんな和歌のやりとりがあったからかと。(逆引用)
この後、晴れて二人は結ばれた、という流れなんですね。
源氏物語の注釈にも歌詞が載ってますが、たしかにこの河口というのが宣孝が歌ってたもののようでした。
河口は、『わざわざ番人のいる垣を越えて出ていき、男と寝ましたよ』という女の歌で、夕霧は「我が家の娘を盗んでいく」と揶揄われたことに対して、「娘のほうだって望んでるんだ」と返したかったってことですかね。
そりゃあまひろも苦笑いするわ。
惟規はもっと「うわぁ……」だわ (^^;
(親戚のおっちゃんと姉の間にただならぬ何かを察してドン引きする惟規かわいそかわいいなw)
*年明けて内裏。
左大臣と右大臣が並んでる絵面、なんかいいなぁ。御簾の前に蔵人頭も控えてるし。
*ところで晴明、マジでもったいぶってるけど、それ、奥の手でもなんでもなく摂関家のお家芸だからな?
*帝の定子への寵愛いよいよ深く。
(史実でも純愛と言われてますが、逆境のなかにある愛はいよいよ強くなるんですよね……)
いやしかし、このドラマの帝……はー、溺れてますね〜なんとも作為的にあからさまに溺れてますねぇ。。
御帳台のそばに控えてる清少納言、これどんな表情??
そして話は帝が寵姫に迷って政をおろそかにしているから災厄が続くとの方向に。
(これは古代中国の“天人相関説”由来の思想ですよね。徳のない王の世には天災が起こるという考え方。十二国記だと麒麟が失道します)
(実際の一条天皇は後々の世まで公卿らにその徳を敬愛され、賢帝と讃えられた方……寵愛が深かったのはほんとやろうけど、しかし政はおろそかになどしていません! (悔し泣き))
道長クリアクリーン化計画のためには一条帝すら愚帝のヒールにまつりあげなならんのか……『相手が悪いから仕方なしに道長がやらざるをえなかった』っていう、この調子で一家三后まで持ってく気なの??(+_+)
鴨川の修繕は急ぐにはおよばんとか……仮に一条帝が職曹司に足しげく通ってたとしてそんなこという理由も必要もないやろと思いますが……
クリアクリーン道長「あれほど民のことをお考えだった帝が情けない」←はあ???
(このドラマの流れならそうなるかもだけどなんかとってつけたように罵りだして腹立つ(+_+))
*隆家はあいかわらず道長に追従の姿勢を見せて「おじうえ~~」などと、なんか……媚びてる??(^^;)
(これで裏がある設定だったらもっとおもしろいのに多分ないよな、このドラマは)
隆家「職御曹司は虚ろな場」←???
しかし、顔が小さいと冠がクソデカに見えるんですね。知らなんだ~〜
*in職曹司。
せっかくの行成と清少納言の対面シーンが!!!!!!
(まともに会話したの初めてじゃない?? それなのに、ただの業務だし、帝は謎に激怒するし……しょぼん)
(このドラマでは行成より斉信との関係を推してるっぽいから、逢坂の関突破云々な二人は描かれないんだろなぁ。しょぼしょぼん)
しかしこれではいよいよ、まるきり寵姫に溺れた愚帝……
すごすご戻ってきた行成にキレてる不機嫌道長。
(理不尽で行成かわいそうだが、こっちのが我々的にはおなじみだな。板挟みの行成もセットでデフォ)
*そして、きたーっ、伊周!! もう過去のことはなかったことにしてるっぽい伊周!!!
あのエセ出家や駄々っ子やズタボロ姿なんだったの?? というくらいスンっとしたお顔で、さっそく枕草子を定子サロンの宣伝に使おうと提案する。
(ふえーん経房の役目がァァァ(´Д⊂ヽ)
里にいる清少納言がお客の経房(高明の子で明子の同母弟)に敷物を出したらあらビックリ、枕草子が乗ったままだった。
返してもらおうとしても、(おそらくパラ見した)経房が持ってってしまい、その頃から世間に流布してしまっちゃった☆ って、跋文、つまりあとがき的に書かれてるんですね。
ガチの偶然なのか、はたまた清少納言の戦略なのか……面白いエピソードで、これまた大好きなのになぁ(´•ᴗ•̥`)
*実資が具注暦に小右記を書いてる現場。
(実資が具注暦に小右記を書いてる現場!←パワーワード)
そういけば、前回の講座で倉本先生がおっしゃってたけど婉子女王はこの年の九月に亡くなって、ドラマでの出番はもう終わりのよう……
(ますますあの下品なキャラ付けなんだったのかしら。やはり脚本家の品性の問題か?)
