文系大学生がデザイナーになるまでの道のり
こんにちは。大学生のenです。
制作会社に内定をいただきWebデザイナーとして働くことが決まりました。
来月からはもう社会人になります。なのでギリ大学生としての最後のブログを書こうと思います。
内容はWebデザインの勉強、デザイナー就活を通して得た学び?というか「感じたこと」です。ついこの間まで就活していた身なので、よりリアルな情報を伝えられるかなと思い、書きました。
私は美大ではない普通の大学に通っていたため、デジハリに通ってデザインの勉強をしました。なのでこのブログは「スクールでWebデザインの勉強をした人間の学習と就活」の話です。
独学とかではないため「本当に何も分からない0の状態から、まず何をすればいいのか知りたい」っていう方には向いてないので、他の方のnote読んだ方がいいです。ヒントになるのは就活の内容だけかな…。
スクールという「最低限の学びの土台がある上で+αどういう感じで自主学習・ポートフォリオ・就活を進めていったのか」について書きます。
先に言っておきます。めちゃくちゃ長いです。15000字書いてます。読むのめんどくさいですよね。なのでもう結論を先に言います。新卒・未経験でこれからデザイナーを目指す方は、とりあえずこれだけ頭の片隅に置いといてください。
就活で使ったポートフォリオはこちら
学習と就活の記録
2019.09
私はもともと普通の4年制大学に通って、日本文学を専攻していました。 なので美大生ではなかったです。
デジハリに入学したのは大学3年の9月です。3年の夏休みにいろんな会社のインターンに参加しました。当時は出版社・広告代理店を中心に探していました。昔から本を読むこと、文章を書くこと、絵を描くことが好きだったので、好きなことを仕事にしたいという感じですね。
しかし広告代理店のインターンに参加してみると、どこの企業も営業や企画の話ばかり。ん?なんだこの違和感。私がやりたいのは実際に手を動かして制作することなのに…。
7〜8社インターンに参加してやっと気づきました。私が入りたいのは「広告代理店」ではなく「制作会社」だ!!思いっきり間違えてた!!!(この頃、制作会社と広告代理店の違いすら分からなかったです笑)
焦った私は急いでデザイナーやスクールについて調べ、デジハリの存在を知りました。もう3年なのにやばいと焦りまくっていたので説明会に行った翌日に受講料、約60万円を全額自腹で振り込み入学しました。(ちなみに出版社は倍率が高いので辞めました笑)
デジハリは基本的に動画を見ながら同じものを作っていくという学習スタイルなので、動画を見てツールの使い方を覚えました。分からないことがあったらスクールにはトレーナーがいるので都度、質問って感じです。
2019.10
10月も引き続き動画を見ながら学習しました。
またデジハリ入学1ヶ月後、初めて作品を作りました。
就活でポートフォリオが必要なことは知っていたので、とにかく早め早めに作っておきたい!と思いました。なのでまだ全然デジハリのカリキュラムが残っている状態でしたが、とりあえずサイトのデザインを作ってみました。
人生で初めて作った作品がコレ。
下手くそすぎますね笑。下手というかサイトのデザイン作ったはずなのにポスターみたいになってるし、ヘッダーないし、フッター途中で終わってるし、ぐっちゃぐちゃ。
波っぽいモチーフを作りたくてトレーナーさんにペンツールを教えてもらったんですが、だいぶ苦戦した記憶があります…。
ちなみに今もペンツールは苦手です笑
今思うと、早くから自分の作品を作り始めていたことは本当に良かったなと思います。
スクールに通っている人の中にはカリキュラムを一通り学んでから、卒制が終わってからポートフォリオの準備をする人もいると思います。ですが正直、半年間勉強してもフォトショもイラレも完璧にマスターするのは無理だと思います。私もスクールを卒業してから1年以上経ちますがフォトショの全てのツールを理解しているわけではないですし、イラレは普段全く使ってないので苦手です笑。
なのでとりあえず作り始めて、作りながら色々覚えていくのがいいと思います。分からないことがあったらネットで調べたり、人に聞きながらやればいいしその方が効率がいい。というかそうでないと間に合わないと思います。
それにツールが使えるようになったからといってデザインが上手くなるわけではないです。なので自分の作品を作ってそれをデザイナーさんに見てもらって、ひたすらブラッシュアップするのを繰り返していくのがいいと思います。
2019.11
11月も引き続きデジハリのカリキュラムをこなしつつ、ポートフォリオの作品を作っていました。自主制作ではレストランのサイトを作りました。
2019.12
12月はウェディングとパン屋のサイトを作りました。
そして12月から卒業制作がスタートしました。
デジハリの卒制は自分が作りたいサイトを作って発表するというもので、企画書・デザイン・コーディング、全てを自分で一から作ります。かなりハードでした…。特にコーディングが苦手なので辛かったです。
