今こそ、高認試験の活用を(知識編)
ご覧いただきありがとうございます。
人と話をしている中で、
「え?そんなシステムあるの知らなかった!」
と言われるのが多い教育関連のシステム。
その中でも今回は
・高卒認定試験
について、改めて解説しますね。
そもそも高卒認定試験とは?
高卒認定試験は、正式名称
「高等学校卒業程度認定試験」
少し前には「大検(大学入学資格検定)」と呼ばれた時期もありました。
その試験としては、
つまり、
大学・専門学校などの進学をしたい人が、
高校を卒業していないために、
その受験資格を得ることができない…
というのを、試験をクリアすることで、その認定資格を得ることができる
ものになります。
さらに、定義としてはこの高卒認定を得ることで
「高校を卒業した人と同等以上の学力がある」
と認められたことになり、就職や資格試験時にもそれをアピールすることができるものです。
どんな人が受けることができる試験なの?
まず受験資格としては
となります。
これを解説すると、
①中学生学齢を超えないと受験することはできない
中学生(一般的には、13歳~15歳段階)の時に、”高校卒業”と同等の資格を得るための試験は受けられないということですね。
②高校に在籍していても受験自体は可能
たとえばの3番目に「高校には在学しているが通学していない人」とありますが、高校に在籍していても、あくまで意味合いとしては「資格試験」なので、受験することは問題ありません。また通学をしている場合でも問題はありません。
※実際に全日制高校に通学しながら、高卒認定試験を受験されているケースはありました。
③18歳を超えてから、資格が付与されるものと考える
高卒認定試験は、年に2回試験が実施されます。一番早いタイミングでの受験は、
高校1年生学齢:16歳から受験可能
となるのですが、場合によってはこの段階で全科目合格となり、高卒認定試験合格!の状態になることも十分にあり得ます。
ただ、この年齢段階では、一般的にはまだ高校の卒業はできないですよね?
そのため同学年・同学齢の人たちが卒業をする18歳の段階で高卒認定試験合格になるということになります。
18歳より前の段階では、まだ「合格要件」を満たしていないともとれます。
ここでよくある質問が、
ということですが、これは一般的な高校の卒業年次生が、
「卒業見込」で調査書を作成し、受験していくのと同様に
「合格見込」で申請することになるので、基本的には問題はありません。
高卒認定試験はどんな試験?
高卒認定試験は年に2回(8月・11月)実施されます。
高卒認定試験の合格をするには、
8科目~9科目の各教科試験科目を合格する必要があります。
上段の表を参考に、
国語・数学・英語・地理・歴史・公共の6科目は全員必修です。
そして理科に関しては、選択によって科目数が変わるということです。
例えば
●科学と人間生活・生物基礎の2科目を選択
するパターンであれば、上述6科目と合わせて「8科目で全合」
※全合=全部合格のことです
●生物基礎・化学基礎・地学基礎の3科目を選択
するパターンであれば、上述6科目と合わせて「9科目で全合」
となるということです。
多いパターンとしては、
必修科目(6科目)+ 科学と人間生活 +〇〇基礎 = 8科目
ですね。
※ただし!もし高校在学歴があって、単位の認定が認められている可能性がある人や、検定の合格(英検や数研など)がある場合は
試験科目の「免除」
があり得ます。
そして大きな特徴は、先ほどちらっと書きましたが
この8科目~9科目(免除があれば免除科目も含めて)
すべてを合格(これを「全合」と呼んでいます)することが必要です
ただし、これは1回の試験で全部ということではありません。
パンフレットにも…
ポイントは「合格科目を累積すること」ができることです。
つまり例えばですが
①2024年8月試験で
合格(6科目):国語・英語・数学・公共・科学と人間生活・生物基礎
不合格(2科目):地理・歴史
だった場合、合格の科目はクリア、不合格の科目を再チャレンジとして
②2024年11月試験で
合格(2科目):地理・歴史
既合格(6科目)
を合わせて、高卒認定試験全合格になる!ということなのです。
そう考えると、一つ
中学卒業をして、高校に進学するのが…(-ω-;)ウーンという人は
高卒認定試験を最大限まで活用するということを考えると、
同学年・同年代と同じ時期・タイミングで次の進路に向けての資格を獲得するために
〇高校1年生:学齢 8月・11月
〇高校2年生:学齢 8月・11月
〇高校3年生:学齢 8月・11月
の計6回試験のチャンスがあり、なおかつそれぞれの合格科目を累積させるということもできるので、着実に合格科目数を増やしていくやりかたもできます。
※ちなみに過去、私が指導した中では高1学齢時の8月試験で6科目合格をした子もいますので、正直十分可能性はあります。
現状の高卒認定試験
こちらの表をご覧ください。
これは文科省が出しているデータをグラフ化したものですが、
高卒認定試験の出願者・受験者ともに右肩下がり
つまり減少傾向にあります。
さらにこれも見ていただけると…
不登校生徒数や中退者数はここ数年で増え続けているのに、
出願者数が減少傾向になっているのがわかります。
…これ、もったいないですよね。
一つは学びの多様化が進んだということもありますが、
私は
・高卒認定試験の認知度の低下
・高卒認定試験の利用方法が上手くいっていない
の二つがあげられると思います。
次のnoteで高卒認定試験の活用法と、考え方についての
私の”暴論”になるかと思いますが、考えを述べていきますが、
この制度ぜひ活用してほしいということで、まずは知識編をお送りしました。
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