*ついに長雨で堤が決壊。鴨川が氾濫した。
(まひろっち住所的にかなりやっべぇぞ。なんせ堤のそばにあるから堤中納言邸というくらいだし)
左大臣さまの兄上・道綱のおやつポリポリわろた。
顕光っちゃんも眠そうにおおあくび。
だけどやる気だけはある右大臣顕光w
いざ道長の前に出ると、なんにも言われてないのに、よ、弱ぁぁ( ;∀;)
*そういえば、ちょうどこの頃、承香殿女御こと元子が妊娠および水を出産という、顕光っちゃんファミリーにとっては大事件が起こってるわけですが……
せっかくドラマで元子を出したけどそのへんはスルーなのね。まあ理由はお察しですが。
講座でお聞きした裏話、源頼定は今後しっかり出てくるようなので期待していたけど、元子とのあれこれはなさそうかなぁ。しょぼりんぬ。
(ついでに、和泉式部はセクシー系の美人さんだそうです!裏話)
*『空寒み 花にまがへて 散る雪に
少し春ある 心地こそすれ』
出ました。枕草子で有名な公任と清少納言の和歌問答エピソード!
当時の公任は詩歌や楽など文化の第一人者。清少納言は彼からの白楽天を引用したテストに見事、合格したわけですね。
(個人的には、枕草子に出てくる白楽天和歌問答エピは『草の庵』のほうが好き。斉信とのやりとりに、公任のネタを拝借して返す清少納言と、それがウケてしばらく“草の庵”とあだ名で呼ばれたり、みんなが扇に“草の庵”云々と書いて持ってたり。なんだか活き活きしててとてもいい)
*こ、伊周が公任の才知にあこがれ???
公任を取り込もうとする作戦だとしても、伊周が誰かに素直に尊崇の念を語るのはなんか、解釈違いだ。笑
またまた和歌会などと言っているけども……伊周はとにかく、道隆がいた頃に戻ろうとしてるんんだねぇ。
*と、そこへ左府・道長くる。おっと、軽くにらまれて公任が気まずそうだ。
このシーンを見るに主上……愛する后の守り方間違ってます( ;∀;)
(どう考えても政務ほっぽり出したほうが定子の評判が下がるのに、まあ実際的にそんなバカなことするわけないですわなぁ)
道長は力が及ばなかったと、左大臣の職を辞すると帝に奏上。困惑して引き留める帝。
(これはいわゆるストライキ。ドラマでは、『帝の愚行をいさめている』設定でしたが、史実的には、過去にも朝廷の重臣たち(藤原何某とか藤原何某とか、あと藤原何某とか……)は、こうやって帝に己の意見を通し、政をおしすすめていたんですよね)
結果、三度の辞表を出したり返したりのすったもんだ。
*そんでやっぱり大変なことになってたまひろ宅。
なんでも言うこと聞く福丸。ど、どこがいいの、それ……(^^;
いとさんのキャラ付けもほんとよくわからんままだわ~
乙丸の恋人はまさかのウニ採り海女ちゃん!
(中の人は朝ドラ『あまちゃん』に出演された方らしい)
しかしまひろ、今まで知らんかったんかい……ふつう馴れ初めは最初に聞くやろ……
*ここでニッコニコ宣孝が道長にマウントを。
任官のお礼に参り、ついでにまひろとの結婚を報告して牽制。
「私なのでございます」😊ペカーッ
もうとにかくニッコニコしてる佐々木宣孝おもろすぎたわw
*久しぶりにまひろ宅を訪れた百舌彦。
狩衣に立烏帽子姿の百舌彦にまひろもしみじみ、「えらくなったのね……」
道長からの祝いの品々と代筆による文を受け取ったまひろ。
そうして彼女は意を決し、宣孝を受け入れる。。
(やっと出てきた花を結んだ文! 本命ソウルメイトにはかたくなに送らなかったのに……装いの文ってこと??)
ところで自称“不実な女”まひろ。“潔癖”はどこいった?(^^;)
*あと月蝕かと思ってたら、『翌日は日蝕』でしたね〜
こういうのも、なんか意味があるんでしょうか。謎です。
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~今週の小ネタ~
・三日夜餅(みかよのもち)
通い婚の平安時代。結婚が決まった男女の風習ですね。
男は女の家に三日間通って夜を過ごし、三日目の夜が明けた朝、二人で餅を食べると婚姻が成立します。
なんかおもしろいですね。どこかにこの風習の名残って残ってたりしないかな?
・今週のトプ画は月岡芳年の月百姿シリーズのうちの一つ、
「しらしらし しらけたる夜の 月影に
雪かきわけて 梅の花折る」
です。
雪の月夜に梅の枝とって参れと帝に命じられた公任が枝につもった雪も取りこぼさないように帝のもとへと運び、帝から「どんな気持ち?」と問われて詠った和歌。
ちなみにこの帝は村上帝らしいです。(円融帝や冷泉帝の父)
さて、次回、『いけにえの姫』!?
だ、だれだれ、誰のこと??
摂関家のお家芸『娘の入内』、なのに今さら、いけにえにされてしまうような憐れな娘は一体どこに……?(@_@)
そしてまひろっちは初・夫婦ゲンカ(それも髭黒大将ばりのやつ)か!?
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