卒制のオリエンテーションでは企画書の作り方(商圏分析とかペルソナとか)から教わりました。そして同時にデザインはただの綺麗な絵作りになってはいけない、しっかりと意図を持って作らなければならないことを知りました。
クライアントはWebサイトを作りたいから作るのではなく、「商品の売り上げを上げたい」「求職者の応募を増やしたい」といった課題があり、Webサイトはその課題を解決する「手段」にすぎない。
今までの私はただ思いついたアイデアをそのままデザインするだけで、「ユーザーにこういう風に感じて欲しいから」など「何のためにそのデザインにするのか」ということを全く考えず、なんとなくでデザインしてしまっていました。
なのでそれからは、作品を作る時は企画書も一緒に作って、ちゃんと考えながらデザインすることを意識するようになりました。
企画書作りですが、これが後の入社試験の提案書のクオリティに繋がったと思います。「どうやって相手を納得させるか」を考えたり、調べる練習をしていたおかげで会社の代表に褒めてもらえるレベルにまで持っていけたのかなあと思います。
入社試験のnoteはこちら
今思うとデザインだけでなく、企画書も何度も何度も作り直していた記憶があります。
これは架空の水族館の企画書です。
地元に新しく水族館をつくるとしたらという想定で考えました。
またトレーナーさんに教えてもらったことですごいなるほどと思ったものがあったので共有しときます。これは企画とデザインが決まらなくて相談した時のフィードバックです。
この当時は作りたいと思ったものや、思いついたアイデアをすぐにそのままデザインに落とし込んでいました。
しかし発想=企画ではなく、あくまで2つは別物であること。そしてそれぞれに別な視点や考え方が必要であることを教えてもらいました。
これは水族館の企画書を作り直してもう一度見てもらった時のフィードバックです。
この時の私はただ調べた結果を載せるだけで、企画書を通して「相手にどう感じさせたいのか」「結果何を伝えたいのか」まで考えることが出来ていませんでした。伝える順番まで考えることで、より相手に納得してもらうことが出来ます。
2020.02
2月からはサイトの模写を始めました。
デザインの上達には模写をするのがいいとトレーナーさんに教えてもらったので始めました。
私はサイトをスクショしたものを横に並べてトレースしていました。写真は元の写真と雰囲気の近いものをフリー素材から探してました。
ただこれは後から知るんですが、横に並べたり上から重ねる模写って全く意味ないらしいですね。すっごい無駄なことやってました…。
2020.03
卒制をやりつつ、ウェディングや水族館のサイトなどを作りました。
これらは前にも作ったことがあるのですが、あまりにも下手くそだったし、ただ思いついたままにデザインしてしまっていたので、企画書も含めてもう1回作り直しました。また今までトップページしか作ってこなかったので、下層ページも作りました。
2020.04
4月からTwitterを始めました。トレーナーさんにTwitterとnoteやってみたらと勧めてもらったことがきっかけです。
なんか意気込みツイートしてたわ…。
Twitterを始めたのは本当に良かったなと思います。地方に住んでいるとなかなかデザイナーさんの集まりとかセミナーとかに参加できないので、SNSで色んな人の考え方や作品を見れたことで、視野が広がりました。
また卒制の発表会がありました。コーディングに苦戦しましたがなんとか形になり発表できました。
ちなみに卒制で作った作品がこちら
食器の通販サイトを作りました。
卒制の発表会では外部からデザイナーさんが何人か来て色々意見をもらいました。
当時の私は「言語化」が出来るようになりたいけど、サイトを見てもただ「キレイだな」「カッコいいな」としか感じれないのが悩みでした。それを相談したところ以下のアドバイスをもらいました。
・好きなものをいっぱい集める
この質問をしたらいきなり「服は好きですか?」と聞かれました。好きだと答えると「服を選ぶときにこのボタンの形が好きでとかこの生地が素敵だからとか細かい所まで見て手に取りますか?」と言われました。要するに人は直感で良し悪しを判断しているということです。だからサイトでも駅に貼ってあるポスターでも、何でもいいから好きなものを100個、1000個集めることで、だんだん自分がどうしてそれが好きなのか、良いと思ったのかが分かってくるということみたいです。
・気になったサイトをスケッチしてみる
スケッチブックに実際にサイトを書いてみることで、サイトを見るだけでは気づかなかったことに気づくことができるそうです。 一時期やってました。(変なハッシュタグつけてる)
「会社案内のボタンには影がついている」
なんだこれ。久しぶりに見返したけど、何にも分析できてなくてびっくりしました笑
2020.05
5月はヨガのサイトを作りました。
そして初めて企業にエントリーしました!
