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映画『枯れ葉』感想 アリ・カウリスマキ監督作品初見 清貧で幸福の1人達

吉祥寺アップリンクにて。
アリ・カウリスマキ監督の『枯れ葉』を観てきました。

きっかけは、松重豊さんのラジオにて松重さんが
「出演してみたい監督の作品」と仰っており、気になった為です。

以下、ネタバレが少し含まれるかと思います。気になる方は、見た後で読んで下されば幸いです。

いきなり観終わった後の話ですが、アリ監督は、ジム・ジャームッシュ監督の盟友との情報を得て、なるほどな、道理で好きだわと思った訳です。

『ナイトオンザプラネット』、『コーヒー&シガレッツ』などのあの感じ、厳しい状況(本人がそう感じていないなら別ですが)でただ二人が静かに会話するだけ。あの感じ、存分に出ていると思いました。

違いを挙げるとするならば、たぶん比較して動きが多い事だと思います。
『ナイトオンザプラネット』とかだとワンショットで、ウィノナライダーがタバコ咥えて運転するだけの映像(ざっくりすぎです。すみません。)の固定された視点ですが、今回の『枯れ葉』に関しては、ある程度動きを感じる場面が多く感じました。

色使いも何だか暖色のフィルタがかかっているようなそんな気がして。多色の鮮やかさ。だけど際どくない。見てて安心するような感じがしました。

内容の中では、特に「食前酒」「食後酒」のとこ、クスっとしてしまいました。犬がいるのもかわいかった。でも戦争という激動がラジオから流れ続ける。そのミックス感で、少し上回る暖かくて幸せな気持ちを感じ取る映画だと思いました。

良い映画でした。今見るのがよい季節です。
けむり

よかったらコーヒーでも奢って下さい。