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ノルウェー民俗音楽入門⑥ 〜民俗楽器いろいろ① ランゲレイク〜

ハーモニーフィールズさんが主催している、北欧の「おうちで」音楽ピクニック 2020 という企画に参加しています。

北欧の「おうちで」音楽ピクニック 2020 公式HP
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6月21日(日)に国内外の北欧系アーティストの映像がアップされる予定ですが、ホームページでは既に北欧各国の紹介や生活スタイルのコラムが続々と更新されています。とても読み応えがあるのでぜひ!グッズ販売などもあります◯


折角なので私も便乗して、今月は「ノルウェー民俗音楽入門」シリーズに戻って民俗楽器をご紹介していきます。といっても、楽器の説明は文章より動画をみたほうが一目瞭然ということもたくさんあるし、いずれの楽器もwikipedia(英語)がかなり充実しているので、私はネットからはなかなか取りづらい情報、すなわち、いい演奏をする奏者紹介を中心にしていこうと思います。

初回は、ランゲレイク (langeleik)

細かい楽器説明は 英語版wikiノルウェー語版wiki をご参照ください。


Anders E. Røine

この動画でランゲレイクを演奏している Anders E. Røine は、私の唯一のランゲレイクの師です。

「???」と思われる方もいるでしょうが、ランゲレイク、実は習って購入も本気で検討したことがあります。

レッスン風景

↑証拠写真(※そして、やはりレッスン中にコーヒーは欠かせない)

ランゲレイクは一度廃れた復興楽器なので、楽器そのものの作りやチューニングの仕方がかなりフリーダムで「完成形がよくわからない演奏を習得するのは苦手だ!」と思って、その後なんとなく手つかずになっています・・。私が構えている楽器はAndersの目の前にあるものと比べると随分簡素な作りですが、これもモダン楽器です。

さてさて、この楽器をみると多くの日本人が「大正琴に似ている!」といいます。大正琴と同じく、ツィター属に属する撥弦楽器です。
中が空洞になっている細長い共鳴箱に、弦が数本張ってあって、そのうちの1本がメロディ弦、それ以外はドローン弦というのが基本の形です。共鳴箱の先にはヴァイオリンの渦巻のようなものがついています。16世紀にはすでに存在したといわれる古い楽器で作りも非常に素朴ですが、Andersが使っているのも彼による改良楽器だし、かつてどのように演奏されていたのかは不明です。

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こんなバチで演奏します。

ちなみにAnders E. Røineは口琴奏者でもあり、ソロやデュオ、バンドでたくさんCDも出しています。自由な表現をする音楽家で大好きなのですが、もうちょっと古典的な奏法をするのは次に紹介する二人かも。


Ole og Knut Aastad Bråten

Ole og Knut Aastad Bråtenという、この兄弟デュオもとても有名です。デュオではこのようにいつも近距離で向き合って弾いていますが、ふたりともソロでも活躍しています。それぞれの名前は Ole Aastad BråtenKnut Aastad Bråten。ノルウェー語で "og" は "and" の意味ですが、どうもデュオ名が固定されていないようで、検索性が非常に悪いです。

↑これは、兄弟の片方が踊って片方が伴奏しているところ。踊りのジャンルはスプリンガルです。大会の一コマなのでやむを得ず薄っぺらい机の上に楽器を置いていますが、本当は机は厚みがあって引き出しが空っぽだと、楽器の音がよく響きます。


余談

ところでカタカナで「ランゲレイク」とググると、一番最初に「グラフル」というゲームの「英雄武器」がヒットします。

どう見ても、この英雄武器の見た目はリラがもとになっていますよね。リラもノルウェーの民俗楽器ですが、たしかに武器の名称としては「ランゲレイク」のほうが強そうです。

リラといれば、一度共演したことがありノルウェーでもおうちにお世話になった、音楽考古学者で演奏家の Gjermund Kolltveit が、リラを含むたくさんのノルウェーの古い楽器を演奏しています。本も売っているのですが、Amazonで見たらすごい値段になってしまっていたので、ご興味のある方は Emy Sakai にきいたといって直接本人に問い合わせてみるといいと思います◯

来週は口琴 (munnharpe) をご紹介します!


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ヴァイオリン、ハーディングフェーレ、ヴィオラ奏者/音楽民族学者。東京藝術大学大学院修了。専門は世界の民族音楽としてのヴァイオリン奏法🎻 音に至るまでの日々のインスピレーションや音楽にまつわる発見・情報を、毎週日曜日に更新中✎ https://www.emysakai.com/

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