気になってた企業の新卒採用の締め切りが5月中だったので、ポートフォリオが満足のいくものになってませんでしたが、とりあえず送りました。書類を送ったところ、面接することに。初めてエントリーした会社が書類通って、嬉しい気持ちと初めての面接にどうしたらいいのか分からず、トレーナーさんに模擬面接をやってもらいました。結果、面接はダメでした。まだ1社目だし、人気の所だったのですがやっぱり落ちるとへこみますね…。
また初めてデザインのお仕事をしました!
トレーナーさんのサイトの下層ページを少しお手伝いしました。当時ノートパソコンを買うお金が足りないという話をしていたので気を遣ってくれたのだと思います。
バイト先は飲食店だったのですが、この時期はちょうどコロナで緊急事態宣言が出たりでしばらく休業になってしまい、稼ぎたくても稼げない状況だったのでとても助かりました。
2020.06
6月はオンライン診療アプリとか、初学者のためのポートフォリオサービスとか、「使うこと」を目的としたデザインを作ってました。
また、ありがたいことにトレーナーさんの会社でデザインのアルバイトをさせていただくことになりました。スクール卒業後、いきなり野に放たれて不安だったし、実案件の作品がないことが悩みだったので本当にありがたかったです。事業会社だったのでバナーやインスタ広告、グラフなど簡単な図の作成などをしていました。
2020.07
アルバイトを始めて1ヶ月。
バナーを作る中で自分の引きだしが全くないことを痛感しました。
いつも同じパターンになってしまうし、文字とかただキーボードで打っただけで工夫がない。当然仕事なので限られた時間の中で作らなければならないです。
しかしピンタレストなど参考を探すだけで、かなりの時間がかかってしまっていました。このままではお給料をもらってるのに申し訳ない…と感じたのでバナーの模写をやってインプットを増やすことに。とりあえず模写100個を目標に大量に作りました。
ポートフォリオを見返すとサイトも含めて7月で103個模写してますね。
ただ【2020.02】でも言いましたが、横に並べて作るという間違ったやり方の模写だったので全部無意味でした笑。無駄なことばっかりやっててつらい。
また模写したもののいくつかはnoteに気づいたことを書いていました。
なんか振り返ってみると企画書作りもそうだけど考えたり、考えたことを言葉にすることを昔から結構やっていたかも。
そして7月、夏になってようやく本格的に就活を始めます。(おそすぎ
なんでこんなに遅かったのかというと、当時の私は別に無理に急ぐ必要はないと思っていたからです。自分がいいなと思っていた会社は何社かあったのですが、どの会社も特に新卒採用の選考スケジュールがあるわけではありませんでした。特に締め切りはなく常に募集している状態だったため、ポートフォリオの作品をもっと増やしてから、質を上げてから応募しようと悠長なことを考えていました。
しかし夏になって流石に焦ってきたため、一旦ポートフォリオに区切りをつけて一気に応募することにしました。正確な応募数は覚えてないのですが、スマホのメモに残してた「応募した会社のリスト」には36社書いてあったので、多分40社くらい受けてます。そしてそのうち内定をもらったのはたったの2社です。はい、ポンコツです。就活全く上手くいきませんでした。
そもそも書類が全然通らなかったですね。40社近く応募して書類通ったの何社だろう…?記憶では12社くらい…。
ちなみに私は新卒でしたが普通に中途も応募するなど、特に新卒と書いてなくても気になった会社はエントリーしました。
あと応募するときは必ず企業のホームページから直接応募していました。WantedlyやMOREWORKSなどで応募すると採用となった場合に企業が求人サイトにお金を払わなければならなければなりません。ですが、直接応募なら企業側はコストが掛からなくて済みます。なので採用のハードルを下げるために直接応募がいいと思います。
新卒採用は年々、サイクルが早くなってますが今年は特にコロナの影響で募集をやめたり選考を早めたりする会社もありました。なので本当に遅くから始めたことを後悔しました。
ポートフォリオを完璧な状態にしてから応募したい人もいると思いますが、あまり準備に時間をかけすぎてしまうと、私のようにいつの間にか応募できる会社が限られてきてしまうので、新卒の人はとにかく3月くらいから企業をチェックして気になる会社には早めに応募することを強くおすすめします。
2020.08
7月はバナーの模写をたくさんしました。
しかし、インプットはしたけどアウトプットはしていない!
