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書き留めたい、と思うことがありますように。


今日はずる休みした。

次男のサッカーの夜練。
彼が、じゃなくて、私が行きたくなくて。


仕事から帰って慌ててごはんを準備するのも、夜寝るのが遅くなるのも、いろいろ親同士で話したりするのも、もう慣れてはいるのだけれど。
でも今日は休もう…いつも当たり前のようにやっているけれど、今日はやりたくない、と朝思った。

次男は、行きたくないと言い出すことは全くないけれど、休みでもいい?という私に、いいよ、と即答してくれる。


そして今、心おだやかな夜を手に入れている。
今日のことを、思い出している。


今朝、今日期末テストの長男が、数学の問題のわからないところを聞いてきて、それを教えているうちに朝の支度が遅れてしまった。

ぴりりと苛立つ気持ちが増幅しそうになるのを必死で抑えて、だいじょうぶだよがんばって、と背中を見送る。


次男は、朝になって宿題の音読をしている。

最近、教科書のページは古典で、昨日までは徒然草だったのが、今日は方丈記になっていた。
ゆく川の流れは絶えずして、だ。

終わってから、ねぇ今日も「われは草なり」読んで、というと、読み上げてくれる。
聞きながらメイクをしていたのだけれど、目が滲んでくる。
伸びられぬ日は伸びぬなり、伸びられる日は伸びるなり、そうだった、それでいい。
それから、頼まれていつものように寝癖を直してあげる、すぐに直るサラサラの髪。


そう、それで、そうだった。
とてもうれしいことがあったんだった、今日は。



隣の白い柴犬ハルが、笑ってくれた。
いや、もちろんそれは思い込みで、そんなこと知るか、かもしれないけれど。
確かに今日、心を許してくれた、と感じた。

ご主人いわく、とてもビビリ、なハル。
窓辺に寝そべって外を眺めていて、私たちの姿をみとめると、立ち上がってワンワン!!といつも番犬のように吠えていた。

でも今朝は、次男を見送るように小さく穏やかにワンワン。と言っていたし、私が夕方帰ってきたときも、おかえり、と言うようにやさしくワンワン。と言ったあと、いつもとは違う笑ったような口元になった。
ほんとなんだから。



そう、これは昨日の夕暮れの空だ。
(あ、昨日まで戻ってしまう。)

長男が外の色が独創的、とゲームの画面から一瞬目を上げて言ったから、外に出てみたんだった。


すっかり日が暮れてからも、歯磨きをしながら外に出てぼんやりした空を見上げていたら、ちゃんといつものところに北斗七星があって、東の空には夏の大三角が出ていた。大きかった。
そうだ、そんな季節だった。


昨日は、書きたくても全然書けずに消してしまったけれど、思い出してよかった。



思わず書き留めておきたい、そんなことが明日もありますように。


今日も読んでいただいて、ありがとうございます。






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