0から作る練習をしないと結局何も作れないということに気づいたので、8月はTwitterで有名なこばやすさん(@kobayas_s)の#バナーお題に挑戦してみました。
また「mery」というキュレーションサイトの記事を読んで、その記事に合うアイキャッチを作ったりもしてました。
また企業に応募する中で何社か面接をしました。以下は実際に面接で聞かれた質問の一部です。
面接経験は少ないですが、少ないながらも面接についての気づきを書いておきます。
まず「カジュアル面談」という言葉には気をつけたほうがいいです。あれは詐欺です笑
メールに「面談」と書かれていたので、軽く話す感じなのかなと思っていたら始まった瞬間「これから面接を始めます」と言われてびっくりした経験があります。
あとは確かに面談だったけど、面談の最後に「追って選考の連絡をします。」と言われたりもしました。いや結局面接じゃん。
たとえ「面談」と伝えられたとしても、「面接」だと思って臨んだ方がいいです。本当に。
また質問なのですが、私は大体大きく分けて3つの質問をされました。
基本は「普段どうやってデザインの勉強をしているか」などデザインに対しての努力を図る質問や、知識・考え方を聞かれました。
またポートフォリオの作品についての質問もよくされました。面接官の質問に答えるだけの場合もあればプレゼンすることもあります。
事前に「プレゼンしてもらうから準備しておいて」と伝えてくれる会社もありますが、面接中、いきなり「ちょっと作品について説明してみて」と言われる場合も結構あります。
なので最低限1つか2つくらいは自分の作品について説明できるようにしておくのがいいと思います。
また私は新卒でしたが、新卒だと学生時代頑張ったこととかアルバイトについて聞かれることが多かったです。
具体的には「アルバイトではどうやって周りの人達と仕事をしていたか」とか「話し合いの中でどういう役回りをするか」といったチーム・コミュニケーションのこと、「苦戦したことに対してどう乗り越えたか」など挫折経験のことを聞かれました。
2020.09
9月も引き続き企業に応募しては面接を繰り返してました。でも全然上手くいかず。
秋になり卒業論文の提出も近づいてきました。私の所属してたゼミは3週間ごとに卒論の途中成果を発表しなければならなかったのですが、1ヶ月、2ヶ月経ってもたいして進んでおらず、先生に心配されて授業が終わった後に呼び出される始末。毎日エントリーして、毎日お祈りメールが届く...。卒論は全然進んでいない。そんな生活にどんどん心が疲弊していきました。
選考を受ける中で企業からの課題に取り組んだことがありました。結局その会社はダメだったのですが、課題を通して、レタッチや合成の技術があればより自分の作りたいものが作れたなと感じました。
なので本屋さんに行ってレタッチの本を買って勉強しました。
結果、レタッチの勉強をしたのはすごく良かったなと思いました。バイト先でバナーを作っていたのですが、結構提供される写真の質が悪かったり、いらないものが映り込んでいたりすることがありました。そういう素材でどうにか作らなければならなかったので、ものを消す方法とか知っておくと結構便利でした。
またこの頃、徐々に自分のポートフォリオの作り方が間違っていることに気づき始めました。(おそすぎ
何が間違っていたかというと
これまで色んな作品を作ってきましたが、実は全ての作品が架空のサイトでした。ですがTwitterなどで色んな会社の代表の方が「架空のサイトは意味がない」と発言していることに気づきました。
なぜ意味がないのかというと、架空だと自分の都合の良いように設定を変えられたりするのでブレブレなものになってしまうとのこと。
確かに!私も企画書作っていて、何もかも0から考えなければいけなかったのですごい苦戦したし、設定とか迷った時に、自分の都合の良い方に持ってったりしちゃってました。
また模写を載せることも全く意味がないそうです。
模写は同じものを写しただけなので、なぜそのデザインにしたのかといった思考の過程を見ることが出来ないそう。
なんてこった。私のポートフォリオ、架空のサイトと模写でしか構成されてない...。気づくの遅すぎました。もう既に結構な数、応募してたのに。
あと履歴書の他に自分についての紹介シートみたいなものを作ってました。その中にスキルのレベルを書いてましたが、これも意味ないみたいですね。採用担当の人からすると、何基準・誰基準のレベルなの?って感じるそうです。確かにそうですよね。自分の中での判断なんて他人にはどの程度のものか伝わらないですよね...。
スキルレベルを円グラフで作ってたんですが、今見てみると「ん?」ってなりますね笑。何となく、このくらいかな〜って感じで作っちゃってました。
2020.10
夏から始めた遅い就活ですが、10月に初めて内定をもらいました。
内定をもらって最初は一安心しました。ああ、良かったデザイナーになれるって。
その時私は、その会社以外は1つも内定を取れていませんでした。なので内定をもらったと同時に、その会社に行くことが一気に現実的なものになりました。その瞬間、なんかすごくつらくなってしまいました。
こんなことを言うのは本当に失礼だと思いますが、正直なところ、内定をもらった会社は特別入りたいとは思っていませんでした。ただ1つでも内定が欲しくて、早く安心したくて手当たり次第、応募した中の1つでした。
代表と話していい人だなと思ったし、働き方もディレクションから携われたりと自分の望んでいる働き方ができる。そう自分を納得させようとしましたが、どうしてもモヤモヤが無くならない。
入りたいと思っていた会社は全部ダメで。
Twitterを開けば誰かが内定報告していたり、未経験から数ヶ月で案件獲得とかみんな夢を叶えているのに、自分だけが上手くいかないことがすごく辛かった。大学でもみんな就職決まっているのに私だけがまだ就活を続けている。
この時期はメンタルがかなりやられてました。一時期、ご飯がうまく食べれなかったです。お腹すいてるけど、食べようとすると胃が受け付けないというか…。また一人暮らししていましたが、大学入学から一度もホームシックになったことなんかないのに、急に実家に帰りたくてしょうがなくなったりしました。
またこの時期から結構しっかりめのサイト分析を始めました。
内定先の代表から入社までにサイト分析をやっておくといいよとアドバイスされたからです。
サイト分析をやる理由として
の2つがあるそうです。
普段からサイトを見るときにデザイン、コンテンツの流れなど「なぜそうしたのか」を考えることによって、今度自分がデザインする時に分析して得た知識や考えをひっくり返せるからだそうです。
確かにそれはそうだなあと思ったので早速やって見ることに。
今まではこんな感じの軽めの分析しかしてなかったのですが、
アドバイスを受け、このような結構深めの分析をしてます。
詳しい分析の内容はこちら
サイトの構成(コンテンツの順番など)から調べることでどのようにサイトが成り立っているのか、どんな情報・印象を伝えることを重視したいのかが分かります。
この深めのサイト分析も今になってすごくやって良かったなと思います。サイトの一部分だけでなく全体の構成についてもなぜそうしたのか考えることでデザインする時に自然と目的を持ってデザインできました!
2020.12
内定はもらったものの、モヤモヤしていた私は10月、11月も引き続き就活を続けていました。しかし相変わらず上手くいかず…。
1月には卒論を提出しなければならないのに全然進んでない。内定先は東京の会社で今住んでるのは仙台だし、流石に2月には東京の家を決めなければならない。もう大学も就活も終盤。ギリギリの時期でした。
そんな状況の中で、年末前に最後のエントリーをしました。
それが4月から入社する会社です。
実は去年の8月に一度応募しているのですが、その時は未経験よりも即戦力を雇いたいと断られてしまい選考すら受けれませんでした。
しかし不採用後も代表やそこで働かれている社員さんのTwitterやnoteを見ていて、働きたいという気持ちが捨てきれませんでした。
なので最後にもう一度だけ応募することにしました。
(この時の自分の気持ちとしては、たとえ今入れなかったとしても学生のうちにもう一度応募することで、社会人になって別の会社で経験を積んでから応募した時に名前を覚えていて欲しい、本当に入りたいと思っていることが伝わって欲しいと考えていました)
しかし8月の応募の時に作品のほとんどをポートフォリオとして送ってしまったため、新しく送る作品がない…!流石に前回の使い回しはできないし...。
なのでアルバイトで作ったバナーやインスタ広告を中心に載せました。あとは10月にやった深めのサイト分析も載せました。(これは多角的にサイトを見れる・考えられる力があることを見せたかったのが一番の理由ですが、正直、ポートフォリオのかさ増しでもありました笑)
ただこれだとそもそもサイト分析なんて作品じゃないし、アルバイトの作品は「仕事=やるのが当たり前のもの」なのでこれだけ載せるのはダメだなと思い、大急ぎで架空サイトリニューアルを2つやりました。
そしてなんとか年末前に応募。
その結果、なんと年明け面接してもらえることに!
びっくりです。前回の応募から4ヶ月くらいしか経ってなかったので正直無理だと思ってました。
多分面接に呼ばれたのは
この2つが大きい理由だったんじゃないかと思います。
志望動機はとにかく入りたい理由をいっぱい書きました。noteで下書きを書いていて、いまだにその内容を残しているんですが確認したら2800字書いてました。大学の期末レポートと同じくらいの文章量です笑。また一回落ちても諦めずにもう一度応募したことも熱意を感じてもらえたのではないかと思います。
もともと応募する前から代表と社員さんのTwitterは見てましたが、面接が決まってからは代表のSNSをめちゃくちゃ見ました。Twitter・Facebook・Instagram。特にTwitterはリプやいいねしたものまで見てました。代表って「普段誰と仲良くしてるのかな?」「どういうものにいいね押してるんだろう」って感じで気持ち悪いくらい見てました。(もはやストーカー
面接するにあたり何か自分についての資料を作ろうか迷いました。でも面接まであんまり時間ないし...。そんな時に代表が「ブラック”な”企業」で有名なトゥモローゲートさんのYoutubeを見てることを知りました。
「へえー。こんなの見てるんだ。」となんとなく見始めてみると面白い!「ペットボトルの水を1万円で売ってみろ!」「昨日車を買ったヤツに、今日車を売れ!」などの営業ロープレをする動画があるのですが、話の持って行き方とか、説得の仕方とか上手すぎて、見ててすごいってなります!
面白いなと思いながら他の動画を漁っていくうちに
「【驚愕】合格率2500分の1を通過した猛者たちの面接戦略を公開します」
という動画を見つけました。内容はトゥモローゲートさんで働かれている方達が面接でどんなことをして受かったのかという話です。
社員さんの話を聞いていると、自作の名刺や動画など自分の思いや実力を何かしら目に見える形にして面接に持っていったことが分かりました。
これを見て、背中を押される形で私も面接に持っていく資料を作ることに決めました。(トゥモローゲートさんありがとうございます
作った資料はこんな感じ(一部だけ見せます
↓ 好きなサイトについて
内容は自分のことについてです。
一次面接の後、入社試験、最終面接を行い、なんとか内定をもらうことができました…!
内定が出たのは2月...色々ギリギリすぎて危なかった…。
就活を終えて
就活を経験して思ったことは、新卒・未経験でデザイナーになるには「熱意」が一番大事だなと思いました。そしてその熱意を「目に見える形にすること」が重要です。
最初に就活を始めた時は、志望動機をたいして書いていませんでした。
志望度の高い会社に対しては色々考えて書いていたのですが、ちょっと気になった・いいなと思った会社に対しては
「自分もこんなデザインができるようになりたいと思った」
「自分の求めている働き方ができる」
「グラフィックやアプリの仕事もしていて幅広いデザインができると思ったから」
とか他の会社にも使い回しできるようなことをさらっと書くだけでした。
そりゃ、書類通らないですよね。
もっと深く、なぜその会社じゃなきゃいけないのか突き詰めて書くべきでした。
ポートフォリオは質よりも量が大事だなと感じました。
面接やメールの中で、作品の数が多いことを何度か褒められたことがあります。
正直、未経験がどんなに半年〜1年頑張って努力しても業界で経験を積んでいる人よりも上手いデザインを作ることは難しいと思います。
あと意外と自分の中ではブラッシュアップしてすごく良くなったと感じても、プロから見ると大した変化ではなかったりします。
なので質を疎かにしていいというわけではないですが、たくさん作ることを意識した方がいいと思います。いっぱい作ることで熱意とかポテンシャルをアピールした方がいいです。
これを見て、多くの人が「当たり前のことだ」と感じると思います。本当にその通りです。
でも当時の私にはそれが出来なかった。
ただでさえ遅く始めた就活で、すぐに秋になって、卒論提出が近づいてくるし、周りは既に内定取っていて、気持ちは焦るばかりだった。
全然入りたいと思わない会社でも内定欲しさにとりあえず応募してた。
全然入りたくないから志望動機はよく考えず、テンプレみたいなものを書いてしまっていた。
適当に応募する→落ちる→焦る→とにかく応募しまくる→落ちまくる… 完全に悪循環に陥っていました。
しかし、最後の就活で志望動機を「自分の思いが伝わるためにはどう書くべきか」を意識して書いたこと、面接の時に「どんな人間に見られたいか」を考えて資料を作ったことで熱意が伝わり採用してもらいました。
一生懸命考えて試行錯誤したものは、ちゃんと相手にも伝わる。
最後の最後で、ちゃんと相手のことを考えて取り組むことがとても大切だと気づきました。
まとめ
デジハリに入学してからの学習と就活の振り返りをしましたが「やって良かったこと」「失敗したこと」をまとめてみました。
こうして思い返してみると、本当に色々間違って無駄なことしてたな〜。横に並べるだけの模写したり、架空のサイトばっかり作ったり...。
でも、無駄だったけど、無駄ではなかったかなと思います。
もちろん効率よく出来ればそれが一番なのですが。でも間違ったからこそ「じゃあ次はこうしよう」「あれやってみよう」と何がダメだったのかちゃんと考えて、正しいやり方を身につけて、自分の力に出来たのだと思います。
何度も立ち止まったり、時には引き返したり...。たくさんの回り道をしてここまで来ました。
最後に
なりたいものになるって大変だ...!
簡単にデザイナーになれると思っていたわけではないですが、思っていた何倍も苦しかった。
来月からは私の1個下の世代が就活生になりますね。
就活生の中にはデザイナーを目指す人もいっぱいいると思います。
今の私がその人たちに一番伝えたいのは「最後まで諦めないこと」です。
限られた時間の中での就活は本当に焦りと不安しかないです。
就活をしていく中で行きたい会社に落ちてしまうこともあるかもしれない。
行きたいところに行けなくて、どんどん自分を追い詰めて行ってしまうかもしれない。
内定を取らなければと色んな会社に応募したりもすると思う。
そうして応募するうちに、いつの間にか「応募すること」が目的になってしまったりもする。
かつての私がそうでした。
でもそんな状況だからこそ1度、立ち止まってみるのもいいかもしれません。
「自分は将来どうなりたいのか」「どんな仕事をしたいのか」「どうしたら書類が通るのか」
じっくり考える時間を作ると見えてくることもあります。
大丈夫。
落ちても「やったー!アピールするチャンスだー!」と思って、もう1回応募すればいいさ。
私が働く会社は1回落ちたけど、2回目の応募で採用されたから。
2回も応募したら「すごいやる気あるじゃん」ってむしろ好印象になると思います!
努力が必ず報われるわけではないかもしれませんが、諦めなければ奇跡が起きることもあります。
また、どうか自分の心と上手くバランスを取りながら頑張ってください。(なんかすごい難易度高い要求してますね...。すみません。
応募して、落ちて、また応募して…を繰り返しているとだんだん気が滅入ってきます。
そういう時にもっと頑張るのもいいですが、遊んだり、美味しいもの食べたり、一日中寝たり、人に愚痴ったりするのも全然いいと思います!
心が病むと本当に何もかも嫌になるので...。
以上です。
頑張れ!
少し前に、お世話になったトレーナーさんに
「デザイナーはなることより何よりも続けていくことが大変な職業だ」と言われました。本番は2年目以降だと。
何とかデザイナーにはなれましたが、むしろここからがスタートなので、私もこれから頑張ります。
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